著者
泉 妃咲 冨永 晴郎 中島 チ鹿子 内田 淳一 渡辺 雄一 塚本 洋子 井上 岳 山田 洋子 山田 善史 山田 悟
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.6, pp.380-385, 2012 (Released:2012-07-20)
参考文献数
14

糖尿病治療の根幹である食事療法は,一般的にカロリー制限で指導されることが多いが,患者にはストレスが強く,そのコンプライアンスが問題となる.そこで,血糖値の上昇を最小限に抑えながら食事のQOLを向上させるための甘味品として,低糖質ケーキに着目した.今回は糖尿病患者で検討する前段階として,健常者を対象として低糖質ケーキが糖脂質指標に与える影響を同等カロリーの通常ケーキと比較した.低糖質ケーキでは通常ケーキと比較して食後の血糖値上昇が抑制され,インスリンの分泌刺激は弱かった.また,低糖質ケーキは中性脂肪や遊離脂肪酸に悪影響を与えず,一方で食後の満足度は通常ケーキと同等であった.今後糖尿病患者を対象にした検討においても低糖質ケーキの有望な結果が期待される.
著者
山田 洋子 岡本 祐子 斎藤 清二 筒井 真優美 戸田 有一 伊藤 哲司 戈木クレイグヒル 滋子 杉浦 淳吉 河原 紀子 藤野 友紀 松嶋 秀明 川島 大輔 家島 明彦 矢守 克也 北 啓一朗 江本 リナ 山田 千積 安田 裕子 三戸 由恵
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

質的研究とナラティヴ(語り・物語)アプローチによって、ウィーン、ロンドン、ハノイ、シカゴ、海外4都市の大学において、多文化横断ナラティヴ・フィールドワークを行った。心理学、医学、看護学による国際的・学際的コラボレーション・プロジェクトを組織し、多文化横断ナラティヴ理論および多声教育法と臨床支援法を開発した。成果をウェッブサイトHPで公開するとともに、著書『多文化横断ナラティヴ:臨床支援と多声教育』(やまだようこ編、280頁、編集工房レィヴン)を刊行した。
著者
勝木 弘美 野辺 薫 山田 洋子 竹井 久美子 吉永 繁彦 有井 真弓
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.40, no.12, pp.1133-1136, 1986

脳卒中患者に対するデイケア効果についての報告は極めて少ない. そこで国立療養所福岡東病院のデイケア患者のうち, 評価を行つた脳卒中患者43例についてデイケア開始時及び6カ月後の評価を比較し, デイケア効果を検討したので報告する.<br>評価項目は身体機能, 行つているADL, 患者の行動範囲, 復職または家庭での役割, 日常の過ごし方, 生活に対する意欲の6項目である. すべての項目において43例の90%以上が維持または改善を示したことから, 現時点においてはデイケア効果があるといえ, 脳卒中患者に対するデイケアの必要性を示唆している.
著者
山田 洋子
出版者
立命館大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究の目的は、以下の4つであった。1「かわいい」とは何か、ビジュアル・ナラティヴを用いた多文化比較をもとに、生き生きした実感に即した方法で説明し、国際発信する。2ビジュアル・ナラティヴに適用できる新しいメディアミックスの質的方法論を開発する。3「かわいい」と関係づけた心理的理論モデルを提案する。4「かわいい」に関連する新しい視点を発見し、新しいデザインの可能性を提案する。平成29年度は、上記の目的にそったビジュアル・ナラティヴの資料収集と分析および国際発信に加えて、「ビジュアル・ナラティヴとは何か」「ビジュアル・ナラティヴの方法論」「ビジュアル・ナラティヴの幅広い実践的応用」に関して、理論的考察と新しい方法論の提案を行った。それらの成果は、「ビジュアル・ナラティヴ-時間概念を問う」「ビジュアル・ナラティヴとは何か」「糖尿病患者のビジュアル・ナラティヴ」等の論文で発表した。また「N:ナラティヴとケア」誌でビジュアル・ナラティヴ特集の企画・編集を行い、「かわいい」を超えて医療分野など幅広い領域と連携し社会実践とむすびつけた。また、国際理論心理学会で”Time and the life cycle: Visual narratives and cultural representations”と題した招待講演を行った。アメリカと国内でビジュアル・ナラティヴに関する多様な資料収集を行い、日本心理学会、日本発達心理学会、日本質的心理学会などでビジュアル・ナラティヴに関するシンポジウムを企画し、理論的・方法論的検討に関する発表を行った。新しい用語である「ビジュアル・ナラティヴ」は、本年度の研究で理論的・方法論的にめざましい進展をみると共に広い分野に多くの関心を呼び起こした。