- 著者
-
野波 健蔵
- 出版者
- 国立研究開発法人 科学技術振興機構
- 雑誌
- 情報管理 (ISSN:00217298)
- 巻号頁・発行日
- vol.59, no.11, pp.755-763, 2017-02-01 (Released:2017-02-01)
- 参考文献数
- 6
- 被引用文献数
-
5
本稿では,ドローン産業が高揚期に入ってきたことを述べた後,現状の技術的課題に触れ,量産型国産ドローンであるミニサーベイヤーの最新モデルを紹介する。また同機に登載された非GPS環境下での自律飛行が可能なSLAM技術について紹介していく。そして,完全自律制御飛行のコアとなる3技術(GNC:ガイダンス・ナビゲーション・制御)を説明し,ガイダンスのないナビゲーションと制御のみで飛行している問題点も指摘する。さらに農業,インフラ点検,測量,警備,災害対応の5つの分野で先行してドローンが利活用され,物流分野から始まる空の産業革命など,ビジネスの最前線について述べる。最後に,既存の千葉市ドローン宅配プロジェクトの現状と課題について言及する。