著者
江島 晶子 戸波 江二 建石 真公子 北村 泰三 小畑 郁 本 秀紀 薬師寺 公夫 阿部 浩己 村上 正直 齊藤 正彰 鈴木 秀美 大藤 紀子 戸田 五郎 門田 孝 申 惠ボン 山元 一 中井 伊都子 馬場 里美 西方 聡哉 須網 隆夫 愛敬 浩二 徳川 信治 前田 直子 河合 正雄 菅原 真 辻村 みよ子 根岸 陽太 村上 玲
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は、グローバル化する世界における法のありようとして、「憲法の国際化」と「国際法の憲法化」という現象における両者の接合面に注目し、人権実施における問題点を明らかにしながら、より実効的な人権保障システムに関する理論構築を目指した。その結果、「憲法の国際化」と「国際法の憲法化」の接合面において比較憲法と国際人権法の積極的接合関係を観察することができ、人権保障の実効性を高める新たな人権保障システムを構築することは可能であり、そこでのキー概念は多元性、循環性、非階層性であることが析出できた。
著者
辻村 みよ子
出版者
日本法哲学会
雑誌
法哲学年報 (ISSN:03872890)
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.81-96,232, 2004-10-20 (Released:2008-11-17)
参考文献数
36

The Second Wave Feminism has criticized the modern concepts of ‘Universal Human Rights and Citizenship’ through the criticism on the public-private dichotomy. It had a tremendous impact on Feminist Jurisprudence or Women's Legal Theory established in 70's, which has developed into the Gender Law Studies since 90's. We have to reconstruct ‘Human Rights and Citizenship’ Theories in the aspect of the Gender Law Studies and improve the relation between Gender and Sovereignty or State Power. Because it is indispensable for women to participate in the political decision making toward the Gender Equal Society. Gender Law Program which provides the theoretical standpoint and perspectives for Gender Equal Society should be established for the consciousness raising, critique or textual deconstruction, theorizing law's gendered nature, and feminist practical reasoning. The role of Gender Law Studies would be enormous in order to promote the Gender Equal Society in the 21st century.
著者
中村 睦男 大石 眞 辻村 みよ子 高橋 和之 山元 一 岡田 信弘
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

本共同研究は、欧州統合の下におかれたフランス現代憲法の総合的研究を、日本や他のヨーロッパ諸国との比較憲法的視野で行うものである。各参加者は、人・モノ・資本・情報のボーダーレス化の進展によって、従来の国民国家の枠組み、そして、人権保障と民主的な統治機構を目指して構築されてきた近現代の憲法学にもたらされた変容を考察した。具体的には、(1)フェデラシオンと主権という枠組みにおけるEUの内部構造、(2)欧州統合と憲法改正、(3)欧州統合下の意思形成と「国民主権」、(4)憲法54条手続きによる事例を中心としての、EC諸条約と憲法院、(5)EC法の優位と憲法の対応についてのフランス型とドイツ型の比較、(6)フランスの安全保障とEU、(7)フランス自治体憲法学における国際的影響、(8)D.Schnapperの所説におけるNationとCitoyennete、(9)「公的自由」から「基本権」へという、フランス憲法学における人権論の変容、(10)ジョスパン政権下の外国人法制、(11)フランスにおける男女平等、とりわけパリテを正当化する理論、(12)欧州統合の下でのフランスの言語政策、とりわけ『地域・少数言語に関するヨーロッパ憲章』批准問題、(13)多元的ライシテとヨーロッパ人権法の関係、(14)フランスにおけるコミュニケーションの自由の憲法上の位置、(15)フランス憲法における社会権の保障、(16)EUとフランスの社会保障、(17)EUによる規制(公衆衛生政策・営利広告規制)と人権、について考察し、グローバリゼーションの下でのあるべき憲法ないし立憲主義の構造について一定の見通しを得た。本研究成果報告書に掲載している研究報告の多くは、まだ中間報告の段階にある。研究論文としては、研究会での討論の結果を踏まえ、平成13年9月に完成する。その後、平成14年度科学研究費補助金(研究成果公開促進費)を申請し、1冊の著書として出版する(出版社の内諾を得ている)。