著者
副田 義也 樽川 典子 加藤 朋江 遠藤 惠子 阿部 智恵子 株本 千鶴 嶋根 克己 牧園 清子 鍾 家新 藤村 正之 樫田 美雄 阿部 俊彦 時岡 新 村上 貴美子 藤崎 宏子 小高 良友 野上 元 玉川 貴子 坂田 勝彦 柏谷 至
出版者
金城学院大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

戦後内政の主要分野を、戦前期に内務省が専管した行政の諸分野に注目して、ひとつの統一的性格をもつものとして研究した。旧来、1947年の内務省解体は、連合国総司令部が強行した、否定的に評価されるべき事態として語られがちであった。しかし、その分割があったからこそ、その後の半世紀以上にわたる日本の福祉国家としての歩みが可能になったのである。すなわち、厚生行政、警察行政、建設行政、自治行政を担当する省庁の分立と発展、政策の複合による内政構造の拡大、深化である。
著者
末廣 昭 中村 圭介 丸川 知雄 上村 泰裕 株本 千鶴 木崎 翠
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究は東アジア7カ国・地域(中国、台湾、韓国、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア)における国家の社会保障制度の仕組みと企業内福祉の実態を比較することを目的とした。国家の社会保障制度については、(1)年金制度、(2)健康保険、(3)労災補償、(4)失業保険の4分野に注目し、企業内福祉については、(1)有給休暇、(2)社宅、食事手当、子弟の学資補助、退職金制度などの福利厚生の提供の有無、(3)労働総費用に占める法定福利と法定外福利の比率、(4)企業内福祉に対する経営側の方針、の4つを主な調査対象とした。企業内福祉に関する国際比較は初めての試みである。平成17年度は文献調査と予備的な現地調査を実施し、その成果として『東アジアの福祉システムの行方:論点の整理とデータ集』(2006年2月、398頁)を刊行した。次いで、平成18年度は企業アンケート調査を実施し、約800社について回答を得た。平成19年度には回収した企業アンケートの集計とデータ・べースを作成し、平成20年2月に、372ページの最終報告書『東アジアの社会保障制度と企業内福祉:7カ国・地域の国際比較』をとりまとめた。調査から得られた知見は以下のとおりである。(1)有給休暇については、各国・地域とも労働法が定める有給休暇の枠内で提供しているが、各国に固有の休暇が存在すること。(2)企業が提供する福利厚生については、モノ志向ではなく金銭志向(補助金の支出)が強いこと、韓国の場合には、子弟の学資補助が際立って高かったこと。(3)法定福利の現金支給に対する比率は、中国、シンガポール、韓国、台湾と続き、タイ・インドネシアが低かったこと。他方、法定外福利の比率は韓国・台湾が高く、シンガポール、中国が低かった。(4)企業内福祉への方針は、いずれの国・地域でも9割以上が重視する意見を示したが、賃金・ボーナスをより重視すべきという質問には国・地域でばらつきが見られた。
著者
副田 義也 樽川 典子 嶋根 克己 藤村 正之 牧園 清子 小高 良友 株本 千鶴 樫田 美雄
出版者
金城学院大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

社会的行為としての死の研究。医師、看護師、メディカル・ソーシャル・ワーカー、近親者などと死にゆく者との相互作用のなかで、死を観察、分析、研究した。とくに、緩和ケアのありかた、医師と看護師の役割分担、医療スタッフと近親者とのコミュニケーションに焦点をあわせつつ、聞きとり調査をおこない、事例研究をおこなった。制度としての葬儀の研究。国内では、高度成長期以降の葬儀業界のありかたを、葬祭業者の専門職化と資格の制度化を中心に、調査、研究した。また、創価学会で近年注目される友人葬の事例を収集し、研究した。外国では、フランスにおける葬祭業の成立と展開にかんする歴史社会学的研究、中国の客家人の葬儀と死生観の事例研究をおこなった。文化としての追悼の研究。太平洋戦争時における市民から出た大量の死者を追悼する施設の調査・研究に主力を集中した。東京・沖縄・広島における戦争博物館の比較考察、対馬丸記念館の調査・研究がおこなわれた。ほかに、沖縄の陸軍病院壕、周南市回天記念館は、軍人戦死者の追悼施設として追加調査された。死の社会学の全体構想の研究。以上の3部門の研究をふまえ、内外の死の社会学的研究文献の分析・総括をあわせて、死の社会学の体系化が試みられた。全体社会、組織・集団、相互作用、社会制度、文化、パーソナリティ、社会的行為の7つの主要概念の有機的連関を利用して、死の社会学の7部門が構成された。(研究成果報告書、11ページ参照)。