著者
横田 勝一郎
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.198-199, 2011
参考文献数
4

私が中学生の時,すばらしい理科の先生に出会った。30年余り経った今も,楽しく,分かりやすい授業のようすを思い出す。「先生,○○はどうしてですか?」どんな質問にも,その場で分かりやすく教えてくださった。私が理科教員になった理由のひとつにその先生の影響がある。生徒にとって,楽しく分かりやすい授業がしたい。科学の楽しさや有用性を伝えたい。教員になって26年,日々そんな思いで授業に臨んでいる。
著者
西井 圭 亀山 雅之
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.504-507, 2014-10-20 (Released:2017-06-16)

金属銀(Ag)は古代から栄光や富と分かちがたく結びついてきた金属である。また,銀イオン(Ag^+)としては,最近,身近なところでたくさん見られるようになった除菌・消臭グッズがある。一方,ホスト-ゲスト化学の分野では,ねらいの分子を選択的に内包,あるいは内包分子を外部刺激によって放出するシステムの開発にAg^+が利用されている。本稿では,銀の用途や性質,さらには銀化合物の触媒作用について化学的な視点から紹介する。
著者
中野 英朗
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.40, no.10, pp.663-667, 1992-10-20 (Released:2017-07-13)

茗溪学園は, 筑波研究学園都市に位置する創立14年目の私立中学校・高等学校である。創立時より高校生ひとりひとりが自ら選んだ課題を長期間研究し, まとめあげるプログラムを計画していた。それが準備から数えて今年で13年目になる「個人課題研究」である。これは, 中学1年から毎年行われるフィールドワークの延長であり, 生徒が自分の将来を真剣に考える進路指導の機会でもある。本学園でしかできない特別な内容は一切ない。その方法は多くの学校で応用できるものと考えている。
著者
宮久保 圭祐
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.65, no.12, pp.628-629, 2017-12-20 (Released:2018-06-01)
参考文献数
4
著者
上田 邦介
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.408-409, 2013
参考文献数
4

岩絵具とは,有色鉱物を粉砕し,その粉末を水簸(すいひ)精製して作られた鉱物性顔料である。その主たる特徴は,1種類の有色鉱物を水簸分級することによって何種類かの粗さの粉体を造り,それにより色のバリエーションを構成する粒状顔料である。近年は日本画の画風が大きく変化をしたため,金属酸化物を焼成溶融し塊を作り,天然岩絵具と同様に粉砕し水簸精製した新岩絵具も登場。その色数は1,500色をはるかに超える。本稿は近代日本画を支えた岩絵具の本質と美の進化に迫る。
著者
木曽 真
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.411-413, 2001-07-20 (Released:2017-07-11)
参考文献数
5

糖鎖は, ウィルスや細菌その他の受容体機能を持ち, 宿主への感染や増殖を制限している。免疫担当細胞である白血球や, マクロファージは, 様々な糖鎖結合性タンパク質(レクチン)を使って細胞を認識し, 標的細胞を捕捉したり, 自らも炎症部位へ遊走する。本稿では, 白血球やリンパ球の表面で働く分子の中から, シアル酸を含む糖鎖(シアロ糖鎖)を認識する代表的なレクチンとして, 免疫や炎症反応に関与する「セレクチン」と「シグレック」に焦点をあて, その化学・生物学的特性について紹介する。
著者
原 宏
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.124-127, 1999
参考文献数
8

酸性雨という環境問題は「雨がpH5.6以下になる」ことではない。問題はもっと広く「化石燃料の燃焼で出てくる二酸化硫黄や窒素酸化物が大気中で硫酸や硝酸に変わり, 風に乗って, あるいは雨などに溶けて, 地上に沈着することで始まる現象であり, 沈着した酸は生態系を酸性化し土壌, 湖沼などに影響を及ぼす」ことである。このなかで降水のpHは問題のほんの一部であり, 降水の組成からかなりのことが明らかになることを示す。pHと相補的な量pAiを提案し日本, 欧州, 北米の降水化学を簡単に比較する。
著者
荒川 治仁
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.188-191, 2007
参考文献数
2

雑誌,新聞,広告チラシ,スナック菓子の袋など,印刷物は私たちの日常生活のさまざまな場所に満ち溢れている。近代印刷術は,長い年月を経てその時代に合った材料や技術を取り入れながら現代に至るまで進化を続けている。今回はさまざまな印刷インキの中で,一般商業印刷分野で広く普及する平版印刷インキに焦点を絞り,印刷インキの現状と大気汚染などの環境問題に向けた課題について取り上げる。
著者
足立 慶次郎 新開 利治
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.37, no.5, pp.482-486, 1989-10-20 (Released:2017-07-13)

道修町(どしようまち)は薬の町といわれている。生命に直結した薬を扱う町がどのようにして形成されていったのかについて, 江戸時代の"薬種中買仲間"の仕組みと田邊屋という薬種仲間の活動の変遷を通じて, その一端を紹介する。