著者
野口 孝俊 浦本 康二 鈴木 武
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D2(土木史) (ISSN:21856532)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.20-29, 2014 (Released:2014-08-20)
参考文献数
27

第二海堡は,軍事要塞として明治32年に人工島が竣工し,建設後100年が経過している.その間,第二海堡は1923年の関東大震災によって被害を受け,長年の風浪等により劣化・損傷・崩壊が進行している.現在,護岸の保全を行い,その一部は当時の護岸を復旧させることを検討している.本稿は,工学的立場から,国内で初めての海上人工島築造に対する海堡建設計画,建設技術,設計技術など明治期土木構造物の建設技術をとりまとめ,現代技術への展開について考察を行った.
著者
野口 孝俊 浦本 康二 鈴木 武
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集D2(土木史) (ISSN:21856532)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.20-29, 2014

第二海堡は,軍事要塞として明治32年に人工島が竣工し,建設後100年が経過している.その間,第二海堡は1923年の関東大震災によって被害を受け,長年の風浪等により劣化・損傷・崩壊が進行している.現在,護岸の保全を行い,その一部は当時の護岸を復旧させることを検討している.本稿は,工学的立場から,国内で初めての海上人工島築造に対する海堡建設計画,建設技術,設計技術など明治期土木構造物の建設技術をとりまとめ,現代技術への展開について考察を行った.
著者
野口 孝俊 渡部 要一 鈴木 弘之 堺谷 常廣 梯 浩一郎 小倉 勝利 水野 健太
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集C(地圏工学) (ISSN:21856516)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.150-162, 2012 (Released:2012-02-20)
参考文献数
16
被引用文献数
1

東京国際空港(羽田空港)は,日本の国内航空ネットワークのハブ空港となっている.増加する旅客数に対して発着能力が限界に達していることに加え,国際線発着枠の拡大に対する要請も強い.そこで,新たな離発着能力を創出するために,沖合に4本目の滑走路を新設する羽田空港再拡張事業が2007年3月末に着工され,2010年10月末に供用開始した.羽田空港D滑走路の建設事業は,軟弱地盤が厚く堆積する地盤上の建設であること,河口部に位置するため,洪水時の河川流量を確保する観点から,一部に桟橋構造が採用されていること,短い工事期間が設定されたことなどから,最新の土木技術を集結し,さまざまな設計・施工上の工夫をした.本稿は,当該事業について,主に地盤工学の立場から,事業内容,地盤調査,人工島設計の概要をとりまとめたものである.
著者
田中 祐人 酒谷 哲 野口 孝俊
出版者
社団法人 日本鋼構造協会
雑誌
鋼構造論文集 (ISSN:18809928)
巻号頁・発行日
vol.18, no.71, pp.71_1-71_13, 2011-09-29 (Released:2012-12-28)
参考文献数
19

Jacket structures have many features as follows: a few foundation piles and reduction of site construction period caused by extremely high horizontal rigidity, moreover high manufacturing quality. In the construction of Tokyo International Airport Re-expansion Project, jacket substructures are applied to pile-elevated structures and connecting taxiways. This paper describes structural plan of marine bridges for airplanes, moreover applicability of jackets for substructures to marine bridges for airplanes.
著者
水野 健太 渡部 要一 小林 正樹 野口 孝俊 青木 康哲 山本 隆信 高橋 充
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.78-84, 2012-01-15 (Released:2012-01-20)
参考文献数
9

In the construction of the D-runway in Tokyo International Airport (Haneda Airport), “the settlement prediction and management system (HSAP)” which can efficiently evaluate the consolidation settlement of artificial reclamation was developed. The reclamation history data base which reflected the actual construction until July, 2009 and the reclamation plan after that was made. The actual measurement and the calculation value were compared and the various consolidation parameters were identified. Moreover, the long-term consolidation test and constant strain rate consolidation test were executed, and the secondary consolidation parameter was set based on the isotache model's concept. Based on the prediction result of the residual consolidation settlement, the filling height of the D-runway at the start of in-service period was decided to be 0.70m, which is required from the aviation operation.
著者
野口 孝俊 浦本 康二 鈴木 武
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D2(土木史) (ISSN:21856532)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.1-10, 2015 (Released:2015-03-20)
参考文献数
22

第二海堡は,明治期後半に建設された東京湾中央部に位置する軍事要塞跡である.要塞はコンクリート,煉瓦,石材,土により建設された土木構造物(地盤構造物)である.築造100年を経過している近代遺産であるが,軍事施設であるため設計・施工や完成断面などの建設記録が残されておらず,耐久性の検討を行うことが難しい状況にある.本稿は,第二海堡における煉瓦の特徴をとりまとめ,周辺類似施設と比較することで,明治期の東京湾砲台群建設における煉瓦の調達の関係を考察し,材料の特定に必要な煉瓦構造物の建設年次および材料調達を推測した.
著者
安藤 陽子 片山 哲哉 野口 孝俊 久保 善司
出版者
一般社団法人 セメント協会
雑誌
セメント・コンクリート論文集 (ISSN:09163182)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.448-455, 2018-03-30 (Released:2018-03-30)
参考文献数
14

第二海堡は戦時中、首都東京への敵艦隊の侵入を防ぐための要塞として東京湾に作られた人工島である。第二海堡に使用されたコンクリートの耐久性について建設後100年以上が経過した北側護岸の被覆コンクリート(1889年建造)とカノン砲台を囲う円形周壁のコンクリート(1907年建造)の圧縮強度の測定を行った結果、現在は25N/mm2を超える値であった。15N/mm2程度に想定されていた時代において非常に高い値である。これは水和活性の低いⅡ型ビーライトからなる竪窯焼成の粗粒なセメント粒子を多く含むため、ゆっくりと水和が進行することで徐々に強度を発現してきたことが原因と考えられ、中性化深さが小さいことも同様の原因と考えられる。'
著者
野口 孝俊 内藤 裕之 守屋 典昭 眞鍋 匠
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_990-I_995, 2014 (Released:2014-10-01)
参考文献数
7
被引用文献数
2 2

東日本大震災では,地震による被害に加え,大規模な津波により貨物やがれき等が大量に港内に流入し,航路や泊地を閉塞したため,港湾機能が一時完全に麻痺する事態となった.東京湾に東日本大震災級の大津波が来襲した際には,首都圏の機能を麻痺する被害が想定されるが,緊急避難物資輸送を行うための航路の早期啓開は必要不可欠である.本稿は,啓開を行うための海底障害物の形状,寸法,および座標などを早期に把握できる4Dソナーシステムの実用性を現地確認し,航路啓開技術としての有効性について評価したことを報告する.
著者
野口 孝俊 野口 哲史 奥津 宣孝 小倉 勝利
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F (ISSN:18806074)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.567-577, 2010 (Released:2010-11-19)
参考文献数
11
被引用文献数
1

東京国際空港では逼迫する航空需要に応えるため,沖合に4本目の滑走路(D滑走路)を建設する再拡張事業が進められている.D滑走路の建設工事は性能発注による設計・施工一括発注方式が採用され,維持管理を含んだ一体的な調達方式が適用された.予防保全的な考え方を導入することで,空港施設における合理的な維持管理計画の考え方を立案したので報告する.
著者
野口 孝俊 渡部 要一 鈴木 弘之 奥 信幸 大和屋 隆司 渡邊 雅哉
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集C(地圏工学) (ISSN:21856516)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.305-320, 2012 (Released:2012-05-18)
参考文献数
5
被引用文献数
3

東京国際空港(羽田空港)では,新たな離発着能力を創出するために,羽田空港再拡張事業として,沖合に4本目の滑走路(D滑走路)を新設する事業が2007年3月末に着工され,2010年10月末に供用開始した.羽田空港D滑走路の建設事業は,軟弱地盤が厚く堆積する地盤上の建設であること,河口部に位置するため,洪水時の河川流量を確保する観点から一部に桟橋構造が採用されていること,短い工事期間が設定されたことなどから,最新の土木技術を集結し,さまざまな設計・施工上の工夫をした.本稿は,当該事業の埋立部を中心に主に地盤工学の立場から,地盤改良工の施工,軽量土の施工と品質管理,埋立部の計測施工,盛土の施工と品質管理,供用開始後の維持管理について,その概要をとりまとめたものである.