著者
広瀬 洋一
出版者
Japanese Society for Engineering Education
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.54-59, 1995-05-30 (Released:2009-04-10)
参考文献数
5

数年前から,高校生,中学生の理科離れが深刻な問題となっている。理科教育振興と自然の不思議さや科学のおもしろさを知ってもらうために,ダイヤモンド合成研究会を開催した。関東近県から100人を超す生徒たちが参加した。ダイヤモンド合成装置は理科室にある試験管やゴム栓などで組み立てることができ,価格も数千円である。原料はアルコールを使った。参加者は協力しながら装置の組み立てを行った。参加した彼等のアンケートから実験授業や体験実験,感動や発見の喜びがある授業などを求めていることがわかった。 「鉄は熱いうちに打て」である。感受性の豊かな子供のころに,カルチャーショックを受けるような体験をしてもらいたいものだと希望している。
著者
小島 峯雄 福田 信臣 川井 夫規子 広瀬 洋 大島 健次郎 小林 成禎 高橋 善弥太 足立 信幸 眞弓 忠
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.250-255, 1978-03-25 (Released:2010-01-19)
参考文献数
11
被引用文献数
2 2

昭和50年7月より昭和52年7月までに岐阜県立岐阜病院第2内科に入院したB型急性肝炎の独身を除く16同居家族の調査を施行した.家族構成は夫婦のみ1組,子供のある夫婦15組であった.夫婦のB型急性肝炎5組が発見され,いずれも約4ケ月の間隔で発症し,夫婦間感染が推定された.発端者の入院1週以内の調査により,子供を有する15家族のうち12家族(80%)に子供のHBs抗原陽性者が28例中14例に認められ,その1例を除く全例がHBc抗体高力価陽性で,HBウイルス持続感染者と考えられた.その年齢は1歳3ケ月から6歳であったが,3歳以下の乳幼児15人中12人(80%)がHBs抗原陽性であった.HBs抗原陽性の子供を持つ親の急性肝炎の初発は妻9例に対し夫3例で,この結果HBウイルス持続感染の子供から親特に母親にHBウイルス感染がおこり,急性肝炎が発症すると推定した.HBウイルス持続感染の子供,B型急性肝炎の一部の感染源として,医療との関係を考慮する必要があるものが存在した.
著者
広瀬 洋一
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.116-116, 1987-02-01 (Released:2011-10-14)
参考文献数
1
被引用文献数
1
著者
広瀬 洋一 細野 浩平
出版者
日本結晶成長学会
雑誌
日本結晶成長学会誌 (ISSN:03856275)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.330-334, 2004-11-30

気相からのダイヤモンドを合成する方法であるCVD法(化学気相堆積法)についての解説である.従来は炭化水素のガス(例えばメタン,CH_4)と水素(H_2)を混合し,加熱やプラズマを使い,励起・分解してダイヤモンドを基板上に成長させている.しかし,ここでは原料にメタノールを用いると,キャリアガスとして水素を使用せずに,ダイヤモンド結晶を合成する基本的な考え方,合成装置について述べている.本方法は常圧で,ダイヤモンド合成が出来ること,装置もガラス瓶3本で構成されており,広く普及を図れば,高校生への理科教育の啓蒙活動の一助になるものと思われる.この簡易ダイヤモンド合成装置は簡単,安価(数百円),安全の特徴をもっている.また,ダイヤモンド合成の基本を見直し,そこから示唆されたアイディア(燃焼炎はプラズマである)を活かし,大気中でダイヤモンド結晶を合成する新たな燃焼炎法についても紹介している.ここでは,3000℃のアセチレン-酸素炎を用い,ガス流量比(O_2/C_2H_2)が0.8〜1.0,基板温度が500〜850℃の範囲で,基板(Si,Moなど)上にダイヤモンドが高速成長(数10μm/h〜100μm/h)する事を見出した.得られたダイヤモンドはSEM観察,ラマン分光により評価した.この燃焼炎法は,高速成長,大面積化,装置の構成が簡単,安価などの特徴を有していることから,多くの研究者が関心を持つことを願う.
著者
高橋 健 小林 成禎 広瀬 洋 杉山 恵一 高井 國之 川口 雅裕 白鳥 義宗 野田 俊之 冨田 栄一
出版者
Japan Society for Health Care Management
雑誌
日本医療マネジメント学会雑誌 (ISSN:18812503)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.443-447, 2007

岐阜地域は、岐阜市と近隣医師会が地域診療を担当し、中核となる病院が複数設置された人口約80万人の医療圏である。この医療圏において各々の病院で一疾患に対し、異なる様式の地域連携クリティカルパスが運用されると、複数病院と連携しているかかりつけ医には不都合である。このため、岐阜地域の既存の連携体制を基に、2006年8月、各病院と岐阜市医師会の連携を担当する医師、看護師、医療ソーシャルワーカー、事務職を中心とした岐阜医療連携実務者協議会を設置し、統一地域連携クリティカルパスを作成し運用する試みを行った。<BR>連携ネットワーク構築を先行した展開において、協議会が各病院の専門医の意向を確認し、地域連携クリティカルパスの作成対象疾患をウイルス性慢性肝炎と心筋梗塞とした。続いて、両疾患の専門医と、院内クリティカルパスの専門グループの参加を得て、両疾患地域連携クリティカルパスのワーキンググループを立ち上げ、統一規格の基で地域連携クリティカルパスを作成し、2007年5月、「岐阜地域医師会連携パス」として岐阜地域のかかりつけ医に向けて広く公開した。<BR>「岐阜地域医師会連携パス」の目的は、対象疾患の安定維持と異常所見の早期発見、役割を分けた地域完結型医療の確実な実施、ならびに質の保持された地域における医療の均一化とした。地域連携クリティカルパスの評価と改定は、各ワーキンググループが行い、連携部門は運用の支援・モニターと、ネットワークの維持・安定を担当することとした。
著者
広瀬 洋子
出版者
放送大学
雑誌
放送大学研究年報 (ISSN:09114505)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.89-102, 2011

ICT活用は世界の大学のあり方を大きく変えようとしている。放送大学においても、従来の放送授業から、インターネットによるオンデマンド型配信授業で学習する学生が増加しており、印刷教材のデジタル化も検討課題になりつつある。 日本でこうしたICTによる学習の変革を一番切実に必要とし、ここ20年、パソコンを最も先鋭的に活用し学習に役立ててきたのは視覚障がい学生である。2011年現在、放送大学に学ぶ視覚障がい者は142名。全国の高等教育機関に学ぶ視覚障がい者の20%を占めている。 放送大学では第一期卒業生の杉山和子氏がボランティア組織「菜の花の会」を立ち上げ、視覚障がい者が抱えていた印刷教材を読むことの困難さに支援がなされた。放送大学がこの地道な活動を継承し、ICTを活用した活動として発展させるために、「菜の花の会」のこれまでの活動を振り返り、記録しておきたい。