著者
堀 達也
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1062, pp.145-148, 2000-10-16

北海道庁の出先機関で、旭川市などを管轄する上川支庁が発注した農業農村整備事業(農業土木事業)の入札に関連して、今年5月15日、297社に対し公正取引委員会より排除勧告が行われるとともに、道に対しても「受注調整」を行っていたとして、この改善措置を講じる異例の要請がありました。 地元の建設業者203社、測量設計業者94社に、独占禁止法第3条、つまり不当な取引制限の禁止…
著者
渡邊 武 裏辻 嘉行 堀 達彦 森田 陽一
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.255-272, 1985-04-20 (Released:2010-09-28)
参考文献数
8

『金匱要略』 の土瓜根散は, 原典では, 女子は月経が月に2回ある者, 男子は陰部腫痛に局限されているが, 構成する4つの薬味の薬性薬能から考察すると, 日本人に多発する桂枝湯証に血熱と陳久淤血が加わった病像に適応するものと考えられる。方証一致の古方の観点から, 既報のとおり, 薬方をそれを構成する薬物が所属する気剤, 血剤, 水剤, 脾胃剤の4要因と寒熱の2要因を含めた6要因に分類して, レーダーグラフを作図すると, その方剤が適応する証即ち病像が図示され, 薬方の証が質的量的にやや明細に知ることができる。著者らは投与した薬方をこの要因でレーダーグラフに作図して, それに対応する疾患50症例に単方または加方, 合方で投与して, 顕著な効果をみた。それは男女の性別にかかわらず, また年令的にも幼児から老人に至るまで, 広範囲に適用される。症候別には, 筋骨格結合組織系疾患を筆頭に, 感覚器系と血液体液系疾患を除く各領域にわたっている。血症が淤血を経て乾血に至る過程を, その解除剤である駆淤血剤から考察すると, 土瓜根散は乾血発生の初期または乾血陳久淤血剤投与後の残留淤血解除剤をも兼ねるユニークな方剤として位置づけられる。
著者
筒井 敏彦 和田 美帆 安西 みづ穂 堀 達也
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.s・ix, 397-399, 2003-03-25
被引用文献数
4 64

猫の精巣上体尾部精子の凍結精液による人工授精を実施した.雄猫10頭の精巣上体から精子を遊出した.精子活力および精子生存率は,それぞれ平均67%, 82.5%で,回収精子数は平均11.6×10^7であった.凍結融解後の精子活力は平均24.0 %であった.雌猫11頭の片側子宮角内に精子数5×10^7を受精した枯果, 3/11, 27.3%の受胎率であった.これは,猫の精巣上体精子の凍結精液による最初の受胎例であった.
著者
道木 恭子 古谷 健一 牛山 武久 永松 秀樹 堀 達之
出版者
国際医療福祉大学
雑誌
国際医療福祉大学紀要 (ISSN:13424661)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.1-6, 2005

女性脊髄障害者81名を対象として産婦人科的問題に関する後方視的調査を実施した。結果、一般では減少傾向にある「膣感染症」が61名(75%)と最も多く、脊髄障害者において膣感染症が多いことから、膣洗浄による治療効果について検討した。洗浄は10%ポピドンヨード50倍希釈液を用い、2週間に1度の間隔で実施した。その結果5例中4例において、膣分泌物中の細菌の減少傾向が認められ、外陰部の発赤、びらん、悪臭などの自覚症状も軽減した。本研究から、膣感染症に対する洗浄の有効性および女性脊髄障害者の健康問題に関する医療者の理解と当事者に対する知識の普及の必要性が示唆された。
著者
只隈 章浩 幸福 辰己 滝川 清 横手 敏弘 奥村 靖浩 小田 勝也 小堀 達
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.I_491-I_496, 2015

国土交通省九州地方整備局では,調査観測兼清掃船「海輝」「海煌」を用いて,有明海・八代海の海域環境特性の把握を目的として,水塊構造調査並びに底質・底生生物調査を実施している.2004-2013年度の10ヶ年分の調査結果を整理した結果,八代海では球磨川河口前面海域よりも湾奥の海域の方が表層-下層間の密度差が大きいことが確認された.また,八代海において,底質と底生生物群集のクラスター解析により,それぞれ4つのグループに分類されるが,さらに,これらの組み合わせにより9つのグループに細分類され,複雑な環境特性を持つ海域であることが明らかになった.
著者
河上 栄一 佐藤 孝志 平野 太一 堀 達也 筒井 敏彦
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.495-500, 2004-05-25
被引用文献数
1 4

犬の前立腺由来の精子結合糖蛋白質と精子の受精能獲得との関連を調べる目的で,3頭の射精精液および摘出した精巣上体尾部の割面をスライド・グラスに塗抹し,7種類のFITC-レクチン(Con A, DBA, GS-1, PHA-E, PSA, UEA-1, WGA)でそれらの塗抹精子の蛍光染色を行った.その結果,精巣上体尾部精子を全く蛍光染色せず,全ての射精精子を染色したレクチンは,PHA-Eのみであった.そこで,別の犬5頭の射精精子を発情犬の子宮角または卵管を潅流した液中で4時間培養し,活力ある精子およびhyperactivated sperm(HA-精子)の割合を調べた.さらに,PHA-E結合精子の割合および蛍光Ca indicatorを用いてCaを取り込んだ精子の割合も調べた.培養開始後4時間における子宮および卵管潅流液中の活力ある精子%,HA-精子%およびCa取り込み精子%の平均値は,潅流液無添加培養液中のそれらの値に比較して,いずれも有意に高かった(P<0.05,0.01).逆に,PHA-E結合精子%は,有意に低値であった(P<0.01).また,PHA-E非結合精子%とHA-精子%の間およびCa取り込み精子%の間に,それぞれ正の相関関係が認められた(r^2=0.787, r^2=0.812).本実験成績から,犬の前立腺から分泌された糖蛋白質の精子表面からの消失が,精子内へのCa流入を促進し,それによりhyperactivationが高率に誘起されると推察された.
著者
筒井 敏彦 長谷 正義 TANAKA Akihiro 藤村 奈苗 堀 達也 河上 栄一
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.603-606, 2000-06-25
被引用文献数
8 34

アクロソームの保護, 融解後の精子活力の持続が明らかな希釈液にOrvus ES Paste(OEP)を添加した.犬凍結精液を用いて人工授精を行った.凍結精液は, 卵黄トリス・フルクトース・クエン酸液を用いて, グリセリンおよびOEPの最終濃度は, それぞれ7%, 0.75%で作製した.人工授精は, 末梢血中progesterone値から推定した交配適期に行った.子宮内授精は, 開腹手術によって片側子宮角内に精子数1億を注入して行った.また, OEP無添加の精液については, 精子数3億を授精した.腟内授精は, 精子数10〜40億について行った.その結果, 子宮内授精を行った10頭中9頭(90.0%)が受胎した.産子数は, 1〜7匹で, 平均3.6±0.9匹であった.精子注入側の排卵数に対する子犬数の割合は, 平均71.8%であった.注入側の排卵数を子犬数が上回った例はみられなかった.OEP無添加では, 4頭とも不妊であった.腟内授精の結果は, 10億と40億を授精した計6頭は不妊, 20億では3頭中2頭が受胎した.以上のように, OEPを添加した犬凍結精液の子宮内授精で高率に受胎することが明らかとなった.今後は, 手術によらない子宮内授精法の開発および腟内授精に使用可能な犬精子の凍結法の開発が必要と思われる.
著者
長谷 正義 堀 達也 河上 栄一 筒井 敏彦
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.243-248, S・Vii, 2000-03-25
被引用文献数
8

最近, 犬の凍結精液への関心が高まり, これに伴って, 排卵時期および授精適期の判定法が重要となった.犬の排卵時期を推定する方法として, vaginal smear, 血中性ホルモン, 超音波画像診断装置(US)などを組み合わせて検討されているが, まだその技術は確立されていない.そこで業者らは, US, 血中LHおよびprogesterone(P)値を1日3回観察することによって, 排卵時期を推定する方法を検討した.その結果, USによって卵胞の形状が崩れることによって排卵が観察できたのは, 11頭中6頭(54.5%)であった.これらのLHピークから排卵までの時間は, 24〜48時間, 平均38.0時間であった.排卵日のP値は, 1.88〜2.81ng / ml, 平均2.34ng / mlで, 1頭が1.88ng / mlであったが, 他の5頭は2ng / ml以上を示した.排卵前日のP値は, 0.85〜1.56ng / ml, 平均1.12ng / ml, であった.実験犬11頭における, LHピーク後2日を排卵日とした場合のP値は, 2.12〜4.06ng / ml, 平均2.78ng / mlであった.また, LHが10ng / ml以上の高値を維持した期間は, LHピーク前後の12時間であった.以上のことから, USおよびLHによって排卵を推定するには, 1日数回の検査が必要であった.しかし, 末梢血中P値は1日1回の検査で, 2ng / ml以上を示した日が排卵日に当たることが明らかとなった.