著者
岡野 節子 堀田 千津子
出版者
鈴鹿大学短期大学部
雑誌
鈴鹿国際大学短期大学部紀要 (ISSN:13450085)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.69-75, 2003

こんにゃくの嗜好,調理頻度が現在どのような状況にあるのか調査し,次の結果が得られた。1)高校生,短大生ともにこんにゃく料理は「好き」と判断できた。2)摂取頻度は「月1〜3回」が高校生62.3%,短大生74.3%が最も多く常食しているとは言い難い結果であった。3)摂取されやすい料理は,高校生,短大生ともに上位3位は同じで「煮物」「おでん」「すき焼き」であった。4)摂取する主な目的は「好きだから」が高校生56.2%,短大生70.9%を示した。5)知名度が高い商品の種類は「糸こんにゃく」「板こんにゃく」であった。また,よく摂取されている種類も同じであった。6)新製品とされる「こんにゃくゼリー」は高校生,短大生ともに知名度が約100%と高く,摂取もされていた。
著者
岡野 節子 堀田 千津子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.73-78, 2002-02-20
被引用文献数
1

今回,鈴鹿市における食べ物と行事について聞き取り調査やアンケート調査(郷土料理,天王祭,報恩講,山の神祭り,粥占い)を行った。さらに前述において地域別による検討をした結果,次の回答が得られた。1) 鈴鹿地域の16市町村(69.6%)に郷土料理や行事に関係する食べ物が伝承されていた。2) 鈴鹿地域の北西部には郷土料理や行事は数例であった。3) 鈴鹿地域の中央部や南東部には郷土料理と行事の関する食べ物は北西部と比較すると多かった。その背景には中央部が農業地帯であったことや南東部は沿海地域であったことが示唆された。また,それらの地域には旧街道が通っており,人々や物の往来も多く,そこに文化が生まれ,現在に伝承されていったのではないかと思える。以上,鈴鹿地域における郷土料理と行事に関する食べ物は他の文献から数例しか収集できなかったが,今回の調査により地域別に把握することができた。
著者
岡野 節子 堀田 千津子 Setsuko OKANO Chizuko HOTTA
雑誌
鈴鹿短期大学紀要 = Journal of Suzuka Junior College (ISSN:13450085)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.195-199, 2009-01-01

I made a survey of Nasubi-matsuri" or "Eggplant Festival" of Kasuga Shrine in Nishiyama area, Iga by asking the local people about the festival. The results are asfollows;1) The food and the wine offered to the gods or the "Eggplant Festival" were consisted of raw food and "Jukusen". The former includes eggplants grown "in twins", rice,the other vegetables, fruit, salt and liquor, and the latter includes eggplants cooked in miso soup, "Kyo", and "Shitogi".2) All of the ingredients of raw food and "Jukusen". were collected and cooked by `the local people who are helped by the gods. '3) Those people gathered at the Shinto shrine to eat "eggplants in miso soup". "Kyo", and "Shitogi" as a feast."
著者
岡野 節子 堀田 千津子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.20, pp.33, 2008

<BR>【目的】<BR> 伊賀市西山地域・春日神社では毎年10月14日~15日には秋祭りの例祭「なすび祭り」が行われる。その神饌に生撰として「二又なすび」が珍重とされ、その他に「米」、「野菜」、「酒」、「果物」などが供えられる。また、上述以外に1)なすびは包丁を加え、調理したもの(なすびの味噌煮)。2)米は蒸して木槌でたたき、成形したもの(キョウ)。3)生米を横杵で搗いて藁苞に入れ固めたもの(シトギ)を神饌とする。三重県の祭りのなかでも祭礼や神饌に特徴あるものと思われるので紹介する。<BR>【調査方法】<BR> 調査地域:伊賀市西山地区の春日神社、調査時期:2007年10月14日~15日、調査方法:現地においての聞き取り調査と写真撮影<BR>【結果】<BR> 1)秋祭りの神饌は生撰と熟撰で構成されていた。生撰には「二又なすび」を中心に米,野菜、果物、塩、酒が供えられ、熟撰は「なすびの味噌煮」、「キョウ」、「シトギ」の神饌であった。2)奇形である「二又なすび」を生撰とし、奇形でない「なすび」は熟撰としている。3)熟撰の「なすびの味噌煮」、「キョウ」は「蒸す」と言う調理法で行われている。また、「キョウ」は米を蒸す、搗く。そして飯粒を崩し固め、型で抜くものであった。4)「なすびの味噌煮」に用いられる調味料は味噌のみであった。現在、生撰がほとんどであるなか熟撰を行っているのは、祭りの行事と熟撰の食べ物が受け継がれてきたこと。それは次世代の共有性につながってゆくのではないかと考えられる。
著者
岡野 節子 堀田 千津子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.429-432, 2004-11-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
16

三重県を中心に滋賀県,愛知県など「毬もち」について聞き取り調査および文献収集を行った結果,次の回答が得られた. 1)餅の語源は4分類することができる. 2)餅の上面につけてある米粒の状態は4分類することができる. 3)形状は円形が最も多く,はまぐり形,扁平丸形,おひなさま形に分類される. 4)全国の分布は日本の中央の地域に多く広がっている.
著者
岡野 節子 堀田 千津子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.429-432, 2004-11-20

三重県を中心に滋賀県,愛知県など「毬もち」について聞き取り調査および文献収集を行った結果,次の回答が得られた. 1)餅の語源は4分類することができる. 2)餅の上面につけてある米粒の状態は4分類することができる. 3)形状は円形が最も多く,はまぐり形,扁平丸形,おひなさま形に分類される. 4)全国の分布は日本の中央の地域に多く広がっている.
著者
岡野 節子 堀田 千津子 小倉 和恵
出版者
鈴鹿大学短期大学部
雑誌
鈴鹿国際大学短期大学部紀要 (ISSN:13450085)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.11-18, 2000
被引用文献数
1

1.包丁の持ち方は全握式,卓刀式が多かった。2.食品に添える手の扱い方は指を直角に置いて切断するが多かった。3.包丁の持ち方と食品に添える手の扱い方はの関連については,どのような包丁の持ち方でも食品に対して指を直角に置いて切断するが多かった。4.きゅうりの小口切りについては男子より女子のほうが数多く切断することができた。5.食品の知っている切り方の名称と切ることのできる名称は,男子より女子のほうが多く理解していた。[graph]6.食品の切り方の名称は知っているが実際には切ることができない名称については,知識と技術の相違がみられた。
著者
岡野節子 堀田千津子
出版者
鈴鹿大学短期大学部
雑誌
鈴鹿短期大学紀要 (ISSN:13450085)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.117-123, 2007

各家庭におけるすしの実態把握を目的に熊野市の「さんまの姿ずし」、尾鷲市と海山町の「押しずし」、大王町、鳥羽市、阿児町、浜島町、志摩町の「てこねずし」地域別による比較検討をした次の結果を得ることができた。1)調理の有無は熊野市、大王町、鳥羽市、阿児町、浜島町、志摩町が多く、尾鷲市や海山町は調理する家庭が少なかった。 2)家族の形態は熊野市79.8%、尾鷲市74.6%、海山町68.6%と核家族のほうが多かった。しかし、てこねずしの地域は複合家族の方が多かった。3)調理担当者の年齢は60才代が最も多く、次いで50才代であった。 4)調理頻度はてこねずしの大王町や志摩町は「月2〜3回」、「月1回」となり多かった。押しずしの尾鷲市や海山町は「年2〜3回」と少なかった。5)調理の機会はさんまの姿ずしの熊野市、押しずしの尾鷲市、海山町は正月や祭りを中心に調理されている。しかし、てこねずしの志摩市では食べたいときに調理されていた。