出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.433-442, 1999

1999年度の物理教育学会年会が北海道大学で開催された。8月8日(日)には支部編集代表者会議,評議会,理事会が開かれ,8月9・10日と北海道とは思えないほどの蒸し暑さの中で,特別講演・原著講演・特別企画が行われた。以下にまとめと各氏の講演の抄録を発表順に掲載する。ご講演なされた先生方と参加された会場の皆様の熱気を帯びた発表と質問・討論に物理教育への熱意が感じられた大会であった。
著者
末廣 輝男 大久保 晃男 佐藤 憲夫 三浦 浩二 古賀 秀昭 太田 照明 大久 正敏 高橋 弘之
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.121-123, 1977

気柱の開口端で音叉を鳴らしながら気柱の長さを変化させ,音の強弱を耳で聴取して共鳴点を探る実験は従来から高校あるいは大学教養課程の物理学実験のテーマとして取上げられてきた.この実験は直接的である点で秀れているが,反面,音叉の振動が早く減衰すること,音圧最大の点を耳で判断するためにあいまいさが残ること,誤差を見積るのが難かしい等の問題がある.このため充分に定量的な実験とは言いかねる欠点があった.そこで音叉のかわりに低周波発振器と低周波増幅器に接続されたスピーカーを音源に用い,更に共鳴点ではスピーカーコーンの振幅が大きくなることを利用してスピーカーボイスコイルからコーンの振幅に比例した電圧を取出し,これをメータで読むことにより共鳴点を見出すことにした.これにより実験の精度および再現性が向上し,気柱の直径を変えた時の音速の変化等も検知することができた.
著者
山田 盛夫
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.292-296, 2006
参考文献数
6

フレネル回折の理解に役立つよう,(1)コルニューの渦巻き線上の回折波の振幅ベクトルの動き,(2)回折波強度のグラフ化,(3)回折像の形成の3つを連動させるプログラムを作成した。これに実験条件を入力したシミュレーション像と実験写真を比較し,両者の一致を確認した。ここで取り上げたフレネル回折は単スリット回折,複スリット回折,直線縁による回折、細線による回折である。
著者
長谷川 雅一
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.154-155, 2012
参考文献数
1

生徒に実感を持たせるための電気分野の教材を工夫した。そのうちの2種を紹介する。「ガラス容器スピーカー」は,新潟県の理科長期派遣研修員が開発した「鍋スピーカー」を改良したものである。教室中に響く音の大きさ,音質(高音)の良さ,中が透けて見えることが特徴である。また,「エレキギター」はホームセンターの材料を使い,手軽に作製できるようにした。いくつかの研修会で先生方に紹介したが,好評価をいただいた。これらは,別稿で吉楽先生が研修会で使用したものの原型である。
著者
川村 康文
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.506-511, 2000-12-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
3

高度科学技術社会にあって,我々人類が,科学的なものの見方や考え方を身につけることは重要なことである。またこれまでこのような観点から,青少年が身につけるべき科学的なものの見方や考え方が,多方面から提案されてきた。しかし青少年が,現時点でどのような科学的なものの見方や考え方をしているかについては,これまでに十分には明らかにされてこなかった。本研究では,青少年の科学観について調査した結果について報告する。
著者
福山 豊
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.211, 1992-09-05 (Released:2017-02-10)
参考文献数
8
著者
横関 直幸
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.292, 2018-12-06 (Released:2019-01-08)

本誌の第66巻第2号(2018)に掲載された「音波の指導法の再考」(川内 正 氏)について,引用文献に挙げられたもの以外に,ぜひ読者に知ってもらいたい文献がある。それは「音波の指導で気になっていること」(石川 昌司 氏)である。
著者
本弓 康之 林 正博 富永 昭
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.245-249, 2003-12-20 (Released:2017-02-10)
参考文献数
28
被引用文献数
5

音速を求める「Kundtの実験」は,気柱共鳴管の中においた粒子が周期的に集まることを利用している。しかし,この周期的な粒子の集まりは,粒子によってその様子が異なる。そこで,「Kundtの実験」に関連した実験事実を明らかにし,物理教育での「Kundtの実験」に関する取り扱いについて考える。
著者
我妻 則義 小野寺 恭一 星 豪 大塚 洋一 小高 信子 堀込 智之 佐藤 昌孝 志摩 茂郎 永井 哲 高橋 明 文屋 優 笹野 義則 奥田 光直 久保 素幸 進藤 典夫 野呂 茂樹 阪路 裕
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.95-100, 1998

大雪の影響が残る大学入試センター試験初日の1月17日,宮城県工業高校を会場に東北支部座談会が行われました。急な呼び掛けにも関わらず,小中高大の関係者者3名,書面提出5名の参加によって,「中間まとめ」に対する活発な意見交換が行われました。午後2時より開始された座談会では3時間に亘り熱心な討議が展開されました。
著者
小野寺 力 吉田 雅昭
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.212-215, 2011
参考文献数
18

LEDのIV特性を測定した結果から発光エネルギーEが増加するとしきい値電圧V_<th>が増加することを示した。LEDの順方向電流が20mAのときの順方向電圧V_fを発光エネルギーEこ対してプロットした結果から,順方向電圧V_fと発光エネルギーEの関係は直線V_f=E/eの傾向に従っている。しかし,GaNを基礎としたと考えられるLEDでは直線と測定値のずれが大きく,V_f>E/eの関係になっている。IV特性の理論式から考察した結果,この原因としては理想因子n_<ideal>が大きいことと寄生抵抗として直列抵抗成分が存在することが考えられる。これらのことから「LEDを用いたプランク定数の測定実験」では,LEDのIV特性が理想特性からずれていることを考慮に入れて実験する条件を設定する必要があることを示した。
著者
矢野 淳滋
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.61-64, 1976-05-20 (Released:2017-02-10)

羽根車がガラス棒上を転がって動く型の羽根車入りクルックス管の放電中に,それを傾けることにより羽根が回らないように釣り合わせる.このときの管の傾きから羽根が受けている力の大きさを計算したところ,電子の衝撃力として計算した値の40〜300倍も大きいことがわかった.一力で羽根車がうける力は消費電力によってほぼ決まることがわかり,軸が鉛直になったクルックス管を用いて電子線による回転力と電球の光による回転力をつり合わせ,そのときの光の仕事率が電子線の仕事率に近いことを確かめることができた.これは羽根車の回転力の大部分がラジオメーター効果によることを示すが,消費電力と回転力の関係の検討からラジオメター効果の他に静電気力のようなものが働いているかもしれないという結論になった.
著者
那波 信男
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.1-4, 1990-02-20 (Released:2017-02-10)

共通一次試験を引きがねとする大学入試の混乱について分析を試み,問題の難易レベルと出題技術の観点から筆者の所見を述べた。あわせて教科課程の再編について言及した。
著者
安藤 潔
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.209-212, 1997-08-25 (Released:2017-02-10)
参考文献数
6

U字管内の液体の減衰する自由振動の周期の実験値は従来知られている理論値とは一致しない。そこで,流れを層流にするため液柱の長さを大きくして実験するとともに,理論に補正を加えた結果,実験値と理論値はよく一致した。実験結果を示すとともに,補正方法および実験に最適な管径や長さについて述べた。また,実験装置は安価であり,実験は短時間に容易にできるので,流体力学や振動現象の講義の際の演示実験として活用できることを述べた。
著者
矢野 幸夫
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.8-11, 2013-03-05 (Released:2017-02-10)
参考文献数
4

大気中では重力よって上下方向に気圧の差が生じ,この気圧の差によって上向きの浮力が生じる。同様に,加速中の車内では慣性力によって加速度方向の気圧の差が生じ,この気圧の差によって加速度方向の浮力が新たに生じる。市販の3軸加速度・高度センサを利用すると加速中の車内に生じる気圧の差を測定することができる。これを使用して,重力と同様に慣性力によっても気圧の差が生じることを実験で確認し,加速中の車内のヘリウム風船にはたらく浮力を説明する教材を開発した。