著者
西丸 良一
出版者
同志社大学
雑誌
評論・社会科学 (ISSN:02862840)
巻号頁・発行日
vol.111, pp.141-155, 2014-11

本稿は,X大学Y学部を対象に,入試選抜方法と学業成績・能力向上感の関連を検討した.分析の結果,基本的に各選抜方法のなかで,「一般・センター」で入学した学生のGPAにくらべ,「指定校・公募・AO」「内部推薦」「留学生・社会人・編入」で入学した学生のGPAが低いということはなかった.また,選抜方法によって能力向上感に大きな差もみられないようだ.ただし,GPAと能力向上感にほぼ関連がない.大学教育において,学生の勉学に対する評価がGPAなら,能力向上感と正の関連を示す方が望ましい.なぜGPAと能力向上感が関連しないのかに関しては,今後の大きな検討課題といえよう.
著者
西丸 良一
出版者
佛教大学社会学研究会
雑誌
佛大社会学 (ISSN:03859592)
巻号頁・発行日
no.31, pp.14-23, 2007-03-25

本稿では,高校→大学の移行期に焦点をあて,浪人することが現役時よりも学力を高め,より難易度の高い大学に進学する効果をどれ程もつのか分析する。分析の結果,浪人することは,現役で大学に入学するよりも,大学難易度をより高める効果が確認された。だが,二浪以上すると大学難易度が低くなり,同じ高校ランクであっても,現役で大学に入学した者より低い結果となった。さらに,二浪以上の大学難易度の低下が,高校ランクAとB,C,Dとで大きく二極化している。二浪以上は,さらに受験勉強する時間が多い分,それに比例して学力が上がるわけではなかった。そこには意欲の減少が考えられ,その意欲を維持できるものは,やはり高校ランクが高い者,もしくはそれと因果関係にある社会階層の高い者である可能性が示唆された。浪人大学受験高校社会階層
著者
西丸 良一
出版者
佛教大学
雑誌
佛大社会学 (ISSN:03859592)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.57-61, 2006-03-25
著者
西丸 良一
出版者
社会学研究会
雑誌
ソシオロジ (ISSN:05841380)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.39-55, 2014

This study investigated the influence of the high school sector on educational achievement in Japan. A range of previous research on disparities in high schools showed that the rank of high schools (based on the scholastic achievement of pupils etc.) was born out of the democratization of high schools. However, considering that the democratization of high schools is maintained by a private high school, the high school sector may become a factor for high school ranking. The data used for analysis is the 2005 Social Stratification and Social Mobility Survey (SSM) in Japan. The results show students who go on to private high schools have lower scholastic achievement compared to students go on to public high schools. On the other hand, private high school students have higher educational achievement than public school students. Moreover, this study revealed private high school students have higher levels of social stratification than public high school students.Considering that the number of students taking the entrance examinations for private junior high schools has increased since the 1990s, private schools may have a greater effect on educational achievement not only in high schools but also in junior high schools in the future. Therefore, additional attention to the relationship between educational achievement and the private and public school sectors is necessary. E-mail: nwqpd863@yahoo.co.jp
著者
尾嶋 史章 近藤 博之 阿形 健司 荒牧 草平 近藤 博之 阿形 健司 荒牧 草平 白川 俊之 多喜 弘文 西丸 良一 古田 和久 吉田 崇
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では教育達成過程の国際比較を行うことによって、教育機会格差が生じるメカニズムの日本的特徴を明らかにした。特に中心においたのは、PISAを用いた青少年の学力形成に及ぼす家庭背景の影響である。入学試験による選抜と学校の階層構造、学校外教育など異なる学校教育システム下における家庭背景と生徒の学力形成との関係を分析した結果、日本を含めた東アジアの国々は欧米諸国とは異なる教育達成過程を持つことが明らかになった。
著者
西丸 良一
出版者
一般社団法人日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.24-33, 2008-03

本研究は、国・私立中学校への進学が大学進学にどの程度、またはどのように影響しているのかを分析する。分析の結果、国・私立中学校のなかでも「中高一貫」を経ることは、大学入試難易度を上昇させる効果を示しており、「非中高一貫」は大学入試難易度を上昇させる効果を示していなかった。つまり、国・私立中学校への進学が大学入試難易度を上昇させるのではなく、中高一貫制である中学校への進学が大学入試難易度を上昇させるのである。こうした分析結果を踏まえると、近年、公立校でも実施が進みつつある中高一貫制は、私立校と公立校との学校間格差と同様に、公立校における中学校の学校間格差をもたらすことになるだろう。