著者
矢尾 善英 長田 一仁 長田 鉄也 末定 弘行 箱島 明 石川 幹夫 石丸 新 古川 欽一
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR ARTIFICIAL ORGANS
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.757-760, 1989

Björk Shilly C-C弁をもちいた僧帽弁置換術患者20例にたいしてX線シネ撮影を用いた直視下の弁機能の観察を行った。最大解放角度, 弁座動揺角度, 解放時間, 閉鎖時間は経時的変動は少なく良好な結果を示した。弁座動揺角度は症例による変動が大きく, 10度以上の症例は11例で, これらの弁サイズは全例31mmであり, 左房, 左室の拡大, 肺高血圧が見られた。
著者
阿久津 博美 末定 弘行 河内 賢二 清水 剛 平山 哲三 石丸 新 古川 欽一
出版者
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
雑誌
日本心臓血管外科学会雑誌 (ISSN:02851474)
巻号頁・発行日
vol.20, no.9, pp.1533-1535, 1991-12-15 (Released:2009-04-28)
参考文献数
11

術前高ビリルビン血症を伴った42歳男性の大動脈弁狭窄兼閉鎖不全症に対し人工弁置換術とHaemonetics社製Cell Saver 4®を用いた術中血漿交換療法を施行した.人工心肺の回路残血と術野吸引血11,300mlを洗浄処理し210mgのビリルビン除去が可能であった.術中輸血量は同種赤血球濃厚が2単位,血漿交換に要した同種FFPは36単位であった.ビリルビン値は9.9mg/dlから術直後4.5mg/dlに減少,その後一過性の上昇(9.0mg/dl)を認めたが徐々に正常化し退院した.高ビリルビン血症に対する術中の血漿交換は安全かつ有用な手段と考えられた.
著者
小林 英知 朝日 亨 後藤 和宏 服部 敏温 清水 剛 石丸 新
出版者
一般社団法人 日本体外循環技術医学会
雑誌
体外循環技術 (ISSN:09122664)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.25-27, 1998-05-25 (Released:2010-06-28)
参考文献数
3

腹部大動脈瘤に対するY型人工血管置換術10例に対し, COBE社製洗浄式自己血回収装置BRATTM2を用いて洗浄効率を測定し,本装置の有用性について検討した。廃液および回収血を採取し, WBC・RBC・Ht・Hb・Plt・ヘパリン・Cr・BUN・T-Bil・TPについて回収率と洗浄効率をそれぞれ算出した。赤血球の回収率は良好な結果が得られたが,回収血のHtは49.7%と低値であったため,回収血にヘパリンの残在が確認された。しかし,ヘパリンの洗浄効率は95.3%と高値であった。また,他の血漿成分の洗浄効率も高い値を示した。