著者
岩満 優美 平井 啓 大庭 章 塩崎 麻里子 浅井 真理子 尾形 明子 笹原 朋代 岡崎 賀美 木澤 義之
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.228-234, 2009 (Released:2009-07-07)
参考文献数
12
被引用文献数
3 5

本研究では, がん診療連携拠点病院を中心とした緩和ケアチームで一定の活動経験のある7名の医師および看護師を対象に, フォーカスグループインタビューを実施し, 緩和ケアチームが心理士に求める役割について検討した. インタビュー内容の質的分析の結果, 緩和ケア領域に携わる心理士が役割を果たすために必要な知識として, 第1に, 基本的ならびに専門的な心理学的知識とスキルが挙げられた. 第2に, がんに関する全般的ならびに精神医学的知識が挙げられた. その他に, 他職種の役割と医療システムに関する知識が求められており, 医療者への心理的支援を望む声も認められた. 以上より, 本研究で明らかにされた心理士に求める役割とは, がん医療に関する幅広い知識をもとに他職種と十分にコミュニケーションをとりながら, 心理学的な専門性を活かして, 患者・家族, および医療者に心理的支援を行うことであった. Palliat Care Res 2009; 4(2): 228-234
著者
浅井 真理子
出版者
筑波大学
巻号頁・発行日
2009

identifier:http://hdl.handle.net/2241/106086
著者
浅井 真理子
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.448-449, 2018

私は大学で薬学を学び、企業の研究職を経たのち、現在は臨床心理学の教員をしている。薬学で学んだ知識や研究者としての態度は、専門としているがん医療における心理支援である「サイコオンコロジー」に集約されている。本稿では、 心理職に転向するに至った個人的な経験とサイコオンコロジーの臨床と研究について紹介する。
著者
浅井 真理子 松井 豊 内富 庸介
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.84, no.5, pp.498-507, 2013
被引用文献数
2

The purposes of this study were 1) to identify healthy and unhealthy patterns of coping strategies after bereavement among spouses of cancer patients and 2) to explore the characteristics of patients and spouses associated with these patterns of coping strategies. The participants were 821 bereaved individuals whose spouses had died at the National Cancer Center Hospital East. Three patterns of coping strategies after bereavement were found:"Distraction Focused" (healthy), "Continuing Bonds Focused" (unhealthy), and "General Coping" (almost healthy). Two strategies for improving the unhealthy coping patterns of "Continuing Bonds Focused" were 1) enhancing "Distraction" and reducing "Continuing Bonds" for achieving "Distraction Focused" (healthy) and 2) enhancing both "Distraction" and "Social Sharing/Reconstruction" for achieving "General Coping" (almost healthy). The patients' characteristics associated with the bereaved spouses' coping strategy of "Continuing Bonds Focused" were "under 65 years", "history of psychiatric consultation", "duration of last hospital admission was less than one week", and "time since cancer diagnosis to death was less than one year". These four characteristics of the deceased patients were considered to be risk factors for spouses who would utilize unhealthy coping patterns after bereavement.
著者
岩満 優美 平井 啓 大庭 章 塩崎 麻里子 浅井 真理子 尾形 明子 笹原 朋代 岡崎 賀美 木澤 義之
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.228-234, 2009
被引用文献数
2 5

本研究では, がん診療連携拠点病院を中心とした緩和ケアチームで一定の活動経験のある7名の医師および看護師を対象に, フォーカスグループインタビューを実施し, 緩和ケアチームが心理士に求める役割について検討した. インタビュー内容の質的分析の結果, 緩和ケア領域に携わる心理士が役割を果たすために必要な知識として, 第1に, 基本的ならびに専門的な心理学的知識とスキルが挙げられた. 第2に, がんに関する全般的ならびに精神医学的知識が挙げられた. その他に, 他職種の役割と医療システムに関する知識が求められており, 医療者への心理的支援を望む声も認められた. 以上より, 本研究で明らかにされた心理士に求める役割とは, がん医療に関する幅広い知識をもとに他職種と十分にコミュニケーションをとりながら, 心理学的な専門性を活かして, 患者・家族, および医療者に心理的支援を行うことであった. Palliat Care Res 2009; 4(2): 228-234