著者
岡本 一 川村 軍蔵 田中 淑人
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.449-454, 2001-05-15 (Released:2008-02-01)
参考文献数
32
被引用文献数
5 7

魚の摂餌行動に及ぼす背景色の影響をみることを目的とした水槽行動実験を行った。供試魚にはスズキを用い, 白, 赤, 緑, 青を背景色として擬餌5種類(白, 赤, 緑, 青および透明)を同時に投入し, 擬餌に対する魚の行動記録を水中ビデオカメラで撮影記録し, 解析した。背景が白では, 緑の擬餌に対する食付き頻度が顕著に高かった。また, 背景が赤および青では, 透明および白の擬餌に高い食付き頻度を示した。高頻度で選択される擬餌の色は背景色によって異なり, 背景色とルアー色の普遍的な組み合わせは見出せなかった。
著者
岡本 一 川村 軍蔵 田中 淑人
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.449-454, 2001-05-15
被引用文献数
1 7

魚の摂餌行動に及ぼす背景色の影響をみることを目的とした水槽行動実験を行った。供試魚にはスズキを用い, 白, 赤, 緑, 青を背景色として擬餌5種類(白, 赤, 緑, 青および透明)を同時に投入し, 擬餌に対する魚の行動記録を水中ビデオカメラで撮影記録し, 解析した。背景が白では, 緑の擬餌に対する食付き頻度が顕著に高かった。また, 背景が赤および青では, 透明および白の擬餌に高い食付き頻度を示した。高頻度で選択される擬餌の色は背景色によって異なり, 背景色とルアー色の普遍的な組み合わせは見出せなかった。
著者
川村 軍蔵 松永 ふうま 田中 淑人
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.542-546, 2002-07-15 (Released:2008-02-01)
参考文献数
10
被引用文献数
1 2

孵出直後のアカウミガメとアオウミガメは特定の波長の光に走光性を示し,アオウミガメの錐体は3種の感光色素をもつことが知られており,これらはウミガメが色覚をもつ可能性を示す。筆者らは弁別学習実験でアカウミガメの色覚を確認した。孵出後23日目の稚ガメと3才の個体を,それぞれ緑パネルと赤パネル,緑球と黒球の弁別を学習させ,学習完成後に赤パネルと黒球を明度の異なる3段階の灰色と置換して移調試験を行った。移調試験で3才個体は絶対選択反応(正選択率80-100%)を,稚ガメは移調色に関わらず一貫性のない絶対選択反応とランダム選択反応(正選択率40-100%)を示したことより,両者は色覚をもつが稚ガメの色覚は未熟であると結論された。
著者
川村 軍蔵 信時 一夫 安樂 和彦 田中 淑人 岡本 一
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.35-39, 2001-01-15 (Released:2008-02-01)
参考文献数
18
被引用文献数
2 4

感光色素を一種類しかもたないタコ類は色盲とされる。これを行動実験で検証するために, スナダコ5個体とマダコ7個体を用いて色覚を確かめる学習実験を行った。供試個体を負刺激球(白球あるいは灰色球)と同時呈示した青球(直径25mm, 反射スペクトルのλmax=460nm)に触れてから餌を摂るよう条件付けた後, 負刺激球を明度が段階的に異なる灰色球に換えて移調試験を行った。移調試験では, スナダコは灰色球の明度にかかわらず有意に高頻度で青球を選択し, 色覚をもつ可能性が示された。マダコは灰色球の明度によって選択球が変わり, 色盲であると結論された。
著者
米山 兼二郎 八木 昇一 川村 軍蔵
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.1867-1872, 1992 (Released:2008-02-29)
参考文献数
13
被引用文献数
5 3

To determine the individual catchability of fish, angling experiments were conducted using five groups of tilapia in an outdoor concrete tank 10×5×0.65m in dimensions. The effects of previous experience of hooks, the hunger level, and the presence of eggs on catchability were determined using chi-square analysis. Five different baits were used at random to eliminate the effect of bait preference. At the start of experiments, about half of each group were hooked, marked by fin clips, and released back in to the tank with the unmarked fish. A recapture trial was repeated twice by angling and tallying marked and unmarked fish. Fish were thus hooked a total of three successive times, twice, only once, or_not at all. After the angling experiments, fish were given pellets and allowed to feed for 10-20 minutes, then examined for the amount of intake and the presence of eggs. Results indicated that fish that had been hooked earlier tended significantly to be hooked again. Fish did not learn to avoid hooks. Fish that had been hooked tended to eat more. Fish with eggs tended to be less catchable, but individual differences in catchability were also found among those without eggs.
著者
岡本 一 川村 軍蔵 田中 淑人
出版者
日本水産學會
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.449-454, 2001 (Released:2011-03-05)

魚の摂餌行動に及ぼす背景色の影響をみることを目的とした水槽行動実験を行った。供試魚にはスズキを用い,白,赤,緑,青を背景色として擬餌5種類(白,赤,緑,青および透明)を同時に投入し,擬餌に対する魚の行動記録を水中ビデオカメラで撮影記録し,解析した。背景が白では,緑の擬餌に対する食付き頻度が顕著に高かった。また,背景が赤および青では,透明および白の擬餌に高い食付き頻度を示した。高頻度で選択される擬餌の色は背景色によって異なり,背景色とルアー色の普遍的な組み合わせは見出せなかった。
著者
松本 太朗 川村 軍蔵 西 隆昭 高田 吉雄 杉村 暢昭 山下 佑介 栗原 梢
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.188-197, 2005 (Released:2005-07-15)
参考文献数
33
被引用文献数
1 4

発光波長が異なる 4 種(赤,緑,青,UV)の光拡散型 LED の点滅光を利用した魚類侵入抑制装置を製作し,マダイ稚魚に対する侵入抑制効果を水槽実験で調べた。5 分間の最高侵入抑制率は赤 88%,緑 96.7%,青 99.7% で顕著な侵入抑制効果があり,点滅 UV の侵入抑制効果は低かった。青の点滅光で点滅周期と放射照度を変化させたとき,1~10 Hz の点滅周期で侵入抑制効果が高く,0.3 Hz では侵入抑制効果が顕著に低く,実験条件下では放射照度を増大しても侵入抑制効果は必ずしも増加しなかった。
著者
岡本 一 安樂 和彦 川村 軍蔵 田中 淑人
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.672-677, 2001-07-15
被引用文献数
1 5

タコが何色の隠れ場を好んで選択するか, また選択する色は背景色の違いによって変化するかを調べることを目的とし, 供試個体にマダコおよびスナダコを用いて水槽内行動実験を行った。高照度下で黒, 赤, 橙, 黄, 緑, 青, 白の7色, 低照度下で黒, 黄, 青の3色を背景色とし, 円筒形の隠れ場8色(黒, 赤, 橙, 黄, 緑, 青, 白および透明)を設置し, 30分おきのタコの状態を目視観察, 記録した。背景色にかかわらず黒, 赤, 橙の隠れ場が両種のタコに共通して高頻度で選択された。マダコとスナダコで異なる行動結果も得られたが, スペクトル感度の違いによるものと考えられ, 両種とも, 暗さを好む傾向があると結論された。
著者
川村 軍蔵 信時 一夫 安樂 和彦 田中 淑人 岡本 一
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.35-39, 2001-01-15
被引用文献数
1 4

感光色素を一種類しかもたないタコ類は色盲とされる。これを行動実験で検証するために, スナダコ5個体とマダコ7個体を用いて色覚を確かめる学習実験を行った。供試個体を負刺激球(白球あるいは灰色球)と同時呈示した青球(直径25mm, 反射スペクトルのλ_<max>=460nm)に触れてから餌を摂るよう条件付けた後, 負刺激球を明度が段階的に異なる灰色球に換えて移調試験を行った。移調試験では, スナダコは灰色球の明度にかかわらず有意に高頻度で青球を選択し, 色覚をもつ可能性が示された。マダコは灰色球の明度によって選択球が変わり, 色盲であると結論された。
著者
米山 兼二郎 松岡 達郎 川村 軍蔵
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.599-603, 1994-09-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
13
被引用文献数
2 1

An outdoor-tank angling experiment was conducted for wild and domestic groups of Tilapia mossambica to clarify the cause of different catchabilities of fish. A series of release-recapture trials was conducted, in which angled fish were counted for release and subsequent recapture; three times for the wild group and twice for the domestic group. Angling experiences of individuals were examined based on the marks after each series. Pellets taken by fish were weighed after the experiment to examine the potential relationship between feeding intensity and catchability. It was significant that wild fish angled in the first trial were hooked repeatedly in the subsequent trials, while domestic fish were hooked at random in any trial, demonstrating that catchability can be altered by rearing. In addition, the catchable wild individuals were hooked quickly and the uncatchable fish remained unhooked for a longer period in each trial. Large fish took more pellets but there was no correlation between fish size and catchability, implying that the hierarchy in feeding is not related to differences in catchability. Individual differences in the catchability were ruled by precaution behavior, which may change with culture conditions.
著者
宮城 美加代 川村 軍蔵
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.195-199, 2000-03-15
被引用文献数
4 5

S電位のL型反応を指標にした海産魚のUV感覚と, 錐体細胞の種類との関係を調べた。15魚種の供試魚の内11種から安定したL型反応が得られた。ホウボウ等5種で337nmと368nm両方のUV刺激に対してUV応答が得られ(Aグループ), マダイとヘダイでは368nmのみにUV応答があり(Bグループ), コノシロ等4種でUV応答がなかった(Cグループ)。いずれのグループでも錐体モザイクにはsmall accessory corner coneを欠き, A, Bグループでは錐体モザイクにcentral single coneが規則的に存在し, Cグループではcentral single coneが全体的に低密度でまばらに存在した。このことより, 本研究の供試魚のUV錐体はcentral single coneであると推定された。
著者
藤田 孝康 平山 泉 松岡 達郎 川村 軍蔵
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.145-151, 1997-03-15 (Released:2008-02-29)
参考文献数
19
被引用文献数
5 6

In order to elucidate the selection of spawning substrate by female cuttlefish Sepia esculenta, their behavior and trigger stimulus during a spawning sequence were examined in indoor tanks. Female approaches substrate, spurts water towards substrate, takes sediment in arms, covers eggs with sediment, spurts water towards substrate again, and undergoes egg deposition on substrate to complete one spawning. Females which finished copulation were visually attracted to more visible substrate. The height of a substrate was not an important factor for the attraction. Substrates which swung by the spurting water were not accepted by females. Females exhibited taking sediment even though there was no sediment on the tank bottom. It was concluded that female cuttlefish prefer long, fine, and immobile materials as spawning substrates.
著者
川村 軍蔵 北村 也寸志
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.161-164, 1981-02-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
15
被引用文献数
1

The observations and analyses of eye movements on three groupers, Epinephelus moara, Epinephelus sp., and E. septemfasciatus which were resting motionless on the bottom of anaquarium revealed that these fishes move their eyes vertically only with saccadic movement, and the maximum degree of their vertical saccade was measured at 65°, 50°, and 30° for respective species. Four restrained fishes, Cyprinus carpio, Carassius auratus langsdorfi, Sarotherodon mossambicus. and Lepomis machrochirus did not show any vertical pursuit eye movement to vertically moving horizontal stripes in their visual field. The results were considered to suggest that it is difficult to stabilize the retinal image of vertically moving object in these fishes, or a posibility of some nerve system which specially analyzes a vertically moving image.
著者
米山 兼二郎 川村 軍蔵 掘切 圭美
出版者
Japanese Society for Aquaculture Science
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.543-549, 2008-12-20 (Released:2012-09-15)
参考文献数
39

釣り針を回避することを学習したニジマスの脳から抽出したtotal RNAを釣り針未経験のニジマスに注射し,total RNA注射によって学習行動が転写するか否かをみた。1個体からのtotal RNA量は脳組織1.0 g当たり0.06-0.33 mgであった。対照魚は生理食塩水を注射した個体とハンドリング以外の処理を行わない個体とした。total RNA注射魚と対照魚を識別するために鰭に標識し,実験池に混ぜて収容して釣り試行に供した。用いた6群のうち4群で,total RNA注射魚は対照魚より明瞭に釣られにくかった。この結果より,釣り針回避学習がtotal RNAを介して釣り針未経験の個体に転写したと解釈された。どの群でも対照魚が比較的釣られにくかったのは,total RNA注射魚の釣り針回避行動が群内の他個体に社会的影響を及ぼしたためと考えられた。
著者
小倉 芳子 松岡 達郎 川村 軍蔵 川村 軍蔵 Yoshiko Ogura Tatsuro Matsuoka Gunzo Kawamura 鹿児島大学大学院連合農学研究科 鹿児島大学水産学部 鹿児島大学水産学部 鹿児島大学水産学部 The United Graduate School of Agricultural Sciences Kagoshima University:(Permanent address) Faculty of Fisheries Bogor Agricultural University (IPB) Faculty of Fisheries Kagoshima University Faculty of Fisheries Kagoshima University Faculty of Fisheries Kagoshima University
出版者
The Japanese Society of Fisheries Science
雑誌
日本水産学会誌 = Bulletin of the Japanese Society of Scientific Fisheries (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.65, no.6, pp.991-997, 1999-11-15
参考文献数
13
被引用文献数
2 2

触刺激に対するζポイント, ζ_tが網地に遭遇した魚の前進行動の継続に与える影響を調べるため, 失明させたコイ, ニジマス, ティラピア, ブルーギルを用いた水槽実験を行った。供試種では, 魚体の長さ方向での接触位置により前進後退行動が入れ替わり, ζ_tポイントの存在を確認できた。ζ_tポイントの位置は種固有で種間で異なる。網地に遭遇した魚の前進継続率は, 目合い, 縮結によって異なり, ζ_tポイントに基づく前進後退行動の分岐モデルに基づいて計算した前進継続確率でよく説明できた。刺網の漁獲過程で網地に遭遇した魚が網目に進入する確率は, ζ_tポイントの位置, 魚体の大きさと形状, 目合いと縮結に影響されると結論した。Two series of glass-tank experiments with blinded fish were conducted to investigate the existence of a ζ-point (a body section over which external stimulation alters forward and back ward motions of fish) against tactile stimulation and its effect in determining the direction of swimming upon contact with a net webbing. Cyprinus carpio, Salmo mykiss, Tilapia mossambica and Lepomis macrochirus were tested. Longitudinally random positions over the bodies of these fish were stimulated using thin sticks and they moved either forward or backward according to the location of the stimulated positions. Cyprinus carpio which encountered net webbing expanded in a tank proceeded into a mesh at different ratios under the conditions of three mesh sizes and three hang-in ratios. Geometrical analysis of contact of a netting twine and a fish body section indicated that the probability of proceeding into an encountered mesh increases with mesh size and is modally maximised at a certain hang-in ratio. It was concluded that, (1) a tactile ζ-point, ζ_t exists at a body section which is unique to each species, and (2) the probability for fish to proceed into a mesh of gillnet is affected by the position of ζ_t, body form and size, mesh size and hang-in ratio.
著者
川村 軍蔵 不破 茂
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿児島大学水産学部紀要 (ISSN:0453087X)
巻号頁・発行日
no.23, pp.p9-18, 1974-12

"Even when the fishing is carried out under the constant fishing effort, catch fluctuates largely. Its fluctuation depends on two main factors, i.e. phychophysiological phase of fish and the fish population size in the fishing ground. To clarify these factors, the analysis of the catch fluctuation is needed. By use of Auto-correlation Coefficient, the authors carried out the analysis of periodic fluctuation of the catch of spotted mackerel in the fishing ground off the Yaku Island in Kagoshima Prefecture. In this study, it was clarified that when the number of the catch per one operation is less than 25 fish, the catch depends mainly on the chance, and when it is over 25 fish, the catch depends on the fishing ability of the crew, which is fixed by the experience and the strength of the crew. Then, in this analysis, the authors used the catch-data obtained in 1971 and 1972, and of the crew who showed an average catch irrespective of the catch per one operation, and who was looked upon as the one with much experience and full strength. Moreover as the catch was supposed to be affected by the winds and waves because of the smallness of the fishing boat, the fluctuation of the scale of wind waves in the fishing ground was analyzed. The following results were obtained. (1). In the wind waves fluctuation, significant cycles consisting of 3.4 days, 5.2 days and 32.7 days were observed in 1972. (2).In the catch fluctuation, significant cycles consisting of 3.8 days and 8.8 days were observed in 1971; and those of 5.1 days and 9.6 days in 1972; and the former in 1972 was considered to be the cycle affected by the wind waves. (3). No cycle agree with that of the moon-age was observed in the catch fluctuation. (4). It was assumed that the periodic fluctuation of catch is to be caused chiefly by both emigration and the immigration of the spotted mackerel in the fishing ground round the Yaku Island."
著者
川村 軍蔵 安樂 和彦
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

1)蛍光灯照明下においてキンギョを用いて縦縞と横縞を識別する学習を完成後、紫外線LED照射下において紫外線反射縞模様に置き換えて識別学習行動をみた。供試魚は紫外線模様に対して識別行動を示さなかったことより、紫外錐体のみでは高度な形状識別が困難であると考えられた。2)上記の実験方法を変えて、心電図条件付法による形状識別能を確認する実験を行っているが、まだ結論を得られていない。3)紫外線LED照射下においてウグイを用いて紫外線縞模様に対する視運動反応を調べた。視運動反応装置内において、ウグイは弱い視運動反応を示したことより、紫外線視覚で運動視は可能であるが通常光下における反応より精度が低いと考えられた。4)上記の実験はテレビでモニタするため背景光に近赤外線(波長860nm)を用いたが、供試魚はこの近赤外線に感度をもつ可能性がみられた。コイを用いて近赤外線応答を網膜電図と心電図法によって調べ、両方で応答が見られた。ティラピアを用いた同様な実験では、波長860nmと940nmに心電図応答がみられ、近赤外線受容器は眼であり、上生体は近赤外線感度をもたなかった。網運動反応による受容視細胞の特定を行った結果、完全な暗順応でも近赤外線に心電図応答があることから、桿体が近赤外線受容視細胞であることが明らかであるが、錐体の可能性は否定できなかった。