著者
石川 浩 吉田 宏 岡崎 俊吾 富岡 寿男
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.26-32, 1980-06-15 (Released:2013-04-26)

香港地下鉄海底トンネルは, 香港島と九竜を結ぶ長さ1400mの沈埋トンネルで, 日本の建設会社による外国での最初の沈埋トンネル工事として施工された。本工事の特色は, (1) 14本のポストテンション式プレストレストコンクリート造沈埋凾 (幅13.1m, 高さ6.5m, 長さ100m, 排水量7800t) による, (2) 半径2800mの曲線眼鏡型トンネルで, (3) 両端の沈埋凾に換気塔ケーソンを水中水平接合していること, などである。
著者
岡田 凌太 坂本 光重 井保 武寿 中川 良隆
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.30, no.12, pp.31-42, 1992-12-01 (Released:2013-04-26)

明石海峡大橋は中央支間長1990mの3径間2ヒンジ補剛トラス橋として建設される世界最大の吊橋である。約300mの主塔をささえる2基の主塔基礎 (2P, 3P) は設置ケーソン工法により施工され, ケーソン内には全体で約50万m3の水中コンクリート (水中不分離性コンクリート) が打設された。この水中不分離性コンクリートには, 打設面積が広く, かつ1回のコンクリート打設量が約1万m3に及ぶため, 厳しい品質規定が定められた。本稿は, 2P, 3Pで打設した水中不分離性コンクリートの施工概要について報告する。
著者
玉本 学也 西 恭彦 阿部 雅史 遠藤 文美男
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.1055-1060, 2017 (Released:2018-12-01)
参考文献数
13

北陸新幹線,九頭竜川橋りょうは,一般県道福井森田丸岡線が並行して計画されていることから,下部工を道路と併用する7径間連続PC箱型桁の鉄道道路一体橋として計画されている。本稿では,設計結果,並びに施工計画等について報告する。設計では,鉄道と道路との近接状況,非出水期に限られる河川内工事の施工性,新幹線鉄道の走行性に配慮した構造計画を行い,一体となる下部工は,鉄道,道路双方の基準を用いて照査を行った。また,施工時には,PCグラウトの実物大試験を行い,有害となる残留空気が生じないことを照査している。
著者
阿部 智
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.31-39, 1996-04-01 (Released:2013-04-26)

ガラス棟は, 吹抜容積250000m3のガラスアトリウムで, その大屋根は, 2本の大柱のみで支えられる特殊な構造形態を成す。その構造体の層間変位を支配する大柱の剛性を高めるために, 80N/mm2の高流動・高強度コンクリートを柱に充てんしている。敷地周囲は全て鉄道構造体に囲まれ, 地下21mの地下工事は逆打工法で進められた。ただし, 連壁と地下躯体は防振対策上, 縁が切られており, それに対応した特殊な逆打躯体工事が要求された。また, 地下2階中央には, 2層吹抜空間があり, 長さ60mのPCブリッジが切ばりとして, 地下1階に渡されている。これはプレキャストブロックを現場で連結し, プレストレスにより一体化された地下の橋となっている。
著者
大石 晃嗣
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.31, no.11, pp.49-53, 1993-11-01 (Released:2013-04-26)
参考文献数
8
被引用文献数
1
著者
鈴木 勝昭 田篭 勝美 野北 儀数
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.16, no.8, pp.28-35, 1978-08-15 (Released:2013-04-26)
参考文献数
7

細骨材として海砂を用いる場合, コンクリート中の鉄筋が海砂中に含まれる塩分のために腐食することはよく知られている。海砂中の塩分の淡水中への溶出について試驗した結果, 海砂の付着塩分は淡水中で砂を撹拌することにより容易に溶出する。この結果にもとづき, 砂洗機, 水洗廃水の沈殿池及び廃水中の泥分の脱水機からなる海砂水洗システムを作った。運転の結果, 海砂は0.02wt.%以下に除塩でき, 放流水は濁度20度以下に, 泥分は含水率40%まで脱水できた。