著者
清水 達也
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.55-68, 2023 (Released:2023-07-31)
参考文献数
17

2000年代後半から、ペルーのカカオ・チョコレート産業が大きく成長している。カカオ豆の生産量は2020年までの10年間に3倍に増加したほか、カカオ豆と加工品を合わせた輸出量も約4倍に増えている。加えてチョコレートの国内市場も変化している。国産品は安いチョコレートがほとんどだったが、最近はスーパーマーケットの売り場でも、欧州産の高級チョコレートと並んで、国内企業が製造した価格の高いチョコレートが目立つようになっている。ペルーでカカオ・チョコレート産業が成長している要因として重要なのが、国際市場におけるカカオ豆価格の高騰に加えて、ペルー国内におけるコカ代替開発プログラムによるカカオ豆の生産振興、カカオの価値を高めるバリューチェーンの構築、カカオ豆の品種改善の取組み、そして国内外のクラフトチョコレート・ブームである。
著者
菊池 啓一
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.61-72, 2022 (Released:2022-01-31)
参考文献数
16

ジェンダー・クオータの一種である法律型候補者クオータがラテンアメリカに導入されて久しいが、2000~10年代にみられた後発国による導入と以前からの導入国による改革の動き、また、2000年代終わり頃からみられ始めているパリティ(男女同数)をめざす動きは、実際の女性議員の比率にどのような影響を与えているのであろうか。この問いについて考察するため、本稿ではラテンアメリカにおける法律型候補者クオータと女性下院議員比率との関係、ならびに、女性閣僚比率と女性下院議員比率との関係を中心に検討した。そして、パリティをめざすべくクオータを引き上げた場合や候補者擁立・順位規定を厳格にしている場合には、従来は同規定の適用が難しいとされてきた非拘束名簿式比例代表制や小選挙区比例代表並立制・併用制を採用している国でも女性下院議員の比率が高まることと、国によっては議会で政治経験を積んだ女性政治家が閣僚に就任するという新たなパターンが生まれてきていることを指摘した。
著者
磯田 沙織
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.28-43, 2021 (Released:2021-07-31)
参考文献数
21

ペルーでは1990年代以降、約30年にわたって新自由主義経済政策が実施されてきた。その過程でマクロ経済は安定したものの、地方を中心に貧困状態が改善されない人々の不満が蓄積されてきた。他方、次々と出現する個人政党が組織化されないまま民主体制が維持され、誰が大統領に当選しようとも新自由主義経済政策が維持される「自動操縦(piloto automático)」であると揶揄されてきた。また、1990年代以降の大統領はすべて汚職などにより実刑判決を受けたり、捜査対象になったり、あるいは捜査の最中に自殺したことで、有権者の政治家に対する不信は強まっている。こうした新自由主義経済政策に対する不満、既存の政治家に対する不信の蓄積により、2021年総選挙において左派の泡沫候補が一次投票を1位通過し、決選投票においても過半数を上回る票を獲得した。本稿では、2021年総選挙の過程でペルーの分断が可視化されたことに関して、フジモリ派と反フジモリ派が二分してきたこと、都市部と農村部の格差が継続してきたことを中心に考察する。
著者
岡田 勇 大沼 宏平
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.1-13, 2021 (Released:2021-07-31)
参考文献数
11

2019年のボリビア大統領選挙では、社会主義運動(MAS)の候補であったエボ・モラレスと次点候補との得票差が接近するなかで選挙不正が疑われ、モラレスが辞任・亡命する混乱に陥った。しかし、その1年後に行われたやり直し選挙では、MAS候補のルイス・アルセが得票率を積み増して当選を果たした。このようなMASの失墜と再来はどのように理解できるだろうか。本稿は、MAS派と反MAS派が西部5県と東部4県および農村部と都市部に安定的な支持基盤を有する構造性を指摘したうえで、多くの場合、選挙での多数決でこの構造的対立は解決されるが、党派対立と選挙プロセスへの不信が高まれば2019年選挙のような混乱が今後も起きかねないことを論じる。また、2019〜20年の反MAS派による暫定政権への不満や、MASの組織的動員力の高さ、そして反MAS派の分裂傾向がMASの復権をもたらしたことも指摘する。新アルセ政権は、こうした構造的な党派対立と社会経済面で山積する課題に対処することが求められる。
著者
柴田 修子
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.18-31, 2022 (Released:2022-07-31)
参考文献数
19

2018年に就任したドゥケ政権下では、コロンビア国民の分断を象徴するかのような大規模な抗議行動が展開され、多数の死者を出してきた。本稿ではまず、ドゥケ政権下で広がった全国ストや大規模デモなどの抗議行動の経緯と争点を整理する。つぎに、それらはドゥケ政権下で高まった国民の漠とした不安が政策への不満と結びついた結果起きたものととらえ、抗議行動の背景として政治不信があることを指摘する。そして政治不信を生み出すものとして、汚職問題、選別的殺人の増加、和平合意の進展状況を分析する。
著者
三浦 航太
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.1-16, 2018-07-31 (Released:2019-03-07)
参考文献数
8

2017年末に行われたチリの総選挙で、ピニェラ元大統領が勝利し、4年ぶりに右派政権が誕生した。他方で、2017年総選挙は、新しい選挙制度の導入と新興の左派勢力「広域戦線」の台頭という点で特徴づけられる。第一に、政治不信を生み出す一因とされた旧来の選挙制度にかわって、今回の選挙より新たな選挙制度が導入された。選出方法、区割り、議員定数の改正などを通じて、政党間競争を高め、政治の代表性を改善することが目指された。第二に、学生運動を起源に持ち、既存の政治や経済格差への不満を背景に近年支持を集めてきた、新しい左派勢力「広域戦線」が、今回の選挙を通じて台頭を見せた。チリでは民主化以来、左右の二大政党連合による固定的な政治の構図が続いてきた。新しい選挙制度の導入と、広域戦線の台頭は、そうした従来の政治を変える可能性をもたらすものである。
著者
浜端 喬
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.78-84, 2021 (Released:2021-01-31)
参考文献数
9

2020年3月18日、ニカラグアで初めて新型コロナウイルス(Covid-19)の感染が確認された。それから8カ月が経過した11月18日時点のニカラグア保健省(MINSA)発表の累計感染者は、4583名、うち死者数159名である。オルテガ政権の感染防止に対するこれまでの消極的な対応や医療崩壊の現状をかんがみると、この数値は現状からかけ離れているとして国内外から批判されている。これまでオルテガ政権は、政府の対応を批判する国内の医師を公立病院から解雇するなど強権的な対応を行い、新型コロナウイルス関連情報を隠蔽していると批判されている。しかし、この8カ月のあいだにニカラグア国内の医師などの有志で構成された市民監視団体が独自の新型コロナウイルス感染疑い者数を発表し、さらに国際ハッカー集団「Anonymous」がMINSAの非公表情報をリークした。これまで明らかになってきた情報をもとに、ニカラグアにおける新型コロナウイルスの感染状況およびオルテガ政権の取組みを検証していく。
著者
菊池 啓一
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.1-12, 2019 (Released:2019-07-31)
参考文献数
11

本稿はボルソナロ政権下における大統領・議会関係の特徴を検討したものである。2018年総選挙におけるボルソナロの当選や下院選・上院選での社会自由党の躍進、労働者党・ブラジル社会民主党・ブラジル民主運動の議席の減少は既存の政党政治に対する不信の産物であった。そのため、ボルソナロは比例代表制・多党制・大統領制という組み合わせによって生み出される連立政権に特徴づけられる「連合大統領制」を否定して議員連盟との協力による閣僚任命を行ったが、政党連合を基盤としない大統領・議会関係は不安定であり、議会が政権運営の障害となるケースも出てきている。2019年4月頃から政権側による他党との歩み寄りの模索がみられるが、「連合大統領制」への回帰による大統領・議会関係の安定化と政権の一層の支持率の低下というジレンマの中でボルソナロ大統領がどのような選択をしていくのかを、今後注視していく必要がある。
著者
二宮 康史
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.13-23, 2019 (Released:2019-07-31)
参考文献数
11

ボルソナロ政権は経済自由主義を掲げ、市場の役割を重視したいわゆる「小さな政府」への政策転換を表明し、2019年1月に誕生した。ブラジルでは2003年~16年半ばまでの約14年間、政府の役割を重視し「大きな政府」を志向した労働者党(PT)政権が続き、その後、大統領の弾劾により副大統領から昇格したテメル政権へと引き継がれた。大きく政策転換したかの印象を受けるボルソナロ政権だが、選挙戦の公約や発足後4カ月間の経済政策の中身を検証すると、その多くはテメル前政権を踏襲していることがわかる。どこまで市場の役割に委ね、政府の役割を減ずるかは、90年代の自由化でも試みられた歴史的テーマでもあり、ボルソナロ政権が今後どこまでその問題に切り込めるか注目される。
著者
近田 亮平
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.73-85, 2022 (Released:2022-01-31)
参考文献数
14

社会的マイノリティのなかでもLGBTと総称される性的マイノリティに関しては、社会において差別や偏見がより強く脆弱な存在でもあり、国や地域により状況は異なるが、権利の保障は遅れるとともに現在でも不十分である。ブラジルでは1985年の民政移管後、民主主義の定着とともに、社会的マイノリティを擁護する左派の政策や政治勢力が支持されたことにより、多様性を尊重する方向で社会が変化した。本稿はこのようなブラジルにおいて、性的マイノリティの権利を保障すべくどのような制度が整備され、どのようなアクターが行為し、それらがどのように相互作用してきたかを明らかにしようとするものである。先行研究とブラジル地理統計院のデータ、および、筆者が現地で行ったインタビュー調査をもとに、日本よりも先進的なブラジルの性的マイノリティの権利保障の変遷や課題について論じる。そして、多文化主義が民主化後の新憲法で唱導されたブラジルで、セクシャリティをめぐり多様性と排他性が衝突し合っている現状を指摘する。
著者
菊池 啓一
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.14-25, 2023 (Released:2023-07-31)
参考文献数
13

本稿では、「連合大統領制」を否定して政権の座についたボルソナロ大統領とブラジル国会との関係について検討した。当初ボルソナロ大統領は自身の政策選好に近い議員連盟との協力を重視していたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の中で政治的に孤立した。2020年前半に彼に対する弾劾告発が急増したため、セントロンと呼ばれる中道右派・右派政党グループへの接近が顕著となり、弾劾回避や再選に向けた政策実施などに大きな影響を与えた。ボルソナロとセントロンの関係はポスト分配や報告官修正による予算分配を通じて維持されたが、ボルソナロ政権下における大統領・議会関係は概して安定的なものではなく、立法能力の向上にはつながらなかった。
著者
磯田 沙織
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.41-54, 2023 (Released:2023-07-31)
参考文献数
19

1980年の民政移管後のペルーでは、政党内部や政党間の合意形成が困難な状態であり、とくに2000年以降は、有力候補がその場しのぎの選挙運動を組織したり、あるいはいくつかの政党が選挙戦を有利に戦うため場当たり的に有力候補を招待し、選挙後の党内では、招待した政治家と古参の党員とのあいだであつれきが生まれるといった傾向にあった。このため、政党間はおろか政党内部の合意形成も難しいという状態のまま、定期的に選挙が実施されてきた。そのあいだに蓄積された課題は2018年以降の大統領弾劾発議の頻発へとつながり、2022年12月の大統領弾劾裁判中に、大統領が憲法の規定を無視して国会解散を宣言し、国会が大統領の職務停止を可決した。その後の政権は、この職務停止を「国会によるクーデター」であったと批判する反政府デモに直面し、前倒し選挙の実施を模索するも、前倒し選挙に消極的な政治家とのあいだで合意形成ができないままである。本稿では、過去のペルーでの大統領弾劾を類型化しつつ、2022年12月の弾劾裁判中の出来事や、現在の政権に対するペルー国民の不満について、世論調査結果から明らかにする。
著者
菊池 啓一
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.14-30, 2020 (Released:2020-07-31)
参考文献数
15

本稿は、アルゼンチンのアルベルト・フェルナンデス政権の閣僚構成と政策課題への対応の特徴を検討したものである。マクリ政権下での経済状況に対する市民のネガティブな評価とクリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネル前大統領の選挙戦略の妙によって誕生した同政権は、いわば正義党「連立政権」である。2020年4月時点では新型コロナウイルス対策に対する評価から高い支持率を得ていたが、債務再編交渉と経済再生については政権内での経済政策をめぐる調整不足が目立っている。有権者はフェルナンデス政権に対する評価を大統領個人に結びつける傾向があるが、今後政権の支持率が低下した場合にキルチネル派を重用するのは得策ではないと考えられる。
著者
内山 直子
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.32-50, 2020 (Released:2020-01-31)
参考文献数
12

2018年12月に就任した左派のアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領は、それまでの新自由主義を否定する言説を繰り返すとともに自らの政権奪取を「第4の変革(Cuarta Transformación)」と位置づけ、就任直後から矢継ぎ早に公約を実行に移し、2019年10月まで70%近い支持率を維持し続けてきた。同大統領は就任から10カ月となる2019年9月に発表された政府年次報告書(Primer Informe de Gobierno)において、100項目の政権公約のうち、79項目をすでに「実現した」とその成果をアピールした。一方で国内経済に関しては、政権発足当初は2.7%と予想されていた2019年の経済成長率は11月の最新予想で0%まで引き下げられる事態となっているほか、治安状況にも改善がみられず、殺人件数は2018年を上回り、過去最多となることが確実視されている。AMLO政権の言説とメキシコ経済の実態の乖離はなぜ起きているのか、本稿では月次マクロデータを用いてその実情を明らかにするとともに、対外要因に加え、財政規律重視の行き過ぎた緊縮財政(公務員改革)が経済停滞の要因となっていることを指摘する。
著者
北野 浩一
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.36-49, 2021 (Released:2021-01-31)
参考文献数
8

チリではコロナ感染症拡大阻止のための外出制限措置が長期にわたっていることから、国民生活の経済面での打撃は非常に大きい。政府は所得補助のための政策を多く実施してきたが、さらなる中間層向けの所得対策を求める政治的圧力は強く、年金基金の積立額10%の早期引出しを認める法案が成立した。短期的には景気回復にプラスの効果がみられるものの、長期的には基金方式の年金制度の弱体化だけでなく、安定的で健全な経済政策を実施してきた国というチリの評価が揺らぐ懸念がある。
著者
上谷 直克
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.1-25, 2019 (Released:2019-03-07)
参考文献数
19

今年V-Dem(Varieties of Democracy)研究所から発行された年報Democracy Report 2018: Democracy for All?によると、ここ約10年の世界の民主政の様態は、概して「独裁化(autocratization)」傾向を示しているという。もちろん、普通選挙の実施に限れば、常態化している国もみられるため、この場合の「独裁化」は、普通選挙以外の側面、つまり、表現および結社の自由や法の下の平等に関してのものである。現代社会で最も正当とみなしうる政治体制は自由民主主義体制であり、それは慣例的に「自由」を省略して単に「民主主義体制」と呼ばれるが、皮肉にも現在、世界の多様な民主制が概してダメージを被っているのは、まさにこの省略されがちな「自由」の部分なのである。同時期のラテンアメリカ諸国での民主政をみてみると、ここでも選挙民主主義の点では安定した様相をみせているが、自由民主主義指標の変化でみると、ブラジル、ドミニカ共和国、エクアドル、ニカラグア、ベネズエラの国々でその数値の低下がみられた。しかし,世界的な傾向とは若干異なり,これらの国では「自由」の中でも,執政権に対する司法や立法権からの制約の低下が著しかった。本稿では、上記の世界的傾向や近年のラテンアメリカ地域での傾向をV-Demデータを使ってみたところ低下がみられた、ベネズエラを除いた上記4カ国の最近の政治状況について端的に報告する。