著者
高橋 欣吾 渡辺 唯志 臼井 正明 太田 裕介 寺井 祐司 大森 貴夫
出版者
中国・四国整形外科学会
雑誌
中国・四国整形外科学会雑誌 (ISSN:09152695)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.309-312, 2000-09-15 (Released:2009-03-31)
参考文献数
11
被引用文献数
1

We compared the invasion of Gamma nails (GN) and Compression hip screws (CHS) in operations to determine blood loss.25 trochanteric fractures treated with GN, and 24 with CHS were available for prospective study. We exchange the amount of transfuse blood for the rate of change of hemoglobin content (Hb), and investigated the difference of it. Hb for GN was more reduced compared to Hb for CHS from time of operation to the next morning. But external blood loss for GN was less compared to CHS.We concluded that internal blood loss for GN was much higer than CHS, so the invasion of GN is not low in the point of blood loss.
著者
佐藤 理 小浦 宏 臼井 正明 中島 恭哉 渡辺 唯志
出版者
West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.122-125, 1999-03-25 (Released:2010-02-25)
参考文献数
5

We experienced a case of a broken intramedually nail in the tibia g months after operation for a tibial shaft fracture using the intremedually nail. The proximal portion of the nail was removed easily by the usual method, while the distal portion of the nail was removed using an extra extraction device. This extraction device is useful for the removal of broken intramedually nails, and is also less invasive than some of the methods reported before.Considering that there is no character of metal fatigue from the analysis of the end of broken nail using SEM, the reason for the broken nail lies in the nail strength.
著者
臼井 正彦 薄井 紀夫 坂井 潤一
出版者
東京医科大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1991

ヒトぶどう膜炎におけるEpstein-Barr virus(EBV)の病因的関与を検討する目的で、原因不明のぶどう膜炎患者より得られた種々の検体を用いてEBV特異的抗体価の測定およびPolymerase chain reaction(PCR)法によるEBVゲノムの検索を行った。結果として、1)HLA-B27と強い相関を示すとされている急性前部ぶどう膜炎患者の中にEBV特異的抗体価の異常(VCA IgM抗体陽性)を示す症例を認めた。これらの症例はすべてHLA-B27陰性であり、新しい概念に属する一つの疾患単位として考えられた。2)ある種の網膜色素上皮症においてEBV特異的抗体価の異常高値および血中EBV感染リンパ球の増加を認め、EBVとの関連が示唆された。3)原田病患者の髄液から高率にEBV DNA並びにEBV特異的抗体を認めた。原田病の疾患感受性を規定しているHLA-DR抗原中のT細胞認識部位である第3超可変領域とEBV複製の際に感染細胞の核と細胞質に存在するnucleocapsidglycoproteinであるgp110との間に相同性の高いアミノ酸配列が存在することを文献的に見い出し、このアミノ酸配列を含む合成ペプチドに対する反応性(proliferation法)が原田病急性期患者のリンパ球において上昇していることを認めた。またこのことは、特に原田病患者においてEBVがなんらかの関連を有していることを示すものである。以上の結果から、ぶどう膜炎におけるEBV関与の可能性が示された。さらに上記疾患の発症機序解明にむけてのひとつのステップとして、正常眼内組織(死体眼)におけるEBVレセプター(EBVR)の発現の有無および部位についてEBVRを認識するモノクローナル抗体(OKB7)を用いて免疫組織学的染色ならびにウエスタンブロッティング法による解析を行った。その結果、網膜色素上皮及び毛様体の一部において、EBVRの発現が確認された。これにより、EBVが直接眼内に感染性を有する可能性が示された。
著者
黄 暁芬 宇野 隆夫 吉井 秀夫 河野 一隆 上原 雅文 米田 穣 河野 一隆 諫早 直人 宮原 晋吾 臼井 正 張 在明 塔 拉 魏 堅 王 曉〓
出版者
東亜大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は4年間にわたり、対象調査地のフィールドを通して考古学、歴史学、地理情報システムや年代測定法などの学際的研究を展開していた。主な成果は下記3点にまとめられる。1.漢魏帝都と郡県城址の構造プランとその象徴性1)帝都建設における理念空間の完成:漢帝都長安の建設プランは、南山子午谷口から嵯峨郷五方基壇まで南北軸線全長75kmに及ぶ。それが渭水を中心として都城・陵墓との生・死空間が南北正方位に対置し、天と地・自然山川と記念的建造物の対象性をベースにおき、漢帝国支配の正統と神聖を表象したシンボルであり、東アジア古代都城の成立にも多大な影響を与えていた。2)郡県城址の調査と復元:華北、内蒙古における戦国・秦漢期の郡県城址が計26ヵ所を調査、測量した。GPS・GIS解析によって各遺跡の方位と構造プランを解明し、中央帝都建設に対して地方郡県都市の特色を初めて把握した。一辺500~600四方の城郭都市がほとんどで、北方位を重視するが、真北からの偏角は1度~7度あり、帝都建設ほどの精度がない。その偏角の大小は、中央勢力との関係緊密度に影響されるように見て取れる。城外には正方位重視の墳墓が造営されたことも判明し、帝都長安の都市計画を模倣したものと考える。3)北方国境線遺跡の探求:内蒙古の陰山南麓一帯の調査では、城塞、長城、烽火台の併存が発見した。一辺40-50四方の城塞は城門1つ、石積みの城壁が幅3-5、頑丈な防御施設で、それに長城と烽火台は近接に築かれ、戦国秦漢期の北方軍事施設として完備されたことが判明した。2.秦直道の調査と研究1)秦直道の真相究明:紀元前212年建造された秦帝国の南北幹線道路-秦直道は歴史上、深い謎に包まれ、長い間不明なままであった。近年、秦直道の発掘調査や日中連携調査によって、秦直道の真相がようやく解き明かされてきている。山岳高地の作道、版築土の舗装道路の道幅は平均30m、道の沿線に壮観な皇室の行宮や防御に備えた関所、駅舎施設が付設された。それは高度な土木技術と巨大な権力組織によって創り出された「帝国の道」である。2)古代ローマ道との比較:ローマ道は礫石や砂石の作道が主で、道幅4の石畳みの舗装道が特徴的である。帝国領域間の軍事、交通運輸道として発達し、商用道路の兼用を含む実用性の優れた古代ハイウェーである。3.チベット吐蕃王墓の調査と実測チベットの吐蕃王国を象徴する巨大墳墓の4大分布地点で実地調査とGPS測量を行った。その結果、時期の異なる巨大方墳・円墳を特徴とした吐蕃王室・貴族大墓の構造配置と分布を総合的に把握し、吐蕃大墓の立地方位と景観の特色などの検証が初めて実施した。
著者
臼井 正哉 物井 則幸 中田 英夫 伊藤 尚 熊倉 鴻之助 笠井 久隆
出版者
日本保健科学学会
雑誌
東京保健科学学会誌 (ISSN:13443844)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.185-188, 1999-09-25

マストパラン(MP)はクロム親和細胞に作用しカテコールアミン(CA)放出を引き起こすことが知られている。我々はすでに, MPのN末端領域がCA放出活性に大きく寄与していること, MPのN末端4残基フラグメント(INLK-NH_2;N-4)はそれ自身にはCA放出活性が認められないが, ニコチン性アセチルコリンレセプター(nAChR)に選択的に作用して抑制効果を示し, その作用部位はAChと異なることを示唆した。今回我々は, 13種N-4アナローグを新規に合成しAChによるCA放出抑制効果を比較し, 以下のような結果を得た。(1)1-2位あるいは4位アミノ酸のロイシンあるいはアルギニン置換により抑制効果が増強された。(2)最も抑制効果の強かったアナローグであるLLLK-NH_2はN-4の約6倍の抑制効果を示した。これら新規ペプチドはnAChRの関与する疾患への治療薬としての応用が期待される。