著者
楊 吟雨 田口 哲也 Yinyu Yang Tetsuya Taguchi
出版者
同志社大学文化情報学会
雑誌
文化情報学 = Journal of culture and information science (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1-2, pp.14-23, 2021-03-31

前回の研究ノートは歴史的契機を軸にして日本と台湾のアポリティカルな若者文化について論考を進めた。本稿では、「アポリティカルな若者文化」という前回提出した概念を再度用いて現在の東アジアで展開されている大衆文化の1形態である48系のアイドル文化を記述することによって東アジアで現在展開されている大衆文化の特質を明らかにしたい。今回の研究対象になるのは日本発(日源)のアイドル文化である。
著者
岸野 元彰 古谷 研 田口 哲 平譯 享 鈴木 光次 田中 昭彦
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.10, no.6, pp.537-559, 2001-11-01 (Released:2008-04-14)
参考文献数
28
被引用文献数
1

海水の光吸収係数は, 海洋の基礎生産や海色リモートセンシングの研究において重要なパラメータの1つである。今まで, その測定法について多くの提案がなされてきた。本稿は, まず吸収係数の定義を明確に定義し, その海洋学における意義を述べた。引き続き, オパールグラス法, グラスファイバー法, 光音響法, 積分球法の原理を述べると共に問題点を挙げた。また, 採水処理しなくて済む現場法についてその原理と問題点をまとめた。引き続き吸収係数の組成分離法について直接分離法と実測値から求めた半理論的分離法を紹介した。最後に人工衛星によるリモートセンシングによる推定法に言及した。
著者
田口 哲也 阪口 晃一
出版者
京都府立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

カペシタビン(CAP)誘発の手足症候群(HFS)を予防可能な皮膚外用剤の開発を試みた。HFSの主原因であるCAP代謝産物の5FUと5FU代謝産物の産生をブロック可能なウラシル3%含有の軟膏(UO)を作製し、第I相試験でその安全性と血中移行性の無いことを確認した。次に3%ウラシル軟膏の第II相試験を実施し、結果、グレード2以上のHFSが起こる頻度は第2コースと第3コースでそれぞれ35.3%と50%とCAPの国内開発治験における75.3%より低頻度であった。このようにUO塗布によりCAP誘発HFSの発現を予防できる可能性が示唆されたが、今後第Ⅲ相比較試験により証明することが必要である。
著者
田口 哲也 村木 貴俊 タグチ テツヤ ムラキ タカトシ Taguchi Tetsuya Muraki Takatoshi
出版者
同志社大学文化情報学会
雑誌
文化情報学 = Journal of culture and information science (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.31-37, 2011-03-10

資料紹介 文化情報学部はこのたびカリフォルニア州立大学サンディエゴ校名誉教授の故マサオ・ミヨシ博士より教授がその生涯をかけて収集した貴重な蔵書の提供を受けた。文化情報学部では比較文化研究室を中心に蔵書を整理分類し、蔵書はその大部分が文献室に所蔵されることになった。本稿では、この蔵書が同志社大学に収蔵されることになるまでの経緯とミヨシ・マサオ氏の波乱万丈な生涯を略述し、さらには20世紀後半から停滞した旧来の批評や学問を徹底的に批判し、あらたな学問領域を創生しようとしたミヨシの思想の根幹を紹介した。次号においては蔵書の中味について具体的に解説していく予定である。 The Faculty of Culture and Information Science received a collection of books from the late Masao Miyoshi, Professor Emeritus of the University of California, San Diego. The collection mainly consists of theoretical and critical books that Miyoshi collected over his life time. The books were directly shipped to the Faculty and no one except his immediate family has handled them since his death as they were all stored in his study in Del Mar, California. The Research Lab of Comparative Cultural Studies was the main force in the examining, selecting, and sorting out of all the books in the Masao Miyoshi Bunko (Collection). The collection is of critical importance for the Faculty because Miyoshi reached such a high level of critical and theoretical consciousness that he was able to envision interdisciplinary scholarship in the true sense of the word. In this article we start with a short biography of Miyoshi and discuss what his aims were and what we can learn from him. In the follow-up article, we will give a more detailed account of the contents and significance of the Miyoshi Masao Bunko.
著者
田口 哲典 青木 輝勝 安田 浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.24, pp.73-78, 2003-03-07
被引用文献数
12 1

現在、服をはじめとするファッションに関する情報が発信されている場所は店頭だけではなく、雑誌やカタログなどのメディアを利用している場合もしばしば見かけられる。また、今後ネットワーク環境の更なる普及にともない、実際の商品を見ることなしに服を購入する機会や選択肢が増えると考えられる。そこで、このように多様なファッションを楽しむために、また服を購入する際に、試着という行為の負担の軽減と服の選択肢の拡大を可能にするために、実際に試着を行うことなく、あたかも試着をしているような様子を鏡のように映すシステムとして、"MIRACLE"システムを、筆者らは考案した。本稿では、"MIRACLE"システムのTシャツへの応用を考え、リアルタイムで実現可能な仮想試着アルゴリズムについて提案する。Now, the place where the information about fashions including dress is sent is often seen, not only a shop front but when media, such as a magazine and a catalog, are used. Moreover, it is thought that the opportunity and choice which purchase dress increase, without seeing actual goods with the further spread of network environment from now on. Then, we proposed the "MIRACLE" system as a system which projects like a mirror signs that it is trying on, without actually trying on, in order to enable mitigation of the burden of the act of fitting, and expansion of the choice of dress, when purchasing dress in order to enjoy various fashions. In this paper, we propose the application to the T-shirt of the "MIRACLE" system and virtual fitting algorithm realizable on real time without restricting a motion of a user.
著者
田口 哲典 青木 輝勝 安田 浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.23, pp.91-96, 2005-03-11

筆者らは、これまでに"MIRACLE"システムというリアルタイムで自由に動くことが可能な仮想試着システムを提案した。このシステムは実際に一着だけ服を試着しその服の柄などを変更するシステムであり、実際に試着した服の画像があるため、正確な仮想試着した姿を推測することが可能なシステムである。これまでにオクルージョンやしわ(セルフオクルージョン)などに対応した、平面モデルを用いた画像認識での形状認識を行ってきたが、形状データを可視化するためのマッピングが必要となる。そこで本稿では、リアルタイムでの処理を実現するためのこの平面モデルでのパッチのマッピングアルゴリズムとして、奥行き感を表現するための射影変換を基にしたパッチマッピングアルゴリズムを提案する。We have already proposed a real-time virtual clothing system called MIRACLE, in which user can try various clothes on while acting freely. This system enables to change patterns of clothes when users are putting only one cloth on. We proposed an algorithm of surface image recognition that is able to deal with occlusion and self-occlusion using two-dimensional image pattern matching. In this paper, we propose a two-dimensional texture mapping algorithm based on the projective transform for expressing depth feel in order to visualize surface model.
著者
田口 哲
出版者
北海道教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

若い世代の中学校理科教師の多くは,高校までの物理と化学の縦割り教育,高校での物理未履修などにより,「化学反応とエネルギー」の本質を微視的な(原子・分子レベルの)エネルギー変換の観点からは深く理解せずに教えている可能性がある。そこで本研究では,直接認識できる巨視的な実験結果(例えば,吸熱・発熱現象)を基に,目には見えない微視的な現象(化学結合の切断・生成など)を観ることでこの分野の本質的理解を学習者に促す,理科教員養成のための先導的な実験教材を開発した。
著者
岡崎 隆 平野 雅宣 高柳 滋 田口 哲 高久 元
出版者
北海道教育大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2005

金星の太陽面通過周期の「規則性」を考える-数理融合教材の試み;ハレーは金星の太陽面通過を観測することによって地球-太陽間距離の決定が可能であることを示した。この現象は8年の短周期と百年を超す長周期を繰り返すという特異な周期性をもっておりこの現象観測の科学史上の意義とともに、理科教育の題材として興味深い内容を持つ。金星と地球の公転周期が近似的に整数比(8対13)になっていることおよびこの整数比からの僅かなずれが特異な周期性の要因である。コンピューターシミュレーションを活用しながら、周期運動の合成、惑星現象の立体幾何学的考察、有理数がもつ意味を自然現象の中で明らかにする数理融合教材として検討した。電子天秤による液体の表面張力の測定-表面張力の分子論的理解のための実験教材;「表面張力」は日常の様々な場面で見かける液体表面の振る舞いを説明する言葉として用いられる。「液体(水)=引力で引き合う分子集団」として表面張力の正体を明らかにすることを目標とした測定実験を考案しその指導法を検討した。表面張力測定法として「ジョリーのバネばかり」が知られているが、この原理に従い電子天秤を利用することによって微小な表面張力を容易に測定することができる。水の表面張力の温度依存、エタノール、オリーブ油の表面張力との比較を測定結果から考察し、液体の物性(融点、沸点、比熱)を考え合わせて物質の分子論的理解を促す教材実験とした。教材実験の解説・演示映像の編集;これまでに検討、作成した以下の理科実験教材の解説・演示映像の編集を行った。創造性を育む理科実験教材として、教育現場での活用・普及を図っている。1)ブラウン運動の観察とアボガドロ数の導出-分子運動を見る、2)電子天秤による磁気力の測定-遠隔力の規則性を測る、3)ブランコの運動とパラメーター励振、4)断熱蒸発による液体の温度低下の観察・計測-分子が運ぶエネルギー、5)金星の太陽面通過周期の「規則性」を考える-数理融合教材の試み、6)電子天秤による液体の表面張力の測定-表面張力の分子論的理解のための実験教材
著者
田口 哲也[司会] 萩原 健次郎[詩朗読] ソルト ジョン[解説]
出版者
同志社大学
雑誌
文化情報学 (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.[25]-31, 2008-03

講演これは2007年10月11日(木曜日)に同志社大学室町キャンパスで開催された「大野一雄フィルム・フェスティバル at 同志社」においてなされた、ハーバード大学ライシャワー日本研究所のジョン・ソルト博士による暗黒舞踏と大野一雄に関する講演録である。ゲスト詩人、萩原健次郎による朗読詩も掲載されている。This is the full transcription of a lecture given by Dr. John Solt, associate in research of Edwin O. Reischauer Institute of Japanese Studies, Harvard University on the occasion of Kazuo OHNO Film Festival at Doshisha University, October 11, 2007, with the full text of the poem the honorable guest poet Kenjirou Hagiwara read at that time.
著者
岸野 元彰 古谷 研 田口 哲 平譯 享 鈴木 光次 田中 昭彦
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.10, no.6, pp.537-559, 2001-11-01

海水の光吸収係数は, 海洋の基礎生産や海色リモートセンシングの研究において重要なパラメータの1つである。今まで, その測定法について多くの提案がなされてきた。本稿は, まず吸収係数の定義を明確に定義し, その海洋学における意義を述べた。引き続き, オパールグラス法, グラスファイバー法, 光音響法, 積分球法の原理を述べると共に問題点を挙げた。また, 採水処理しなくて済む現場法についてその原理と問題点をまとめた。引き続き吸収係数の組成分離法について直接分離法と実測値から求めた半理論的分離法を紹介した。最後に人工衛星によるリモートセンシングによる推定法に言及した。
著者
田口 哲也 ソルト ジョン
出版者
同志社大学
雑誌
文化情報学 (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.37-42, 2007-03

2006年1月28日にタイのナショナル・アーチスト(日本の人間国宝に相当する)である伝統音楽家、ジャエン・クライシトン氏とのインタヴューを世界で最初に行った。これはそのときの模様を忠実に再現した記録である。インタヴューを行ったのはマハチューラロンコン大学、タマサート大学などで比較宗教学や哲学を講じた経験のあるハーバード大学ライシャワー研究所のジョン・ソルト博士。通訳を担当したのはバンコクのイタリア大使館勤務、ソムスリ・ポップピプグトラ氏で、同志社大学文化情報学部の田口哲也が同行した。ジャエン氏はどのようにして伝統音楽の道を選ぶようになったのか、また、どのような経緯でナショナル・アーチストの栄冠を獲得したのか、また、珍しいヨーロッパ、アメリカ公演のときの模様、タイの伝統音楽の特徴、さらには現在の音楽状況などについて詳しく語っている。