著者
野村 大成 藤堂 剛 斉藤 直 本行 忠志 中島 裕夫 杉山 治夫
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

1. 異なる線量率(0.57Gy/分〜0.0002Gy/分)で発生腫瘍の異なる2系統のマウスC3H/HeJ,C57BL/6Jに、6週齢より7日間隔で4回Co-60ガンマ線を照射(総線量2Gy,6.8Gy)し、腫瘍発生における線量-線量率効果係数(DDREF)を求めた。その結果、(1) 低線量率照射により、全腫瘍および固型腫瘍発生の遅延(両系統2および6.8Gy)と白血病発生に顕著な線量率効果が認められた。DDREFは6.8Gy照射で20〜40、2Gy照射で約2であった。(2) 固型腫瘍については、全固型腫瘍発生率でみるとC57BLマウスで線量率効果を認めるが、C3HマウスではDDREFは1に近かった。しかし、卵巣腫瘍が高発するため、卵巣腫瘍およびC57BL/6Jマウスに自然発生する細網肉腫を除外したが、傾向は変わらなかった。臓器別にみると、肺、乳腺、下垂体腫瘍に線量率効果が認められ、DDREFは2〜3(両系統)であった。2. X線、^<60>Coγ線、^<252>Cf中性子線による胎児死、奇形、がん、突然変異の同一個体検出をPTHTF_1法を用い行った。X線では、いずれも明確な線量率効果を認めた。また、^<252>Cfによる突然変異とがん発生のRBEは、^<60>Coγ線とX線に対し、いずれも6〜9であった。3. DNA二重鎖切断欠損培養細胞と野生型培養細胞を用いた、^<60>Coγ線による細胞致死効果の線量率効果は、大部分が二重鎖切断の修復によるものだが、一部それ以外のプロセスがある。4. 微量放射能によるヒトでの遺伝子変異の調査:チェルノブイリ事故による放射能被曝者(放射性物質除去作業者、汚染地域住民など)の血液採取し、白血病早期発見のため、WT1遺伝子発現の定量と分子レベルでの遺伝子変異の高感度検出法の開発を行った。
著者
斉藤直希渡部謹二小川清 大澤史郁 大槻直哉 小川 清 大澤 史郁 大槻 直哉
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.69, pp.25-30, 2006-06-27

TOPPERS/JSP は,オープンソースのμITRON4.0 Standard Profile 準拠のカーネルである。名古屋市工業研究所ではTOPPERS/JSP で開発できる人材の育成研修を行ってきた。今年度の研修では,C 言語の知識のみを前提として1年以内にM16C/M32C シリーズ内のCPU 又は評価ボードへの移植を行う人材の育成を一つの目標としている。そこで,TOPPERS/JSP 開発の手順と移植の手順を考察し,移植に必要な情報,ツール及び知識を構成管理表としてまとめた。TOPPERS/JSP is an open source implementation for just standard profile on microITRON 4.0. There are many porting to various micro-processor series. A configuration list isproposed with information, tools and knowledge for porting to Renesas M16C/M32C microprocessor series.
著者
溝口 明則 中川 武 浅野 隆 斉藤 直弥
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.72, no.612, pp.131-138, 2007
被引用文献数
1 2

Although there are a variety of arguments and conclusions, the dimensional plan system of the Khmer architecture is not achieved collective conclusion over the years. Concerning this issue, the main purpose of this study is to indicate the construction measure of the Khmer period through the comparative analysis between Thommanon Temple Complex and Banteay Samre Temple Complex, which are suitable examples on account of the construction period, located region, and the scale of complex.The conclusions of this analysis are; 1. these two monuments are clearly recognized to be subjected to the whole number plan system, 2. the construction measure of the Angkor Wat period is estimated around 412mm.
著者
小川 清 斉藤 直希
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2012-EMB-26, no.2, pp.1-8, 2012-09-03

ソフトウェアと文書の作成,編集および教育の取組みの経験を基に,ソフトウェア関連文書の品質改善を検討する。ソフトウェア関連文書の品質改善を行うにあたって,ソフトウェアの品質特性の枠組みに文書の特性を当て嵌めた。事例でソフトウェア品質副特性で分類し,改善の方向を考える。
著者
遠藤 裕 肥田 誠治 大橋 さとみ 木下 秀則 林 悠介 斉藤 直樹 本多 忠幸
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.1-8, 2011-01-15 (Released:2011-03-25)
参考文献数
14

背景:近年,public access defibrillation(PAD)プログラムの一貫として,学校やデパートなどに自動体外式除細動器(AED)が配置され,多くの救命例が報告されている。しかし,突然の心停止(SCA)の多くは自宅で発生している。今回,地理情報システム(GIS)を用いて,自宅で発生したSCAに対して,現状のAED配置がどの程度対応可能か,更にコンビニ店舗と警察関連施設にAEDを配備した場合について,新潟市を例にとって検討した。方法:平成20年の新潟市における自宅内発生のSCA 848例を対象とした。自宅住所と現状のAED設置場所の地番データを緯度と経度に変換した。次にGISを用いてAED設置場所を中心に,距離200m,100mのバッファを設定し,その内部に含まれるSCA数について検討した。結果:現状のAED設置場所(568箇所)では,距離200m,100m圏内に,自宅内SCA(848例)のそれぞれ23.5%,5.7%が発生していた。しかし,現状の設置場所は学校,スポーツジム,官庁等が多く,AEDへの24時間のアクセスは困難と考えられた。そこで,24時間アクセス可能な場所として,コンビニ店舗(232店)と警察施設(93施設)にAEDを配置した場合を予測した。その結果,AED数は現状の57%に留まるものの,距離200m,100m圏内に,自宅内SCAのそれぞれ16.5%,4.7%が発生すると予測された。100m圏内のAED設置場所当たりのSCA数は現状配置より多く,更にSCA発生数はPADプログラムを推奨する基準よりも多いことから,自宅内SCAに対して有効な設置場所と考えられた。結論:目撃者2名以上が必要という制約はあるが,コンビニ店舗と警察施設へのAED配置は自宅で起こったSCAに対して有効であると考えられた。