著者
太郎丸 博 吉田 崇
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.155-168, 2007-10-31 (Released:2008-01-08)
参考文献数
23

求職者の意識と求職期間の関係を正しく認識することは、求職者に適切な援助を与えるためにも重要である。データの制約から両者の関係を正確に把握することは一般に困難であるが、ジョブカフェ京都の協力を得て、求職者の意識調査の結果と、その後内定までにかかった期間の追跡調査の結果を名寄せすることで、意識が内定率に及ぼす影響を推定することが可能になった。比例ハザードモデルを用いた結果、自信や「やりたい仕事」があることは内定率を有意に高めないが、「目標の期日」や、求職のための具体的な行動は、内定率を高めることがわかった。
著者
太郎丸 博 吉田 崇
出版者
Japanese Association For Mathematical Sociology
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.155-168, 2007

求職者の意識と求職期間の関係を正しく認識することは、求職者に適切な援助を与えるためにも重要である。データの制約から両者の関係を正確に把握することは一般に困難であるが、ジョブカフェ京都の協力を得て、求職者の意識調査の結果と、その後内定までにかかった期間の追跡調査の結果を名寄せすることで、意識が内定率に及ぼす影響を推定することが可能になった。比例ハザードモデルを用いた結果、自信や「やりたい仕事」があることは内定率を有意に高めないが、「目標の期日」や、求職のための具体的な行動は、内定率を高めることがわかった。
著者
新里 祐一 吉田 崇正 園田 世里夏 山内 盛泰
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.171-175, 2016-09-01 (Released:2017-09-01)
参考文献数
7

急性喉頭蓋炎は急激に進行する可能性がある感染症であり、時には数時間の単位で呼吸困難が進行する疾患である。今回われわれは咽頭痛の症状が発症してから 8 時間後に窒息に至ったものの、この病態の知識があった家族の医療関係者がその疑いを持って救急外来を受診させていたため救命し得た急性喉頭蓋炎の 1 例を経験したので報告する。症例は 50 歳、男性。主訴は咽頭痛であった。喉頭内視鏡検査にて確定診断がついた直後に窒息状態となった。ミニトラックⅡ®を用いて緊急に気道確保を施行した後、外科的切開を行った。術後は抗生剤とステロイドを使用し、比較的速やかに喉頭蓋の腫脹は軽減した。急性喉頭蓋炎は耳鼻咽喉科医にはよく知られた疾患であるが、耳鼻咽喉科医以外の医師を含めた医療関係者にその危険性が周知されているとは言い難い。医療関係者に急性喉頭蓋炎の知識を共有してもらうように耳鼻咽喉科医は努力する必要がある。
著者
江端 杏奈 吉田 崇紘 爲季 和樹 瀬谷 創 堤 盛人
出版者
一般社団法人 地理情報システム学会
雑誌
GIS-理論と応用 (ISSN:13405381)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.1-10, 2021 (Released:2023-10-03)
参考文献数
29
被引用文献数
1

This study highlights spatial associations of the hometown tax payment, which is a tax donation program to municipalities of taxpayers' favorite choices in Japan and is called as Furusato Nozei. The program has become an important source of revenue for low-funded municipalities. With increasing donations, the disparity between municipalities widens. To the best of our knowledge, thus far, no study has discussed the spatial characteristics from a quantitative perspective. In this study, a local indicator of spatial associations, the local Moran statistic, is used for hotspot analysis of donations made to each municipality. The results indicate the presence of spatial agglomerations, where taxpayers are aware of high return rates of their donations or reconstruction assistance for the Great East Japan Earthquake. The results also suggest that when adjacent to a municipality receiving the donation higher than the average, municipalities can be 7.8% more likely to become the same class.
著者
中村 高康 吉川 徹 三輪 哲 渡邊 勉 数土 直紀 小林 大祐 白波瀬 佐和子 有田 伸 平沢 和司 荒牧 草平 中澤 渉 吉田 崇 古田 和久 藤原 翔 多喜 弘文 日下田 岳史 須藤 康介 小川 和孝 野田 鈴子 元濱 奈穂子 胡中 孟徳
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究では、社会階層の調査研究の視点と学校調査の研究の視点を融合し、従来の社会階層調査では検討できなかった教育・学校変数をふんだんに取り込んだ「教育・社会階層・社会移動全国調査(ESSM2013)を実施した。60.3%という高い回収率が得られたことにより良質の教育・社会階層データを得ることができた。これにより、これまで学校調査で部分的にしか確認されなかった教育体験の社会階層に対する効果や、社会階層が教育体験に及ぼす影響について、全国レベルのデータで検証を行なうことができた。
著者
吉田 崇裕 久野 遼平 大西 立顕
雑誌
研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:21888779)
巻号頁・発行日
vol.2019-NL-241, no.6, pp.1-8, 2019-08-22

トピックモデルは自然言語処理を始めとして多くの分野で用いられる手法である.トピックモデルの基本形である Latent Dirichlet Allocation (LDA) の提唱後,様々な LDA の改良モデルが提案されてきた.例えば Correlated Topic Model (CTM) は LDA が文書中のトピック間の相関を十分に考慮できない点に注目したモデルであり,汎化性能が向上すると報告されている.Gaussian LDA は LDA が単語間の意味的な近さを十分に考慮できない点に注目したモデルであり,トピックの意味一貫性が向上すると報告されている.両者を組み合わせた Correlated Gaussian Topic Model (CGTM) と呼ばれるモデルは上記二つの欠点を同時に補うのみならず,単語の埋め込み空間上でトピックの相関構造を可視化することができ革新的である.しかし,文書内におけるトピックの関係性は,CGTM が対象とする単純な相関構造だけで表現できるものではない.実際日常生活においても,例えば 「経済」 - 「金融政策」 - 「出口戦略」 のように話題の階層性を意識し会話をすることは多々ある.そこで本稿では階層的トピックモデルとして最も単純な PAM (Pachinko Allocation Model) とGaussian LDA を組み合わせたモデルを提案することで,トピックの階層構造を単語埋め込みベクトル空間上で分析する一歩としたい.
著者
吉田 崇紘 堤 盛人
出版者
一般社団法人 地理情報システム学会
雑誌
GIS-理論と応用 (ISSN:13405381)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.79-89, 2017-12-31 (Released:2019-12-31)
参考文献数
24

Demographic composition, e.g., population composition by age-groups, is one of the most basic information for discussing regional issue or planning. The present study compares the future Japan through 2010-2060, estimated by National Institute of Population and Social Security Research, with all municipalities in 2010 from the perspective of demographic compositions classified by fiveyear age groups (0-4, 5-9, ..., 90+). The (dis-)similarity of compositional data can be measured with Aitchison distance, one of the core concepts of compositional data analysis. We create choropleth maps based on Aitchison distance. The maps, for example, indicate that the demographic composition of Sobetsu-cho of Hokkaido prefecture of 2010 is the most analogous of the future of Japan of 2060.
著者
尾嶋 史章 近藤 博之 阿形 健司 荒牧 草平 近藤 博之 阿形 健司 荒牧 草平 白川 俊之 多喜 弘文 西丸 良一 古田 和久 吉田 崇
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では教育達成過程の国際比較を行うことによって、教育機会格差が生じるメカニズムの日本的特徴を明らかにした。特に中心においたのは、PISAを用いた青少年の学力形成に及ぼす家庭背景の影響である。入学試験による選抜と学校の階層構造、学校外教育など異なる学校教育システム下における家庭背景と生徒の学力形成との関係を分析した結果、日本を含めた東アジアの国々は欧米諸国とは異なる教育達成過程を持つことが明らかになった。