著者
藤本 薫喜 渡辺 孟 湯川 幸一 坂本 淳
出版者
The Japanese Society for Hygiene
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.437-442, 1968-12-31 (Released:2009-02-17)
参考文献数
24
被引用文献数
8 6

Surface area of 201 Japanese (both sexes) from infancy to old age selected statistically according to sex, age and body shape were measured and the regional rates calculated and discussed.The results are as follows:1. There was no difference between either side of the body for any age or sex.2. The rate of head, face and neck decreased while that of the lower extremities increased with aging.3. After adolescence regional rates could be differentiated between the sexes. The rates of the thigh of the female were considerably higher than that of the male.4. Body shape, rate of the head, face and neck the tendency waslowest toward obesity and highest toward slenderness. The rates of the limbs, upper and lower extremities revealed the opposite tendency to the former.5. These results vary little as compared to other studies done on Japanese. However, compared to a German oran American revealed a higher rate for limbs. The rate was definitely lower for the Westerner.6. Judging statistically the sublects and methods in this study, the regional rates of body surface described in this paper according to sex, age and body shape are acceptable to be used asastandand for the Japanese people for the study and review of all physical parts.
著者
綱分 憲明 田原 靖昭 湯川 幸一 千住 秀明 勝野 久美子
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.339-349, 1993-08-01

全国高校体育大会の女子バレーボール準優勝チーム (1988.10) 及び優勝チーム (1989.8) の九州文化学園高校選手計24名の体格, 身体組成, VO<SUB>2</SUB>max及びO<SUB>2</SUB>debtmaxを測定した.また, 同時に11ケ月間のトレーニング効果について5人を対象に検討した.得られた結果の概要は次の通りである.<BR>1.身長及び体重の平均値は, 168.3±5.22cm, 59.82±4.93kgであった.<BR>2.皮脂厚和 (8部位) の平均値は, 109.1±20.72mmであり, 一般高校生のおよそ82%であった.<BR>3.%Fatの平均値は, 17.9±3.19%で一般高校生のおよそ77%であり, LBM及びLBM/Htの平均値はそれぞれ49.03±3.64kg, 29.13±1.95kg/mであった.<BR>4.体重当たりのVO<SUB>2</SUB>max及びO<SUB>2</SUB>debtmaxの平均値は, それぞれ45.7±3.35m1/kg・min, 94.8±14.79m1/kgであった.<BR>5.同様に測定した長崎県内ベスト4チーム選手値の平均は, %Fatで22.0±3.66%, VO<SUB>2</SUB>maxで42.4±5.30m1/kg・min, O<SUB>2</SUB>debtmaxで70.5±10.27m1/kgであった.<BR>6.高校トップレベルチーム選手は, 県高校ベスト4チーム選手に比べ, %Fatは有意に低く, VO<SUB>2</SUB>max及びO<SUB>2</SUB>debtmaxは有意に優れていた.<BR>7.%Fat及びVO<SUB>2</SUB>maxは, 我が国の大学, 実業団あるいは全日本レベルとほぼ同等値であった.<BR>8.11ケ月間のトレーニングにより, VO<SUB>2</SUB>max (m1/kg・min) で有意な向上が見られ, その伸びはおよそ8%であった.なお, %Fat, LBM及びO<SUB>2</SUB>debtmaxでは, 有意な差は見られなかった.<BR>以上のことから, 九州文化学園高校チーム選手は, 全国インターハイで優勝, 準優勝という成績を収めるに必要な優れた身体組成, 有酸素的体力及び無酸素的体力をトレーニングを通して有していた.また, 資質に恵まれた選手が多く入部することも高い競技力に貢献している.
著者
藤本 薫喜 渡辺 孟 坂本 淳 湯川 幸一 森本 和枝
出版者
日本衛生学会
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.443-450, 1968
被引用文献数
12 105 89

Various calculation formulas of body surface area are designed by the measured values of body surface area and other physical measurements, e.g. height, weight, chest circumference etc, of 201 Japanese of both sexes from neonatal to old age.<br>Statistically comparing the formulas, the following three may be used for all ages of Japanese with the slightest possibility of error.<br>1. Newborn (under 1 year) <i>S</i>=W<sup>0.473</sup>×H<sup>0.655</sup>×95.68<br>2. Young child (1-5 years) <i>S</i>=W<sup>0.423</sup>×H<sup>0.362</sup>×381.89<br>3. Over 6 years to old age (for general use) <i>S</i>=W<sup>0.444</sup>×H<sup>0.663</sup>×88.83<br>(<i>S</i>: Surface area in cm<sup>2</sup>, W: Body weight in kg, H: Height in cm)
著者
田原 靖昭 綱分 憲明 西澤 昭 湯川 幸一 森 俊介 千住 秀昭
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.198-206, 1990

全国サッカー優勝チーム (1988.1) , 準優勝チーム (1987.1) を含む46名を4期に分けて, 体格, 身体組成, Vo<SUB>2</SUB>max, Max O<SUB>2</SUB>debtを測定した.得られた結果の概要は次の通りである.<BR>A.身長の平均値は, GK17&9±5.7cm, FW172.5±3.6cm, MF171.9±6.2cm, DF172.5±5.3cmであった.体重はそれぞれGK72.5±4.0kg, FW66.8±6.1kg, MF64.4±6.3kg, DF64.3±3.8kgであった.<BR>3.皮脂厚和 (8部位) の平均値は, 63.5±14.3mmであった.GKは7&5±12.6mmであった.<BR>C.%Fatは, GKが14.3±3.9%, 他のポジションは8.2~10.4%であった.LBM/Ht (kg/m) は, 全員 (N=46) の平均値で34.2±2.5kg/mであった.<BR>D.Vo<SUB>2</SUB>maxの全員の平均値は, 60.0±5.6m<I>l</I>/kg・minで, MF62.7±4.6m<I>l</I>, DF60.5±5.3m<I>l</I>, FW58.7±5.3m<I>l</I>, GK54.3±5.7m<I>l</I>であり, MFが最も高かった.<BR>E.Max O<SUB>2</SUB>debtは, 平均値で124.8±19.2m<I>l</I>/kgであった.中でもFW133.1±14.5m<I>l</I>, GK126.1±8.1m<I>l</I>で高かった.<BR>F.国見高校選手のVo<SUB>2</SUB>max, Max O<SUB>2</SUB>debt, LBM/Htが高かったのは, その年間を通して競技の特性を踏まえた体力トレーニング・練習内容と多い試合数 (年間130試合前後) に負うところが大であった.また, 資質の優れた選手が多く入部することも高い競技力に貢献している.
著者
西澤 昭 田原 靖昭 湯川 幸一 網分 憲明 小原 達朗
出版者
The Japanese Society of Health and Human Ecology
雑誌
民族衞生 (ISSN:03689395)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.37-47, 1998-01-31

体組成を求める算定式に身体密度は不可欠である.しかし算定式が確立しているわけではなく,用いる算定式によって同じ身体密度でも体脂肪率が異なることになる.特に児童,生徒の年齢では,除脂肪組織の比重が成人より小さいという報告もあり,そのまま成人の算定式にあてはめると問題の生じる可能性がある.そこで本研究では身体組成算定の基礎になる身体密度に関する問題を検討するための試みとして身体密度を年齡別にもとめ詳細に検討した. 身体密度の測定は水中秤量法によった.被験者は10歳(小学4年生)から18歳(高校3年生)の男子268名と女子332名の計600名であった.加齢と身体密度の関係をみると男子では年齢が大きくなるにつれ身体密度が大きくなる傾向にあったが,女子では逆に身体密度は減少する傾向がみられた.この時期の男子では密度の大きい除脂肪量が増加すること,および女子では逆に密度が小さい脂肪量の増加が顕著なことに起因していることが考えられた. 男子の10歳から18歳までの各年齢間で身体密度の平均値を比較すると最小が1.0530g/ml(11歳)で最大が1.0695g/ml(14歳)であった.女子は最小が1.0415g/ml(16歳)で最大が1.0530g/ml(13歳)であった. 小児期では,除脂肪組織の密度が成人とは異なることや脂肪量と除脂肪量の増加の傾向が男女で異なることなどから,この年代について身体組成を求める推定式を明らかにする必要性が示唆された.