著者
斎藤 秀俊
出版者
日本高専学会
雑誌
日本高専学会誌 : journal of the Japan Association for College of Technology (ISSN:18845444)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.57-60, 2011-10-31

最近,わが国のほとんどがニンジンになっています.ニンジンが自分で自分を美味しいと叫んでいるのですが,皆が皆ニンジンだから叫んでも誰も聞いてくれません.それは当然で,普通は自分で自分をどう味わったらよいかわからないし,食べてないから美味しさなどわかっていないことをお互いが知っているのです.こういうときには,八百屋が「このニンジンは甘みがあるよ」とか,シェフが「こう煮ると口の中でとろけるよ」とか,調教師が「目の前につるせば,馬が走る」などのように,宣伝してくれる人がいなければだめなのです.筆者は昭和58年東京工業高等専門学校電気工学科卒で長岡技術科学大学に進学しました.平成22年度から国立高等専門学校機構の監事を拝命し,全国の高専を回っています.高専とともに人生を歩んでいるようなものです.本稿にて,監事として味わった美味しさの一端を八百屋的に紹介しますので,高専のどのような所を伸ばしていけばよいのかといった,将来戦略を立案する際の参考に利用されることがあれば幸いです.
著者
斎藤 秀俊 砂山 英樹 田中 教雄 大塩 茂夫
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.106, no.1239, pp.1051-1055, 1998-11-01
被引用文献数
17 17

Titanium dioxide films were chemically prepared on (001) single-crystal strontium titanate, SrTiO_3, using a vapor deposition apparatus operating under atmospheric pressure with titanium tetra-isopropoxide. At a substrate temperature of 400℃, titanium dioxide grew epitaxially with lateral growth of steps, as well as multinucleation was observed during the initial growth process, i.e., the so-called Stranski-Krastanov growth. As a result, the surface of strontium titanate was completely covered by titanium dioxide steps with an average lateral growth rate of 100 nm/s, followed by multinucleation growth. The nuclei developed in a number of highly oriented crystallites having well defined facets. X-ray diffractometry and transmission electron microscopy revealed that these crystallites consisted of <001>-oriented anatase-type structure.
著者
斎藤 秀俊
出版者
Japanese Society for Engineering Education
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.1_61-1_65, 2013 (Released:2013-02-05)

Approximately 8% enter Universities of Technology among students who graduate from all Colleges of Technology in Japan every year. Students of the College of Technology own an unknown good point. Therefore, it forms the traditional character of the University of Technology after entrance to the university. When we discuss their future that they will work in, we have a responsibility to plan a strategy about what the College of Technology and the University of Technology should do now and to learn the situation of the countries around Japan.
著者
斎藤 秀俊 越智 元郎 市川 高夫 生垣 正 円山 啓司
出版者
日本蘇生学会
雑誌
蘇生 (ISSN:02884348)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.41-47, 2002-08-10 (Released:2010-06-08)
参考文献数
12

水難事故の犠牲者の7割強が着衣状態である。着衣状態にあると身体の自由が利かないため, 落水直後に呼吸を継続するために顔を水面に出すことが難しい。一方で, わずかな努力で「背浮き」を行なうことができれば呼吸が可能となり生存時間が伸びる。着衣状態にある人が水に落ちると空気は通常衣服に残留する。したがってリラックスすれば着衣状態の人はすぐ水面に浮かびあがる。本研究ではこれをChain of Survivalの輪を構成する新しい技術と考え, 「着衣泳」として指導要領の策定を行った。次いでこの指導要領を普及させる目的で教材を作製し, 全国の学校, 教育委員会, 消防本部などに広報・配布した。今同提唱した着衣泳を含む溺水防止のための技術・知識は, 水難事故の犠牲者を減少させるために有用と考えられる。
著者
大沢 寿 岡本 好弘 斎藤 秀俊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-II, エレクトロニクス, II-電子素子・応用 (ISSN:09151907)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.393-412, 1998-04-25
被引用文献数
73

近年, ディジタル記録機器の高密度化の要望は高まる一方である.本論文では, 対象を磁気ディスク装置やディジタルVTRなどのディジタル磁気記録機器に限定し, その高密度を図るための手段としての信号処理技術について述べる.まず, その基礎となるパーシャルレスポンス方式, ビタビ復号法, PRML(Partial Response Maximum Likelihood)方式について詳述する.次いで, 長手磁気記録において最近盛んに検討されている各種信号処理方式について概観する.また, 高密度記録となるほど誤り率特性劣化の要因となるパーシャルイレージャ等の非線形ひずみを考慮した非線形ひずみ対応信号処理方式についても, 最近の研究動向を踏まえた検討を行い, 各種方式の性能評価を行う.更に, 将来の高密度記録方式として期待されている垂直磁気記録のための信号処理方式についても触れる.
著者
斎藤 秀俊 河野 隆二 今井 秀樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論
巻号頁・発行日
vol.93, no.234, pp.33-39, 1993-09-17

畳込み符号器を用いた多次元符号化変調の中で,カタストロフィックな符号器を選択した時に,自由ユークリッド距離d_free>が大きくなるものが存在することを示す.さらに,時変符号器を用いた多次元符号化変調の中で,補助情報を用いる方式を示す.この方式では,符号化部分のd_free>が時不変の符号器を用いたものより大きくなる特徴がある.この結果,補助情報の伝送を組合せた多次元符号化変調では,低SNで誤り率特性が良くなる.それ故に,符号器の持つカタストロフィック性を除去する等化器及び,記憶のある通信システムと組み合わせることで,有効な多次元符号化変調方式が実現できる.
著者
大沢 寿 藤渕 まどか 岡本 好弘 斎藤 秀俊 村岡 裕明 中村 慶久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MR, 磁気記録 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.348, pp.13-18, 2003-09-26
参考文献数
6
被引用文献数
1

垂直磁気記録におけるPRML-AR方式の誤り率特性改善について検討している.PRML-AR方式は,ビタビ復号における入力系列の推定値演算にARチャネルモデルを適用したビタビ復号器を用いる方式である.本稿では,最急降下法によるARチャネルモデルの雑音フィルタ係数を用いたPRML-AR方式の誤り率特性を計算機シミュレーションにより求め,従来のPRML-AR方式との比較検討を行っている.その結果,提案したPRML-AR方式は従来のPRML-AR方式に比べて,10^<-4>の誤り率,規格化線密度が1.5のときで約l.OdBのSN比改善が得られることを明らかにしている.