著者
橋詰 直孝 小林 修平 井上 喜久子 香川 芳子 川原 貴 赤岡 家雄
出版者
一般社団法人 日本痛風・核酸代謝学会
雑誌
プリン・ピリミジン代謝 (ISSN:09162836)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.93-98, 1992

血清尿酸値が一過性に上昇する運動性高尿酸が激しい運動を継続すると恒久的な高尿酸血症に進行するか否かを検討する目的で長距離・マラソンランナー11名(男性,年齢20~42才)を対象に,オーバートレーニングに近い月間走り込み大会前(9月30日),直後(11月1日)2週問後(11月15日),4週間後(11月29日)の血清尿酸値を測定した.<BR>走行距離は大会前の(9月)1日9.4±2.0km,大会中(10月1~31日)1日23.2±2.5kmで大会前の約2.5倍走り込んでいる.大会2週間後1日10.4±1.5km,大会4週間後1日9.1±1.8km である.摂取エネルギーは大会前1日2893±21kcal,大会中では1日3528.1±164.5kcalで,大会前の約1.2倍摂取している.それが大会後も続いている.それにもかかわらず体重の増加は認めなかった.このことは摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスがとれているためである.血清尿酸値は大会直前6,1±0.2mg/dl,大会直後5.6±0.2mg/dl,大会2週間後5.4±0.3mg/dl,大会4週間後5.3±0.4mg/dlで大会前値に対して大会直後や大会後は有意に低下していた.<BR>これらの結果より,運動に見合ったエネルギーを摂取した場合,体重の増加がなく消費エネルギーとのバランスがとれていれば激しい運動を継続的に行っても恒久的な高尿酸血症に進行しないばかりか,かえって尿酸が低下することが考えられた.
著者
橋詰 直孝
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.86, no.10, pp.1857-1861, 1997-10-10
参考文献数
7
被引用文献数
1 2

患者6252名中Mg異常は1246名(19.9%)と多く,低Mg血症の最も多い臨床症状は人格の変化で,高Mg血症の最も多い臨床症状は排尿障害であった.アルコール常用者には多数の低Mg血症を認めた.アルコール離脱症候群の症候の中にはMg異常による臨床症状と類似している.また骨代謝にもMgは関連している. Mg異常は見落とす可能性があるので臨床家はMg代謝異常にもっと注意を向ける必要がある.
著者
橋詰 直孝 小林 修平 井上 喜久子 香川 芳子 川原 貴 赤岡 家雄
出版者
一般社団法人 日本痛風・核酸代謝学会
雑誌
プリン・ピリミジン代謝 (ISSN:09162836)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.93-98, 1992 (Released:2012-11-27)
参考文献数
13

血清尿酸値が一過性に上昇する運動性高尿酸が激しい運動を継続すると恒久的な高尿酸血症に進行するか否かを検討する目的で長距離・マラソンランナー11名(男性,年齢20~42才)を対象に,オーバートレーニングに近い月間走り込み大会前(9月30日),直後(11月1日)2週問後(11月15日),4週間後(11月29日)の血清尿酸値を測定した.走行距離は大会前の(9月)1日9.4±2.0km,大会中(10月1~31日)1日23.2±2.5kmで大会前の約2.5倍走り込んでいる.大会2週間後1日10.4±1.5km,大会4週間後1日9.1±1.8km である.摂取エネルギーは大会前1日2893±21kcal,大会中では1日3528.1±164.5kcalで,大会前の約1.2倍摂取している.それが大会後も続いている.それにもかかわらず体重の増加は認めなかった.このことは摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスがとれているためである.血清尿酸値は大会直前6,1±0.2mg/dl,大会直後5.6±0.2mg/dl,大会2週間後5.4±0.3mg/dl,大会4週間後5.3±0.4mg/dlで大会前値に対して大会直後や大会後は有意に低下していた.これらの結果より,運動に見合ったエネルギーを摂取した場合,体重の増加がなく消費エネルギーとのバランスがとれていれば激しい運動を継続的に行っても恒久的な高尿酸血症に進行しないばかりか,かえって尿酸が低下することが考えられた.
著者
鈴木 恵美 玉木 雅子 橋詰 直孝
出版者
日本心身健康科学会
雑誌
心身健康科学 (ISSN:18826881)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.26-33, 2018 (Released:2018-02-22)
参考文献数
34

食事摂取パタンと月経に伴う不快症状の関連を明らかにし, その改善について, 食生活, ストレス, 生活習慣, 体格に関する意識などから総合的に検討した.N大学の女子学生276名を対象に, 無記名自記式質問紙調査を実施した (有効回答率64.4%, 172名). 質問項目は, 対象者背景, 回顧的月経随伴症状 (MDQ) 日本語版, 半定量食物摂取頻度調査FFQg調査票, 簡易的ストレス度チェックリスト (桂・村上版) である. MDQ得点と相関関係 (Spearman) が認められた項目を独立変数, MDQ得点を従属変数とした重回帰分析 (強制投入法) を実施した.結果は, 月経に伴う不快症状には, 希望体重, 横またはくつろぐ時間, 洋食型主菜選択が負の, ストレス度得点が正の影響力をもっていた.痩身願望, 休息不足, 魚を除く動物性たんぱく質を摂取する食事選択の傾向が低いこと, 日常的ストレスが大きいことが, 月経に伴う症状を重くしており, 不快症状の改善には, これらの是正や解消が必要である.
著者
藤原 葉子 大塚 惠 渭原 博 伊藤 信吾 藤崎 誠 猪俣 美智子 苫米地 幸之助 小高 要 五十嵐 脩 奥田 邦雄 美濃 眞 千畑 一郎 橋詰 直孝 糸川 嘉則
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.41-44, 2001-02-10 (Released:2009-12-10)
参考文献数
4
被引用文献数
3 3

ビタミンC測定法, および血中の総ビタミンC値の基準値 (参考値) を検討した。健康な女子大生ボランティア54人に, 3日間の食事調査の後, 採血し, ビタミンCを1日200mg含む一定の試験食を3日間供した。3日後に再び採血を行い, 得られた血漿のビタミンC濃度を測定した。測定は3カ所の施設でHPLC法 (お茶の水女子大学, テイジンエスアールラボ) およびアスコルビン酸オキシダーゼ法 (東邦大学) を用いて行い, 各施設での測定値の比較も行った。総ビタミンC濃度の試験食摂取前値と後値では平均値に有意な差はみられないが, 後値ではばらつき (標準偏差) が小さくなり, ビタミンCの一定量摂取が, 血中濃度に影響を与えることが示唆された。前値でビタミンC濃度が低値にあった学生では, ビタミンCを1日200mg, 3日間摂取することで, 血中濃度は0.62mg/dL以上の範囲に入った。異なる測定方法による施設間差は認められず, 従って, 統計的に95%の信頼範囲から血中総ビタミンC濃度の基準値は0.70-1.38mg/dL (HPLC/ECD法) となった。この値は栄養所要量算出の際に基準とした値 (0.7mg/dL)とも一致した。
著者
橋詰 直孝
出版者
診断と治療社
雑誌
診断と治療 (ISSN:0370999X)
巻号頁・発行日
vol.91, no.4, pp.725-733, 2003-04
被引用文献数
5