著者
鈴木 翔 須藤 康介 荒川 智美 寺田 悠希 澁谷 功太郎
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.103-116, 2012-03-10

The purpose of our study is to make clear the significance of a boyfriend or girlfriend for junior high school students. For this purpose, we firstly investigated the determining factors of having a boyfriend/girlfriend, and then clarified the effects of the fact that one has a boyfriend/girlfriend on their self-consciousness. As a result of our analyses, we got following two findings. First, there are various factors which determine whether junior high school students have a boyfriend/girlfriend or not, and the factors differ according to each student's gender. Furthermore, the levels of academic accomplishment of the school also make a difference. Second, when we analyze the effects of that fact on their self-consciousness, it is necessary to consider not only the very thing that one has a boyfriend/girlfriend or not, but also if she or he is likely to have a boyfriend/girlfriend. Our analysis suggests that a success in love for girls in junior high has a more complex meaning compared with that for boys.
著者
鈴木 翔 須藤 康介 寺田 悠希 小黒 恵
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.167-181, 2018 (Released:2019-03-28)
参考文献数
28

本稿の目的は,大手の結婚相談サービス事業者であるX社の会員を対象にした調査から,学歴・収入・容姿が「成婚の可否」「異性からの選好されやすさ」「結婚相手のより好み」に与える影響を明らかにすることである.分析の結果,以下の三点が明らかになった.第一に,高学歴,高収入,高身長・低肥満といった客観的条件の多くは,男性の高収入を除き,成婚の確率を高めるとは言えない.第二に,男性では,高学歴,高収入,高身長・低肥満であるほど女性から選好の対象とされやすく,女性では,非大学院卒,高収入,低肥満であるほど男性から選好の対象とされやすい.第三に,男性では,高学歴,高収入,高身長・低肥満であるほどより好みしており,女性では,高収入,低肥満であるほどより好みをしている.つまり,結婚相談サービスを利用した婚活では,一般的な結婚とは異なり,学歴・収入・容姿で有利な条件を備えていることが成婚の可否へほとんど影響を与えておらず,これは,男女とも婚活市場における自身の価値に対応したより好みを行うというメカニズムが存在するためだと考えられる.
著者
鈴木 翔 須藤 康介 荒川 智美 寺田 悠希 澁谷 功太郎
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.103-116, 2012-03-10 (Released:2012-04-05)

The purpose of our study is to make clear the significance of a boyfriend or girlfriend for junior high school students. For this purpose, we firstly investigated the determining factors of having a boyfriend/girlfriend, and then clarified the effects of the fact that one has a boyfriend/girlfriend on their self-consciousness. As a result of our analyses, we got following two findings. First, there are various factors which determine whether junior high school students have a boyfriend/girlfriend or not, and the factors differ according to each student's gender. Furthermore, the levels of academic accomplishment of the school also make a difference. Second, when we analyze the effects of that fact on their self-consciousness, it is necessary to consider not only the very thing that one has a boyfriend/girlfriend or not, but also if she or he is likely to have a boyfriend/girlfriend. Our analysis suggests that a success in love for girls in junior high has a more complex meaning compared with that for boys.
著者
鈴木 翔 須藤 康介 寺田 悠希 小黒 恵
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.167-181, 2018

<p> 本稿の目的は,大手の結婚相談サービス事業者であるX社の会員を対象にした調査から,学歴・収入・容姿が「成婚の可否」「異性からの選好されやすさ」「結婚相手のより好み」に与える影響を明らかにすることである.分析の結果,以下の三点が明らかになった.第一に,高学歴,高収入,高身長・低肥満といった客観的条件の多くは,男性の高収入を除き,成婚の確率を高めるとは言えない.第二に,男性では,高学歴,高収入,高身長・低肥満であるほど女性から選好の対象とされやすく,女性では,非大学院卒,高収入,低肥満であるほど男性から選好の対象とされやすい.第三に,男性では,高学歴,高収入,高身長・低肥満であるほどより好みしており,女性では,高収入,低肥満であるほどより好みをしている.つまり,結婚相談サービスを利用した婚活では,一般的な結婚とは異なり,学歴・収入・容姿で有利な条件を備えていることが成婚の可否へほとんど影響を与えておらず,これは,男女とも婚活市場における自身の価値に対応したより好みを行うというメカニズムが存在するためだと考えられる.</p>
著者
今井 修 寺田 悠希 松木 崇晃 杉野 弘明 林 直樹
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2018年度日本地理学会春季学術大会
巻号頁・発行日
pp.000030, 2018 (Released:2018-06-27)

農村地域における鳥獣被害が発生する場所では、主としてハンターによる捕獲が行われている。一方で住民は、自分達の地域を守るために果たすべき行動を学ぶことが必要である。鳥獣対策ボードゲームのもつロールプレイン機能は、動物、ハンター、住民それぞれの空間行動を学ぶことができる。住民の行動を引き出すように設計されたボードゲームをプレイすることにより、住民は短時間に具体的な対策行動について学ぶことができる。その結果、ゲーム後具体的な地域において住民は、動物の目撃情報の提供、餌場対策等、ハンターと協力し対策の効果を上げることができる。また、ボードゲームとして高校生による参加が期待でき、地域課題への関心を促す道具となる。
著者
関口 達也 林 直樹 寺田 悠希 大上 真礼 杉野 弘明
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.6, pp.23-00006, 2023 (Released:2023-06-20)
参考文献数
23
被引用文献数
1

新型コロナウイルス感染症の蔓延(コロナ禍)は,人々の日常生活の様々な場面で大きな変化を引き起こした.本稿では,このうち東京都内在住の一般の人々の食料品の購買行動に起こった行動・意識の変化に着目する.コロナ禍が始まり,緊急事態宣言下を経てさらに一定期間が経過し現在までの食料品の購買行動の変遷状況を整理することで,今後の類似事例発生時の対策検討に役立てること,さらに「買い物不便」に対する人々の意識構造とその変化を把握することが主な目的である.東京都を対象としたアンケート調査の結果を用いて,人々の食料品購入行動(例:店舗選択,交通手段,買い物頻度など)や意識に対する変化の内容と,コロナ禍前の状況との乖離度合いを,複数時点の比較分析から明らかにした.
著者
関口 達也 林 直樹 杉野 弘明 寺田 悠希
出版者
農村計画学会
雑誌
農村計画学会誌 (ISSN:09129731)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.465-474, 2017-12-30 (Released:2018-12-30)
参考文献数
15
被引用文献数
1

This study aims to analyze the conceptual and spatial recognition to “Jimoto” of people by using an online survey data. The result showed that both recognitions of “Jimoto” were classified into several groups and each group had own feature. The result also showed these “Jimoto” consciousness were formed through the life events and daily lives of people. We also analyzed the relationship of these recognitions and undesired change to their “Jimoto”. The results indicated that people didn’t desire specific change if the connections between them and their “Jimoto” were formed by concrete objects or intimate people. These “Jimoto” consciousness sometimes comes from outside of each region and spreads over administrative boundaries. This suggests the necessity of the systems that enable people to participate regional development projects from the outside or cooperation of several local governments.
著者
大上 真礼 寺田 悠希
出版者
田園調布学園大学
雑誌
田園調布学園大学紀要 = Bulletin of Den-En Chofu University (ISSN:18828205)
巻号頁・発行日
no.11, pp.169-188, 2016

近年,人口に膾炙している「女子力」という概念について,その下位概念を構成するものが従来の「男らしさ・女らしさ」と異なるかについて探ることを目的に先行研究を概観した。「女子力」に関する研究を概観した結果,女性は男性に比べて「女子力」のイメージとして外見に関する項目を選ぶ者が多いこと,雑誌記事が想定する女子力と大学生たちが実際に考える「女子力」にはギャップがあることなどが明らかになった。次に,「男らしさ・女らしさ」の測定語の変遷を性格・身体・行動に分けて概観した。変化していない測定語も多かったが,「やさしさ」が女らしさの測定語のみならず,男らしさの測定語としても出現し,逆に男らしさとされてきた「包容力」が女らしさの自由記述でも挙がるようになるなどの変化があった。また,行動面では消費行動とその性らしさを結びつける研究はほとんどなかった。「女子力」と女らしさの測定語を比較すると,「女子力」は比較的短期間の行動で獲得・維持できるといった側面が女らしさと異なることが明らかになった。また,性格や消費以外の行動面では直接的に役に立つものが「女子力」とされていることもうかがえた。以上の結果を踏まえて,「女子力」の高低がメンタルヘルスに与える影響などについて,その性らしさとは異なる角度から検証していく必要があることが示唆された。
著者
寺田 悠希
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.59, pp.417-426, 2020-03-30

The purpose of this study is to clarify changes and trends in keywords used in faculty names in post-war Japan. The author conducted quantitively text analyses of the keywords used in the faculty name, using data from every 5 years from 1950 to 2015 in the “University List in Japan”. As a result of the analysis, it was found that some of the keywords that existed before the 1960s were decreasing, and that some keywords were increasing rapidly since 1990. Moreover, in the analysis combined with the university type, it was found that while national universities continue to use traditional keywords, many private universities tend to add new faculties with new keywords.