著者
久保 金弥 檜山 征也 匂坂 恵里 水野 潤造
出版者
日本教育医学会
雑誌
教育医学 (ISSN:02850990)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.311-322, 2012 (Released:2021-10-08)
参考文献数
52

Stress affects memory acquisition, but the direction of the effect varies. Some studies report that stress enhances memory, and others report that stress impairs memory. The relation between the effect of pleasant stimuli on neural activity in the hippocampus and memory acquisition is unclear. The amygdala has a primary role in processing emotion and mediates affectively-influenced memory. The hippocampus is critically involved in memory. We evaluated the effect of pleasant and unpleasant stimuli on neuronal activity in these regions during picture-encoding using functional magnetic resonance imaging and memory acquisition. To test whether pleasant and unpleasant stimuli affect memory acquisition, a recall test was administered 20 minutes after encoding. Fifteen subjects (8 men; mean age 37.9±12.9 years [range 20-61]) participated. Pleasant and unpleasant stimuli increased blood oxygenation level-dependent (BOLD) signals in the amygdala. The pleasant stimulus enhanced neuronal activity in the hippocampus (i.e., increased BOLD signals) and increased memory acquisition. The unpleasant stimulus decreased both hippocampal neural activity and memory acquisition. Visual Analogue Scale scores for the pleasant and unpleasant stimuli were 8.7±0.5 and 9.0±0.6, respectively. Thus, pleasant and unpleasant stimuli might influence memory acquisition by increasing or reducing hippocampal activity during picture-encoding.
著者
水野 潤二 椹木 勇 江藤 勝磨 日下 尚機 江原 収
出版者
近畿産科婦人科学会
雑誌
産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.286-298, 1972

1953年Morrisによって指摘された精巣性女性化症候群testicular feminization syndromeのcomplete formでseminomaを伴ったまれな1例を経験した. すなわち43才の主婦で下腹部腫瘤感を主訴として来院し, 本症と診断, 開腹により右側性腺は新生児頭大の未分化胚細胞腫(20×10×10cm, 840g)であり, 左側は, 胡桃大の睾丸(精子形成像はなく, Leydig細胞増生)と栂指頭大の嚢胞(輸精管)を認め, これらを摘出した. 両親はいとこ結婚と言われ, 8人の同胞のうち男女各1人は幼時死亡, 他の5人はいずれも女性で, 結婚しているが, 長姉および患者は児を得ていない. 術後尿中17KSは著減し, 腟スメアの各係数にはかなりのエストロゲン効果がみられるなど, 順調に経過している.
著者
石井 信之 木庭 大槻 許 多 佐藤 イテヒョン 清水 千晶 田中 俊 林田 優太郎 菅原 美咲 水野 潤造 武藤 徳子 鈴木 二郎 室町 幸一郎 下島 かおり 藤巻 龍治 宇都宮 舞衣 山田 寛子
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.38-43, 2020

<p> 目的 : 現在では, 歯科用実体顕微鏡や拡大鏡を使用した拡大視野下の長時間にわたる精密歯科診療が求められ, 歯科医師や歯科衛生士の正確な手技への支援や肉体的負担を軽減できる歯科診療支援システムの開発が必要とされている. 本研究は歯科診療アシストスーツを開発することで, 歯科診療の精密性向上, 診療成功率の向上, および歯科医師や歯科衛生士の肉体的負担軽減を目的とする.</p><p> 材料と方法 : 歯科診療アシストスーツの上腕負担軽減効果を解析するために, 表面筋電図による解析と定量評価機能を有した臨床シミュレーション装置を使用した臼歯部窩洞形成を実施した.</p><p> 結果 : 歯科診療アシストスーツを作動することで, 上腕二頭筋および上腕三頭筋の平均振幅値はいずれも有意に減少し, 上腕の負担軽減効果が認められた. 臼歯部窩洞形成の客観的総合評価は, 歯科診療アシストスーツ作動前と比較して作動後に有意な高得点を示した.</p><p> 結論 : 本研究で開発した歯科診療アシストスーツは, 上腕二頭筋と上腕三頭筋の緊張を軽減することによって, 診療精度の向上と長時間診療における術者の負担軽減を可能にする装置であることが示された.</p>
著者
逢坂 哲彌 門間 聰之 庄子 習一 杉山 敦史 中西 卓也 本間 敬之 松方 正彦 水野 潤 関口 哲志 吉野 正洋 冨中 悟史
出版者
早稲田大学
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2008

電気化学ナノテクノロジーに基づく「固液界面制御による新機能発現のための材料開発研究」と「界面構造や界面現象の実践的な活用によるデバイス開発研究」に総合的に取り組むことで、電気化学に立脚した材料およびデバイスの実用化研究の根源にあるものを事象ごとの経験論から抽出し、アウトプットとしてのデバイス(具体的にはエネルギーデバイス、センサデバイス、電子デバイス・磁気記録デバイス)を縦糸に、機能発現および界面設計の次元(3次元、2次元、0次元)を横糸に、「電気化学デバイス工学」という学理の構築を図った。
著者
庄子 習一 竹山 春子 水野 潤 関口 哲志 細川 正人 尹 棟鉉 鈴木 美穂 福田 武司 船津 高志 武田 直也 モリ テツシ 枝川 義邦
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究では、微小発光サンプルの光学的超高感度定量計測を可能とすべく、以下の新規マイクロ流体デバイス要素技術を開発した。1)自由なサイズの液滴作製技術の構築,2) 自由な流れのコントロール技術の構築,3) 液滴のパッシブソーティング技術の構築。次に要素技術をシステム化することにより、微小発光サンプルの計測を実現した。1)液滴に生体サンプルを個別に抱合して環境微生物個々の遺伝子を解析,2) 個別に抱合された細胞の成長を観察して酵素反応活性を評価。本研究の遂行により、従来定性的観察のみ可能であった光学信号が高感度な定量的計測結果を得るのに十分なレベルに増幅され、光学的定量計測が実現された。