著者
上野 勝美 黒田 潤一郎 宇野 康司 鎌田 祥仁 久田 健一郎 原 英俊 荒井 章司 チャロエンティティラット タスィニ チャルシリ パンヤ カンパヴォン ケオ ヴィライカム カムセン チャンタヴォンサ ホントン 宮東 照
出版者
福岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

東南アジア主要部(タイ,ラオス)において,後期古生代-前期中生代のパレオテチス海洋プレートの沈み込みに伴う島弧-縁海系の発達・崩壊過程を,野外調査および層序学,地質年代学,岩石学,古地磁気学,等の手法を用いて検討した.パレオテチス海洋底の沈み込みで形成された火山弧と背弧海盆閉鎖域は,タイ南東部-北部(クレン,ランパン,チェンライ,ナン地域)からラオス北部(ウドムサイ,ルアンナムタ地域)へと連続することが初めて示された.その結果,当該時期の東南アジア主要部には,現在の日本列島と同様の,巨大海洋のプレート沈み込みとそれにより形成された島弧火山帯,その背後に発達した背弧盆という古地理が復元できた.
著者
松本 剛 宮下 純夫 荒井 章司 森下 知晃 前田 仁一郎 熊谷 英憲 大友 幸子 DICK Henry J. B.
出版者
東京地学協会
雑誌
地學雜誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.112, no.5, pp.705-719, 2003-10-25
参考文献数
20
被引用文献数
6 4

To characterise the crust-mantle boundary (petrological Moho) and to find evidence of ophiolite model, we investigated the lithology and the development process of the oceanic crust. We carried out geological and geophysical studies of Atlantis Bank core complex located at the eastern margin of the Atlantis-II active transform in the Southwest Indian Ridge (SWIR) using deep sea submersibles and remotely operated vehicles. Unaltered lower crust and uppermost mantle rocks were observed at the southwestern slope of Atlantis Bank. The lower crust of this part of Atlantis Bank is similar to the ophiolite exposed ashore. On the other hand, a large number of dike intrusions into gabbroic massifs were observed at the eastern wall and at the southern slope of the bank. This corresponds to the dike-gabbro transition in the ophiolite model. Dike intrusions were also observed in the mantle peridotite domains. This may, however, suggest melt intrusions into the bank near the spreading axis posterior to the mantle peridotite that was dragged out along the detachment faults, or may suggest possible horizontal melt intrusion from the segment centre to the segment edge characterised by a thin plutonic layer. The northern ridge-transform intersection RTI of the Atlantis-II active transform presents an L-shaped nodal basin, while the southern RTI presents a V-shaped one. The difference between northern and southern RTI types suggests differences in the structure and basement rock types. A fossil transform fault and RTI relics at the northern side of the spreading axis west of the Atlantis-II active transform were observed, suggesting a sudden change of the spreading direction in SWIR from 20 Ma
著者
針金 由美子 森下 知晃 Snow Jonathan 田村 明弘 道林 克禎 小原 泰彦 荒井 章司
出版者
日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.56-56, 2011

白鳳丸KH07-2航海において採取されたフィリピン海パレスベラ海盆のゴジラメガムリオン中央部(KH07-02-D18地点)から採取されたはんれい岩を用いて、はんれい岩に含まれる熱水変成作用で形成した角閃石の変形微細構造と微量元素組成から考察される流体の特徴について述べる。
著者
荒井 章司
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.38, pp.329-344, 1992-03-20
被引用文献数
11

クロムスピネルは超マフィック-マフィック岩の形成時または再平衡時の物理化学的条件の違いに応じて幅広い化学組成を有している。したがって, 砕屑性クロムスピネルの化学組成はその起源を考察する上で有力である。特に, 砕屑性クロムスピネル(特に堆積性蛇紋岩中のもの)を近接する蛇紋岩体のものと比較することによって, 堆積性蛇紋岩などのクロムスピネルを含む堆積岩の形成過程や蛇紋岩体の貫入過程を考察することが可能である。3つの地域の砕屑性クロムスピネルを検討し, 以下の結論を得た。嶺岡帯や山中地溝帯では, 狭い地域での連続的な蛇紋岩コンプレックスの上昇貫入があった。一方, 神居古渾帯の沙流川蛇紋岩体の周辺では通常の削剥により中新世に蛇紋岩砂岩が形成された。
著者
阿部 なつ江 馬場 聖至 荒井 章司 富士原 敏也 杉岡 裕子 鈴木 勝彦 山野 誠 平野 直人 中西 正男 道林 克禎 石川 正弘 町田 嗣樹 志藤 あずさ 伊藤 亜妃 仙田 量子 水上 知之 清水 健二 森下 知晃
出版者
独立行政法人海洋研究開発機構
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

海洋プレートの非活動域に発見された新種の火山「プチスポット火山」海域において、地球物理学的・地質学的調査および岩石試料採取を実施してきた。同試料・データは、東北沖日本海溝に沈み込む前の海洋プレートそのものであり、陸側プレートに与える影響や島弧における火山および地震活動を評価する上で、重要な試料・データをもとに、海洋プレートとその下のマントル構造について総合的な研究・調査を行った。