- 著者
 
          - 
             
             西田 豊明
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 国立研究開発法人 科学技術振興機構
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 情報管理 (ISSN:00217298)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.55, no.7, pp.461-471, 2012-10-01 (Released:2012-10-01)
 
          
          
          - 参考文献数
 
          - 14
 
          
          
          - 被引用文献数
 
          - 
             
             3
             
             
             4
             
             
          
        
 
        
        
        ネットワーク社会が急速に形成されつつある今日,人工知能研究は1950年代から今日までの五十余年にわたる1番目のステージを終え,2番目のステージに移りつつある。本稿では,第2ステージの人工知能研究のあり方を議論するため,まず,過去の人工知能研究の流れを回顧し,顕著な成果が大規模探索,知識ベースシステム,言語・音声・画像処理,プランニング,機械学習とデータマイニング,人工知能と芸術との融合であることを指摘する。次に,「すごい」と言わせるくらいの高い問題解決能力を持つ知的エージェントを作ることを目指した従来研究に対して,これからの研究では,ユーザーに「君がいてよかった」と言ってもらえるような高い共感力を持ち,計算知能と人間社会をつなぐコミュニケーション知能の実現にもっと重点を置くべきであることを論じる。