著者
嶌田 聡 宮川 和 東 正造 森本 正志 奥 雅博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.91, no.5, pp.1231-1242, 2008-05-01
被引用文献数
17

本論文では,興味や関心の高い映像シーンの検索・ナビゲーション機能を実現するために,視聴者発信情報から映像シーンの内容を表す特徴ワードや概要などの高次のメタデータを自動抽出する方法を提案する.一般に,視聴者発信情報からメタデータを抽出する場合にはノイズが含まれることが問題となる.そこで,映像シーンを視聴しながらコメントを付与していく視聴連動型のコミュニケーション機能をファンコミュニティに提供することにより視聴者コミュニティの協調行動を誘導させることで視聴者発信情報の品質を向上させる方法を提案する.まず,視聴連動型の掲示板コミュニケーション機能を実在するファンコミュニティに導入し,視聴者コミュニティの協調行動が誘導されたことを検証した.次に,得られた視聴者コメントからTF-IDF法でシーンを代表する特徴ワードを求め,更に,映像シーンに対して視聴者が付与したコメントの中で特徴ワードを含む"文"を集約したシーン代表コメントを生成し,これらを映像シーンのメタデータとして抽出した.被験者16人による評価実験を行い,抽出したメタデータが,未視聴映像の検索については約半数のシーン,再視聴映像についてはほぼ全部のシーンに対して重要な手掛りになることを確認した.
著者
東田 正信 奥 雅博 村上 仁一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.96, no.10, pp.2249-2261, 2013-10-01

PB(プッシュボタン)電話機から利用者が検索条件を入力して電話番号を検索できる自動電話番号案内システムを開発した.検索キーワード入力には,情報機器に不慣れな利用者でも,簡単に操作方法を学習でき,短時間で入力できる文字情報縮退入力方式を採用した.本方式では,ひらがな5文字を一つの数字キーに縮退させて割り付けたPB電話機の数字キーを使い,検索キーワードをその「よみがな」に従って逐次数字キーを押下することで入力する.同様の文字割付に従い数字列化された情報を付加した電話帳DBを数字列化されたキーワードで検索する.本論文では,文字情報の縮退度情報を用いて利用者からの入力回数を最少化するための入力情報数最少化技術,採用した入力方式に起因する曖昧性を複数の曖昧さを含む情報の相互接続可能性を用いて解消する相乗的曖昧性解消技術などの知的対話誘導技術,及びこれらの技術を実装した自動電話番号案内システムの構築と評価について述べる.このシステムは「あんないジョーズ」という名称で公衆サービスとして提供された.1998年から2007年までのサービス期間中に,約1300万呼に対して検索処理を実行し,正しく電話番号を案内できた呼は約1000万呼であった.表示機能がないことによる入力内容のミスやキータッチのミスなどに起因して,番号が案内できなかった呼を除いて,「あんないジョーズ」が利用者に対してオペレータと同等の応対を提供できた呼の数は呼全体の約85%であった.

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著者
奥 雅博他
出版者
日本科学哲学会
雑誌
科学哲学 (ISSN:02893428)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.161-165, 1988-11-05 (Released:2009-05-29)
著者
奥 雅博
出版者
日本哲学会
雑誌
哲学 (ISSN:03873358)
巻号頁・発行日
vol.1971, no.21, pp.163-171, 1971-05-15 (Released:2009-07-23)
参考文献数
42
著者
佐藤 吉秀 川島 晴美 佐々木 努 奥 雅博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.203, pp.1-6, 2005-07-15
被引用文献数
2

逐次増加するニュース記事中に含まれる話題情報を効率的に把握するため, 新鮮で可能な限り多くの幅広い話題情報を最新話題語と呼ぶキーワードの形態で抽出する手法について報告する.ニュース記事中の話題を扱うにあたり, 世間の注目度が高い出来事を伝える記事数が増加する「話題の広がり」と, 広がり状態が続報記事発行によって時間的に持続する「話題の伸び」の2つの側面に注目する.提案手法では, 話題の整理のために記事をジャンル分類・クラスタリングした後, 記事のタイムスタンプから算出する記事新鮮度, および記事間類似度を用いて各クラスタを代表する最新話題語を抽出する.ニュース記事(2164記事)を対象にした評価実験の結果, 提案手法はクラスタ中の新鮮かつ代表的な話題を表し, さらに受容性も高い語句を抽出可能であることを確認した.
著者
奥 雅博 藤岡 健吾 浅野 久子 高木 伸一郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.74-75, 1997-09-24

我々はプッシュボタン(PB)信号送出可能な電話機を入力端末とし利用できるPB入力型電話番号検索実験システムの開発を進めている[2][4]。このシステムは、家庭やオフィスに普及しているPB信号送出可能な電話機を用いて住所や名前の入力を可能とする日本語入力方式(以下、PB入力方式)を採用している。PB入力方式は、図1に示すようにlつのPBボタンに複数のかな文字を対応させ、1押下で1かな文字を入力する方式である。従って、1押下ごとを見るとかな文字レベルで複数の候補が存在することになる(例えば、"1"の押下は"あ"~"お"の5つの文字のいずれかを入力したことになる)。この曖味さを解消する過程において姓名の漢字までを特定しなけれぱならない場面が生じる。PB入力型電話番号検索実験システムでは、同音異字の姓名候補が得られた場合に、この姓名候補に対する漢字説明文を利用者に音声で流すことによって、利用者の求める漢字を持つ姓名を特定する。このとき、利用者への情報伝達は音声のみで行われるので、漢字説明文には「耳で聞いて容易に理解できる」ことが要求される。そこで、2節で述べる方法で生成した漢字説明文に対して、聞いて理解できるか否かという観点から評価実験を行った。
著者
森田 哲之 倉 恒子 日高 哲雄 大浦 啓一郎 田中 明通 加藤 泰久 奥 雅博
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.1197-1208, 2007-03-15
被引用文献数
8

『過去に見た』という体験を思い出し,その体験で得られた情報を想起しようとすることは多いのではないだろうか.本論文では,Web ページの内容だけでなく,Web ページ間の関係,およびWebページから得た知識といったWeb ページの閲覧体験によって得られた情報を想起させるための,コンピュータ上の過去の行動を検索する手法を提案する.行動を検索するための元データとなるコンピュータ上の行動履歴を収集する手法を示すとともに,再検索のために入力したキーワードに関連した行動を集中して起こした期間,およびWeb ページをアクティブに表示している期間について着目し,それらの重要度を算出する手法を提案する.さらに,行動を検索するための行動検索インタフェースを示す.また,評価実験により,提案手法は従来手法に比べ,Web ページの閲覧体験によって獲得した重要な知識を,短期間で効率的に想起できることを示す.Most of us have tried to recollect obtained information by our past experience after we remembered the experience was useful. We propose a method for retrieving user action history. By finding his action history, he can acquire not only passes of web pages but also relation among the web pages and knowledge based on the web pages. We show a technique for collecting user action history which is basic data for the retrieving. We also propose a method for extracting a period when a user intensively takes action related a keyword and a period when he made a webpage shown actively, and a method for estimating the degree of importance of the periods. We also suggest interfaces for retrieving user action history. Finally we show proposed method let user recall knowledge obtained from the web pages viewed in the past more efficiently.
著者
関口 裕一郎 佐藤 吉秀 川島 晴美 奥田 英範 奥 雅博
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.117, pp.27-32, 2005-11-21
被引用文献数
2

blog記事は省略を多く含む口語的な記述がなされている為,文中の情報のみによる話題語句の判別は難しい.本論文では,発信者相互の興味の関連性を抽出し,ある語句を使用している発信者集合の持つ関連度の分布を見ることにより,高い関連度を持つ発信者間で使われる語句に高い話題度を算出する.blog記事の集合を用いて実験を行った結果,記事中の話題を表す語句に対して,高い話題度を算出することができた.In this paper, we describe the method to detect the topic words from blog documents. The 'topic words' is defined as a word that gains the attention of people sharing same interest. While blog documents are written by ordinal people, their texts are written in abbreviated informal expression. We use the information of blogger to adjust this characteristic of blog documents. The proposed method extracts the relevancies of each blogger; compares the deviation of these relevancies; and calculates the topic scores for each word of a blog document. The experiment shown that the method can extract appropriate topic words from blog documents.