著者
宮内 建弥 ジメネス フェリックス 吉川 大弘 古橋 武 加納 政芳
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第34回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.415-418, 2018 (Released:2019-01-09)

近年、教育現場においてサポートを行う、教育支援ロボットに対する注目度が高まっている。従来研究において、ロボットは学習者に対して問題の解き方や学習方法の教示のみを行う。しかしながら、学習者がロボットから教示を受けるだけでは、学習者は問題に対して熟考することが難しい。そのため、学習者は問題に対する応用力や、学習に対する探求心の向上を促せない可能性がある。そこで本研究では、認知的徒弟制理論に基づく教育支援ロボットを開発する。教育学の分野において、認知的徒弟制理論に基づき、教師が学習者に対して支援をすることで、学習者の応用力や探求心の向上が促せると報告されている。本稿では、認知的徒弟制理論に基づくロボットが学習支援を行うことで、中学生に及ぼす効果について検討する。
著者
高倉 健太郎 吉川 大弘 古橋 武
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.43-50, 2017-07-19

ALS患者のコミュニケーション手段として,P300 spellerの利用が注目されている.このP300 spellerのインタフェースには主に,行列型と高速逐次視覚刺激呈示(RSVP)がある.特にRSVPインタフェースについては,注視点の移動の必要がないため,より実用的であるといわれている.しかしRSVPインタフェースには,行列型インタフェースと比較して文字入力性能が悪いという特徴がある.この問題を解決するため,河合らにより,部分強調手法が提案されている.しかし,従来手法では,部分強調に用いる図形の形,図形の色の根拠が不明瞭であった.そこで本論文では,RSVPにおける呈示候補の弁別性能を向上させるため,部分強調方法について検討を行う.これにより,部分強調の構造的特徴について,図形の形として方形を,図形の色としてマゼンダを用い,また,文字の背面に強調図形を配置して部分的な強調を施した部分強調手法を提案する.文字入力実験を行い,従来手法と比較して,文字の正答率と文字入力速度を考慮した指標である文字入力性能ITRの有意な向上が確認された.P300 speller is expected to help ALS patients. Rapid Serial Visual Presentation (RSVP) and matrix interface are famous interface used in P300 speller. The advantage of RSVP is that all choices are presented on the same place. Thus, the movement of gazing point is not needed. However, RSVP shows lower performance of inputting than matrix interface. To solve this problem, Kawai et. al. proposed partial highlight method. However, this conventional method did not consider the shape, color and layer of highlight well. Then in this paper, we consider them to improve discrimination performance and propose a new partial highlight method that uses square as the shape, magenta as the color and place highlight on the back face of character. The experiment of inputting character shows that the information transfer rate (ITR) is significantly improved from the conventional method.
著者
鈴木 誠 吉川 大弘 古橋 武
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18840833)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.353, 2013 (Released:2013-07-09)

著者より同内容の論文が英文誌に掲載されているとの報告を受け,重複を確認いたしましたので,掲載を撤回いたします。
著者
ジメネス フェリックス 吉川 大弘 古橋 武 加納 政芳 中村 剛士
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
JSAI大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.2N21, 2018-07-30

<p>近年,教育を支援する教育支援ロボットが注目され,定型発達児を対象に研究が進められている.一方,学校の通常学級において,発達障害児の在学割合は年々増加している.そのため,発達障害児を対象とした教育支援の必要性は高まると考えられる.しかしながら,発達障害児を対象とした研究事例は少ない.そこで本稿では,発達障害児と教育支援ロボットとの一対一における共同学習による学習効果について報告する.</p>
著者
ファン ミントゥン 吉川 大弘 古橋 武 橘 完太
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.27, pp.115-115, 2011

近似は,データの特徴を把握する上で最も有効な方法の一つである.しかし,ガウス分布や一様分布などを用いた従来の近似手法は,空間的な特徴を含むデータに対して幾何的な性質を考慮していない.本研究では,複素数や四元数の一般形であるGeometric Algebra (GA) が持つ,物体や物体間の空間的な関係を簡潔に記述できるという特徴に着目する.本稿では,GA の一部ともみなすことができるConformal GA (CGA)を用いて,実空間ベクトルからCGA空間のconformalベクトルへの空間変換を行う,新たな近似手法を提案する.提案手法による近似方法では,超球や直線,円弧などの様々な幾何的なデータ分布を表現することができる.本稿では,提案手法を物体の関節位置分布の推定問題に適用し,提案手法の有効性を示す.
著者
内田 脩斗 吉川 大弘 ジメネス フェリックス 古橋 武
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

文書分類は,現代の情報化社会において重要な技術である. また,Word2vecを用いて単語の意味関係をベクトルへ埋め込む分散表現が近年注目を集めており,文書分類へ適用する手法も報告されている. 分散表現は一般的にWord2Vecと呼ばれるツールを用いて生成される.そして,Word2Vecはニューラルネットワークを用いた学習構造をしており,ネットワーク内の入力側の重みを分散表現として利用している.しかし,Word2Vecでは,分散表現とは別にネットワーク上で学習される出力側の重みが存在し,異なる性質を持っていると考えられるが一般的に利用されていない. そこで本稿では,分散表現と出力側の重みを利用したアンサンブル学習による文書分類手法を提案し,提案手法の有用性を示す.
著者
田村一樹 吉川大弘 古橋武
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.19, pp.1-6, 2013-09-19

近年,電子商取引 (Electronic Commerce: EC) 市場の規模は拡大を続けている.EC サイトには,膨大な量のアイテムの情報に加え,アイテムに対するユーザの評価・口コミ (ユーザレビュー) などの情報が掲載されている.また,各ユーザの閲覧行動などのログも,大量に蓄積されている場合が多い.EC サイトは,それらの情報を用いて,各ユーザの嗜好を適切に抽出し,能動的にアイテムを推薦することにより,ユーザの購買活動を促進することを試みている.嗜好の抽出手法には,ユーザが直接的に与えた評点などの情報を用いる明示的手法と,アイテムへのアクセス履歴やその時間などを用いる暗黙的手法が存在するが,それらを同時に用いる研究については,これまであまり報告されていない.本稿では,アイテムの内容に関する評価情報であるユーザレビュー履歴に加え,明示的な情報であるアイテム評価履歴と,暗黙的な情報であるアイテム閲覧履歴の情報を用い,ユーザの購買行動を階層ベイズモデルによってモデル化することを試みる.また,オフラインのアイテム評価予測実験を行い,提案モデルの性能について検討を行う.The market of Electronic Commerce (EC) has been drastically growing in recent years. EC sites contain various types of evaluation information on items such as ratings and reviews by users in addition to the numerous information on items themselves. In addition, browsing history of each user is usually recorded. Recently, a lot of EC sites try to recommend items actively to each user to encourage him/her to purchase more items by abstracting his/her preference based on above information. To abstract preferences, there are the explicit method and the implicit method. The explicit method uses the information such as ratings directly given by users, and the implicit method uses the information such as access histories to items and browsing time. However, the study to combine the explicit information and implicit one is not found. This paper tries to construct a hierarchical Bayesian model to analyze purchasing behavior of a user based on reviews as the information of contents, rating histories as the explicit information, and browsing histories as the implicit information. An off-line experiment predicting the ratings of items is carried out and the performance of the proposed model is discussed.
著者
伊藤 寛明 吉川 大弘 古橋 武
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

近年,インターネットの普及により電子商取引が増加しており,推薦システムが注目されている.この推薦システムの代表的な方法に協調フィルタリングがある.本稿では,データマイニングの一手法であるアソシエーション分析をアイテム推薦に用いる方法について検討する.アソシエーションルールを用いた協調フィルタリングについて,ユーザベースとアイテムベースの推薦システムに対する比較・検討を行う.
著者
ジメネス フェリックス 加納 政芳 吉川 大弘 古橋 武
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.D-G51_1-12, 2017-03-01 (Released:2017-03-01)
参考文献数
29

This paper sought to examine how behavior of a robot can prompt learning by observing in collaborative learning. The robot learns while solving a problem issued by an English vocabulary learning system with a human learner. The learning system presents English words in example sentences and uses a scaffolding function that helps the learner guess the meaning of English words in the example sentence upon a user request. The robot was designed to solve the questions by using scaffolding function and could not answer correctly at beginning. However, the robot change its question-answering method by guessing the meanings of English words in example sentences and improve its accuracy as learning progressed. This behavior of robot can prompt learners to learn by observing in collaborative learning. Ten college students with low level English learned using the English vocabulary learning system with robot for two months and were videoed during that time to see how they learned. We found that learners learned the English vocabulary by using scaffolding function at beginning. However, learners changed their learning method form using scaffolding function to guessing the meanings of English words in English sentences by learning progress. This suggests that robot, which changes the question-solving method to a more effective one and increases its accuracy rate as learning progress, prompts learners to learning by observing in collaborative learning and change their learning method to the more effective one. This learning by observing indicates that learners learn how to guess the meanings of English words in English sentences by observing the robot’s question-solving and speaking. However, the robot does not prompt some learners to learning by observing because they feel lousy that the robot answers the question and improves its accuracy rate, so they ignore what the robot says. Additionally, learners interest in robot decrease when robot performs the same action.
著者
ファン ミントゥン 吉川 大弘 古橋 武 橘 完太
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第26回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.215, 2010 (Released:2010-11-05)

機械学習の多くの手法では,インスタンス間の類似度の設計が最も重要となる.特に,SVMによる教師付学習,調和関数法による半教師付学習,種々のクラスタリング手法による教師無し学習などにおいては,カーネル行列(Gram 行列)が中心的な役割を果たす.このカーネル行列において,インスタンス間の距離またはその距離を用いたガウス関数が類似度としてよく用いられている.同じラベルを持つデータは近くに配置され,異なるラベルのデータは遠くに配置されるような線形データ分布の場合,従来の類似度を用いた機械モデルの学習は容易である.しかしデータ分布が非線形の場合,その学習は困難となる.本稿では,非直交基底ベクトルの内積を用いたインスタンス間の類似度(距離)を提案するとともに,その類似度を用いた空間折畳みモデルを提案する.パターン認識問題に適用し,提案した空間折畳みモデルが機械学習に有効であることを確認した.
著者
深見 俊和 吉川 大弘 古橋 武 井口 浩人 平尾 英司
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.23, pp.24-24, 2007

マーケティングの分野では,市場の傾向を把握するための手段としてアンケート調査を行い,得られたデータを解析する方法が広く用いられる.従来解析では,アンケートの被験者を年齢,性別等の属性で分類し,得られたグループの特徴を統計的に解析するという方法が用いられてきた.一方筆者らは,アンケートなど,感性情報を含むデータ(感性データ)から"個性"を見出し,個性に基づいた解析法に関する研究を報告してきている.感性データを定量的に得る方法の一つとしてSD法がある.SD法では,被験者が複数の対象に対して抱く印象を,相反する意味を持つ印象語対を用いて数段階の評点により評価する.このとき,対象に対する印象の違い,そしてその印象の表現として用いる「評点」に対して感じる重みには,少なからず個人差が存在する.この評点に感じる重みの違いは,評点の使用頻度の差異に表れていると考えられる.そこで本稿では,評点の使用頻度の違いも被験者の個性の一つであると仮定し、この個性に基づく新しい解析法について検討を行う.
著者
ジメネス フェリックス 吉川 大弘 古橋 武 加納 政芳
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.835-844, 2015-12-15 (Released:2015-12-29)
参考文献数
23
被引用文献数
1

ロボット関連の技術進展により,学習を支援する場面で活躍する教育支援ロボットが注目されている.このようなロボットの問題点として,学習者がロボットの行動を画一的と感じてしまい,ロボットとの相互作用に飽きてしまう点が挙げられる.一方で,この問題点を防ぐために,Human-Agent-Interaction の分野では,エージェントが感情を持つかのように表情を表出する感情表出モデルが用いられている.実際,ランダムに感情表出するエージェントに比べて,感情表出モデルを持つエージェントは人との相互作用が続くという報告がある.そこで本稿では,感情表出モデルを基に表情の表出を行うロボットが,学習者と共に学習することによって及ぼす心理効果について検討する.
著者
吉川 大弘 古橋 武 内川 嘉樹
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.115, no.5, pp.642-651, 1995-04-20 (Released:2008-12-19)
参考文献数
10
被引用文献数
1 3

There have been growing demands for automatic placement of parts on printed circuit boards (PCBs). Since the parts have wide variety in size and these parts should be placed under various constraints, the automatization of parts placement is a very difficult task. The authors proposed a method using the genetic algorithm (GA) for the automatic placement on highly dense PCBs. The study was, however, done on an imaginary board. Many factors, such as gaps between parts, lining up of parts of same type, etc. were not considered.This paper presents three new coding methods for the automatic placement on the PCBs. The three proposed methods incorporate rotating angle of parts, gaps between parts, forming of parts of same type in lines as well as dense placement of parts. Actual PCBs are used for showing and comparing the effects of the new coding methods. The results show that the proposed methods are feasible for the automatic placement of parts on highly dense PCBs.
著者
吉川 大弘 古橋 武 内川 嘉樹
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.114, no.4, pp.387-392, 1994-04-20 (Released:2008-12-19)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

For computer aided design (CAD)/design automation (DA) for printed circuit board (PCB), automatic placement of parts has been strongly needed. It is, however, very difficult to realize the automatic placement, since the parts have wide variety in size and these parts should be placed under various constraints.This paper studies a method of placement on the PCB using genetic algorithm (GA). This paper also studies an application of a new representing method for maintaining diversity of chromosomes to the GA. Simulations are done to show the feasibility of the new automatic placement method. A chromosome is converted into multiple phenotypes by the methods.
著者
古橋 武 吉川 大弘
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

文字を想起するだけでコンピュータに入力できる日本語入力システムを開発した.信頼度に基づく自動再送要求法, 誤り関連電位に基づく誤り訂正法, 信頼度に基づいて候補刺激を絞る選択的自動再送要求法を提案した. 途中までの入力から次の文字を予測して変換候補を提示する手法, 次の文字への遷移確率を判別に利用する手法を提案した. 実験により文章入力時間の削減効果を確認した.追加学習法を提案し,一週間後の再開時に事前学習が要らないことを確認した
著者
佐々木 謙太朗 吉川 大弘 古橋 武
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.53-60, 2014-03-28

Latent Dirichlet Allocation(LDA)は,様々な分野で応用されているトピックモデルであり,Twitterにおけるユーザ属性の推定や話題の要約などに適用した研究も数多く報告され始めている.LDAをツイート集合に適用する場合,1ツイートを1文書とすると,文書の短さやノイズの多さにより,LDAが有効に機能しないことが多いため,1ユーザの全ツイートを1文書とする方法が一般的に用いられる.これに対して,1ツイートが1トピックからなるという仮定に基づいたトピックモデルであるTwitter-LDAが提案され,前者の方法に比べて,トピックの意味のまとまりの面で優れていると報告されている.しかし一方でTwitter-LDAは,オンライン学習ができないという課題がある.本論文では,Twitter-LDAを改良し,Twitterに適したオンライン学習可能なトピックモデルを提案する.提案モデルでは以下の2点についてTwitter-LDAを拡張する.第1に,一般語とトピック語との比率をユーザごとに推定することで,より高精度にツイートの生成過程をモデル化する.第2に,ユーザの購買行動をモデル化したTopic Tracking Model(TTM)の機構をモデルに加えることで,Twitterにおけるユーザの興味と話題の時間発展をオンラインで学習可能とする.Latent Dirichlet Allocation (LDA) is a topic model which has been applied to various fields. It has been also applied to user profiling or event summarization on Twitter. In the application of LDA to tweet collection, it generally treats aggregated all tweets of a user as a single document. On the other hand, Twitter-LDA which assumes a single tweet consists of a single topic has been proposed and showed that it is superior to the former way in topic semantic coherence. However, Twitter-LDA has a problem that it is not capable of online inference. In this paper, we extend Twitter-LDA in the following two points. First, we model the generation process of tweets more accurately by estimating the ratio between topic words and general words for each user. Second, we enable it to estimate temporal dynamics of user interests and topic trends in online based on Topic Tracking Model (TTM) which models consumer purchase behaviors.
著者
稲垣和人 吉川大弘 古橋武
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.18, pp.1-6, 2013-12-04

マーケティングにおいて,アンケート調査は市場調査を行う上での重要な手段の一つである.一方近年,個性の多様化により,回答者が評価対象に対して抱く印象は様々なものとなってきている.これにより,得られたアンケートの解析においては,全体の傾向を捉えるだけでなく,他の回答者とは大きく異なるが強い印象を持った少人数のグループ,いわゆるマイノリティグループの発見が有益である.しかし,アンケートデータ解析に用いられる従来のクラスタ解析手法は,基本的にマジョリティグループを抽出するものや,データを大きく分類することを目的としたものが多いため,これらマイノリティを適切に抽出することは困難である.そこで本稿では,局所的な類似性を考慮した上で,全体とのつながりの低いクラスタ抽出を特徴とするスペクトラルクラスタリングを用いた,アンケートデータにおけるマイノリティグループの抽出手法を提案する.In the field of marketing, a questionnaire is one of the most important approaches in order to research the market or to design a marketing strategy. On the other hand, people have a variety of individuality recently, then respondents have various impressions to evaluation objects. In the analysis of collected questionnaire data, it is important not only to analyze overall trends but also to discover minority groups which have strong impressions but are different from general groups. It is, however, difficult to extract minority groups by conventional cluster analyses applied to questionnaire data, because they generally aim at extracting majority groups or making a rough clustering. In this paper, we propose the extraction method of minority groups in questionnaire data using the spectral clustering method which considers local similarity and extracts the clusters having less connection to general groups.
著者
佐々木謙太朗 吉川大弘 古橋武
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.3, pp.1-6, 2013-09-19

Latent Dirichlet Allocation (LDA) は,様々な分野で応用されているトピックモデルであり,Twitter におけるユーザ属性の推定や話題の要約などに適用した研究も数多く報告され始めている.LDA をツイート集合に適用する場合,1 ツイートを 1 文書とすると,文書の短さやノイズの多さにより,LDA が有効に機能しないことが多いため,1 ユーザの全ツイートを 1 文書とする方法が一般的に用いられる.これに対して,1 ツイートが 1 トピックから成るという仮定に基づいたトピックモデルである Twitter-LDA が提案され,前者の方法に比べて,トピックの意味のまとまりの面で優れていると報告されている.しかし一方で Twitter-LDA は,オンライン学習ができないという課題がある.本論文では,Twitter-LDA を改良し,Twitter に適したオンライン学習可能なトピックモデルを提案する.提案モデルでは以下の二点について Twitter-LDA を拡張する.第一に,一般語とトピック語との比率をユーザごとに推定することで,より高精度にツイートの生成過程をモデル化する.第二に,ユーザの購買行動をモデル化した Topic Tracking Model (TTM) の機構をモデルに加えることで,Twitter におけるユーザの興味と話題の時間発展をオンラインで学習可能とする.Latent Dirichlet Allocation (LDA) is a topic model which has been applied to various fields. It has been also applied to user profiling or event summarization on Twitter. In the application of LDA to tweet collection, it generally treats aggregated all tweets of a user as a single document. On the other hand, Twitter-LDA which assumes a single tweet consists of a single topic has been proposed and showed that it is superior to the former way in topic semantic coherence. However, Twitter-LDA has a problem that it is not capable of online inference. In this paper, we extend Twitter-LDA in the following two points. First, we model the generation process of tweets more accurately by estimating the ratio between topic words and general words for each user. Second, we enable it to estimate temporal dynamics of user interests and topic trends in online based on Topic Tracking Model (TTM) which models consumer purchase behaviors.
著者
鈴木 誠 吉川 大弘 古橋 武
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18840833)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.283-290, 2013 (Released:2013-04-18)
参考文献数
18

The opportunity that we want to search target document(s) among a large amount of electronic documents such as WEB information and documents inputted by document scanner will be more increasing in near future. We focus on the approach that applies the distribution pattern of the keyword frequency in documents to the search of the documents. In this paper, we propose the method that uses the correspondence analysis for the search of documents based on the similarity of the keyword pattern among them. We apply the proposed method to the data of patents of Nagoya University, and report the result in terms of the accuracy for the document search. The experimental result shows that we can find the related patents to the inputted keyword by a user.
著者
小島 輝之 山本 康高 吉川 大弘 古橋 武
出版者
日本感性工学会
雑誌
感性工学研究論文集 (ISSN:13461958)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.63-70, 2007-05-31 (Released:2010-06-28)
参考文献数
11

The purpose of this study is to visualize the impressions on words between two subjects. We employ Semantic Differential (SD) method that is one of the most popular methods to quantify individual subjectivity. The number of dimensions of eachi mpression word is same with that of objects in SD data. It needs to be reduced to less than three dimensions for visualization. This paper proposes the visualization method which focuses on correlations of SD data between two subjects. The impression words are visualized on three-dimensional space where impression words having high correlation between two subjects' SD data are put close one another. We can investigate and discuss the similarities/differences of impression words between two subjects through this visualized space.