著者
小田原 大 金子 知適 川合 慧
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.64, pp.33-40, 2004-06-18

コンピュータパズルの倉庫番のソルバにおける課題は、手詰りの局面を効率良く検出することであり、特に袋小路の判定は難しい問題として知られている。既存の手法では判定に再帰的な探索を必要とするため、判定の効率が悪い。本稿では、袋小路を含めた「手詰り」状態の一般的な判定方法を提案し、それを探索に組合せることを提案する。具体的には問題を区域に分割し、ユニットと呼ばれる各区域の状態の組合せによって効率的に手詰りの状態を判定する。実際に倉庫番の問題に適用したところ、既存の手法では判定が難しい局面に対しても手詰りと判定することに成功した。A new method of detecting deadlock states is proposed. We define unit as a part of a map, and decompose a map into units. Each unit has gateways. The keeper can enter the unit through some gateways depending on status of other areas. We judge whether the entire state is a deadlock or not by using combination of local status of units. As a result, we could express a lot of deadlocks and showed ways of applying it to effective search.
著者
高木 幸一郎 雨宮 真人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.28, pp.31-38, 2001-03-16
被引用文献数
3

本論文は、従来すべて手作業で行われていたRPGの戦闘のバランス調整を人工知能によって半自動化することを最終目的とする研究における基礎段階の研究報告であり、1対1で、コマンド型、ターン制の戦闘の分析を行った。戦闘を単純化したモデルの作成にあたって、マルコフ遷移過程上を遷移する「状態遷移ゲーム」を定義し、乱数による数値の変動を考慮し、ヒットポイントを部分的観測可能な情報と見なした。このモデルでは、回復を行うタイミングが重要となるため、実験を行ない、RPG経験者の回復戦略の使用タイミングを測定した。結果、殆どの被験者は最適な戦略を学習していたが、一部乱数の関係で間違った学習をしたケースも確認された。This paper is the primal report of our effort aimed for developing semi-automatic balance configuration program of battle part in role playing games(RPGs). This paper defines "state transition game" based on markov decision processes(MDP) in order to make simple model of 1-on-1, command-typed, discrete-turned RPG. By introducing the term of randomization, this model becomes partially observable MDP(POMDP), where HitPoint is partially observable information. The experiment proves that the players who have the experience of RPG almost always learn the best strategy, but sometimes takes mistake because of biased value observation.
著者
伊藤 毅志 斎藤 大 高橋 克吉 村松 正和 松原 仁
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.23(2006-GI-015), pp.17-24, 2006-03-07

本研究では、囲碁を題材にして2つの認知科学的実験を行った。1つ目の実験では、アマチュア初心者(ルールを覚えたて)の被験者に対して、初心者向けの囲碁プログラムを用いて学習させ、その視線と発話データを分析した。その結果、初心者は相手の打った場所周辺に視線が集まっているのに対して、上達するにつれて相手の手につられずに広く盤面を見られるようになることがわかった。2つ目の実験では、アマチュア中級者(級位程度)の被験者から上級者(五段程度)の被験者に対して次の一手課題を与え、どのように思考するのかを視線と発話データを分析した。この結果から、上級者ほど盤面を広く見る傾向が見られた。一方、先行研究から、将棋では局面認識の過程では上級者ほどあまり広く盤面を見ずに思考していることがわかっている。このことは、囲碁と将棋のゲームとしての違いを表わしていると考えられる。
著者
飯田 弘之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.64, pp.25-32, 2004-06-18
被引用文献数
4

本稿では,ゲームの均衡という視点からゲームの諸性質を論じる。ゲームの終了手数は表面的には均衡状態がどれほど続いたかを示している。プレイヤの実力と終了手数の関係にはシーソーゲームの法則が働いている。ゲームの進化は,歴史の流れの中で人の知が何を求めてきたかを断片的に示している。ゲームという不確定性の中に公平性とスリルを求めてきたという点では世界共通であるが,引分けの生起率においては世界のチェス種の中で日本将棋が独自性を顕にしている。This paper discusses games' various characteristics in terms of game equilibrium. Game lengths indicate how long the equilibriums last on surface. The principle of seesaw game is in effect between playing strength and game lengths. Evolution of games reveals a glimpse of what human intelligence has sought in the history. All the games in different parts of the world are similar in the fact that man plays them while seeking both thrill and fairness from them. However, in terms of the possibility of draw, or lack thereof, there is no equal to the Japanese shogi among all the chess-variant games.
著者
副田 俊介 田中 哲朗
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.79(2003-GI-010), pp.31-38, 2003-08-04

最中限は竹内郁雄によって提案された3人プレイヤのカードゲームである.本研究は最中限をプレイする強いプログラムを作ることを目的とする.最中限は提案されたばかりのゲームであるため,人間のプレイにおいても,有効な戦略は確立されていない.そこで,人間の知識を使わずに計算機を用いて最中限を分析することにより,有効な戦略を求めることを試みる.この目的のために,最中限をプレイするプログラムを自動対戦させる実験を行い,点数に注目して分析を行った.プログラムは途中まではランダムプレイ,最終ラウンドでは検索によって手を生成するものを用いた.このプログラムは最終ラウンドの検索では相手プレイヤがランダムプレイヤ,つまりどの手も等しい確率で選ぶプレイヤであると仮定して全幅検索を行っている.この実験の結果,最終ラウンドに入る時点で点数が最も高かったプレイヤのゲーム終了時の得点の期待値は -0.56,2番目のプレイヤは0.91,3番目のプレイヤは-0.54となり,最終ラウンドに入る時点で最も中間の位置にいるプレイヤが最も有利であるという経験則と,この条件の元では一致することが確かめられた.
著者
森下 卓哉 西野 順二 小高 知宏 小倉 久和
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.98, pp.41-46, 2000-10-26
被引用文献数
1

本研究では、サッカーゲームにおける混合戦略表現モデルを提案する。サッカーゲームは時間連続性を持ち、11人対11人で対戦するマルチエージェントシステムである。このような性質を持つゲームにおける混合戦略を時間に基づいて定義し、コンピューターシミュレーションで実験を行なった。実験では、混合比率を変化させて試合を繰り返し行ない、それぞれの比率での評価を求めて混合比率と利得の分析を行い、混合戦略モデルの妥当性を検討した。In this report, we proposed expression model of mixed strategy for continuous time game and, we proposed a method to analyze aspects of continuous time games, such as Soccer game. We defined mixed strategy on the basis of time interval mixture on the game that had such a nature. The experimental matches was done on several mixture ratio, on the computer simulation. The results showed our method is feasible.
著者
登坂紘介 松原 仁
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.70, pp.9-16, 2006-06-30
被引用文献数
1

本研究ではトップクラス棋士である羽生善治氏と他のプロ棋士とを棋譜を元に比較することにより、客観的な棋風の差異を見つけることを試みた。使用するデータは日本将棋連盟より発売されている「将棋年鑑」、「羽生善治実戦集」から約4000局のデータを抽出した。今回の研究では定跡や一般的に評価されているその人の棋風といったものは一切知識として含まず、実際に羽生氏がどのような手を実戦で指したかの統計を取り、他の棋士と統計学上どれほど信頼できる差がどのような項目にあるのかについて調べた。その結果、いくつかの興味深い知見が得られた。例えば、羽生氏は龍の使用頻度が他の棋士に比べて多い、などである。In this paper, we have investigated objective differences of playing style of Shogi by comparing Mr. Habu Yoshiharu`s game records with other players` game records. The data are 4000 games extracted from "Shogi Nenkan" and "Habu Yoshiharu Jissensyu". In our comparison, we don`t use any Shogi knowledge or any players` characteristics. We have got several interesting results. For example,mr.Habu plays more Ryu moves than other players.
著者
滝沢 武信
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.79(2003-GI-010), pp.63-70, 2003-08-04

第13回世界コンピュータ将棋選手権が2003年5月に開かれた.今回は60チームの申し込みがあり,実参加者数は45である.コンピュータ将棋の実力も大いに上がってきており,上位入賞ソフトはアマチュア4段階の強さがある.この報告では第13回世界コンピュータ将棋選手権における将棋ソフトウエアの実力について考察する.
著者
片寄 裕
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.70, pp.45-51, 2006-06-30

将棋では盤面の状態判断が重要である.しかし、ただ序盤・終盤を判断して評価関数を変えるという方法は、状態変化の判断が難しく有用ではなかった.そこで盤面の状態を0~100%までの数字で滑らかに示す進行度が作り出された.だが、従来の方法では盤上の全ての駒と全ての持ち駒を計算しているなどの問題がある.そこで、相手の駒を進行度から外す、持ち歩の点数を加える、横の点数を加えるといった改良をそれぞれ行った.結果、進行度から相手の駒を外したプログラムは問題を解決するのに成功した.In Shogi, positional judgment is important. This judgment has to Change depending on the stage of the game. However, it is difficult to define the exact difference between opening and middle game and an evaluation function based on the just opening and endgame is not feasible. Therefore, a progress value which shows the condition of the position smoothly from 0% to 100% is being used. In this paper, some of the problems with using our current progress value will be explaned and solutions will be suggested. lt was shown that not considering the opponent pieces in the calculation of progress values resulted in a significant improvement.
著者
西野 順二 戸田 英治 鹿田 和之進 本多 中二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.35, pp.1-6, 2003-03-24
被引用文献数
1

本研究は、RoboCupサッカーシミュレーションリーグに人間が参加し、その協調行動の様子について計測および分析を行った。視野の制約やノイズ、情報の欠損など限られた情報リソースをもとに、明示的に予定されていない他のプレイヤとの協調が見られるなど、人間ならではの行動が見られた。本論文では特にフォワードプレイヤ(FW)に焦点をあて、その行動の経時変化、他のプレイヤやオフサイドラインとの関係を各種の統計量にもとづいて分析した。相手チームの特性の迅速な把握と行動対応や、明示されない協調的行動の創発を確認した。This paper shows an analysis result of human soccer forward player's behavior in simulated soccer; RoboCup. We developed an interface system called OZRP/Palm-system that enabled human pilots to dive into simulated socder field. Human players could play very well in spite of several constraints such as limited information and noise. We showed quick opponent modeling abilities and a priori cooperation abilities by means of statistical indices.
著者
伊藤 毅志 斎藤 大 高橋 克吉 村松 正和 松原 仁
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.23, pp.17-24, 2006-03-07

本研究では、囲碁を題材にして2つの認知科学的実験を行った。1つ目の実験では、アマチュア初心者(ルールを覚えたて)の被験者に対して、初心者向けの囲碁プログラムを用いて学習させ、その視線と発話データを分析した。その結果、初心者は相手の打った場所周辺に視線が集まっているのに対して、上達するにつれて相手の手につられずに広く盤面を見られるようになることがわかった。2つ目の実験では、アマチュア中級者(級位程度)の被験者から上級者(五段程度)の被験者に対して次の一手課題を与え、どのように思考するのかを視線と発話データを分析した。この結果から、上級者ほど盤面を広く見る傾向が見られた。一方、先行研究から、将棋では局面認識の過程では上級者ほどあまり広く盤面を見ずに思考していることがわかっている。このことは、囲碁と将棋のゲームとしての違いを表わしていると考えられる。In this research, we performed two cognitive science experiments on the topic of the game of Go. In the 1st experiment, amateur beginners' subject learned using Go-software for beginner, and analyzed the eye tracking data and verbal protocol data in the learning process. As a result, it turned out that player can see widely the board, as who made progress. In the 2nd experiment, the next move problems are given for subjects from amateur intermediate level player to amateur expert player and the eye tracking data and verbal protocol data were analyzed. This result also showed that the players see the board widely, so that they became an expert. On the other hand, the related researches show that the expert player of Shogi thought without seeing the board not much widely. This results are considered to express the difference as a game of Go and Shogi.
著者
吉井 裕人
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.52(2000-GI-003), pp.33-40, 2000-05-31

本論文では、ゲームのフラクタル仮説というゲームの構造にかんする仮説を提出する。この仮説を元に、ゲームが面白いとはどういうことか?について議論していく。以前行った囲碁に関するパターンの統計研究をレビューし、心理学実験の方針について提案を行う。
著者
松井 利樹 橋本 剛 橋本 隼一 野口 陽来
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.59(2008-GI-020), pp.9-15, 2008-06-20

本研究ではボナンザメソッドに進行度を用いた評価関数の学習法を提案する。将棋では一般的に序盤は駒の損得、終盤では寄せの速度が重要と言われており、ゲームの進行に応じて適切な値が変動していると考えられる。しかし、序盤から終盤まで単一な局面評価ではどうしても値が平均化されてしまうので良い値を得られないことがしばしばある。そこで従来の将棋プログラムで使われてきた局面の進行具合を表す変数(進行度)を使って表現し、より精度の高い評価関数を設計した。自己対戦の結果より提案した手法の有効性を確認した。
著者
西野 順二
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.27(2001-GI-007), pp.17-23, 2002-03-15

本論文は複数の道具を投げるトスジャグリングの技の表記について整理し、とくに複数の技の接続方法について検討するこを目的とする。このため、複数の技の性格付けを行い、また技同士の接続可能性について分析するため、状態と相という概念を導入した。技を数列表記するサイトスワップ表記をもちいて、接続を可能とする余分な動作を必要とすることを示した。この接続のための動作の系列を生成がつねに可能であることを、技の差分表記を提案しこれを用いて生成アルゴリズムを構成することで明らかにした。
著者
清 愼一 川嶋 俊明
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.98(2000-GI-004), pp.69-76, 2000-10-26

通常の碁盤(十九路盤)よりも小さい碁盤(4×4以下)における、囲碁の必勝法を探索プログラムにより求めたので報告する。なお本プログラムは、日本ルールである日本囲碁規約に基づいて作成した。プログラム実行の結果、四路盤では持碁(引き分け)、三路盤では先番の勝ち、二路盤では持碁であった。
著者
古村 沙智代 佐々木 宣介 橋本 剛 飯田 弘之
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.27(2001-GI-007), pp.33-39, 2002-03-15

将棋種の起源に関する研究はたくさんなされているが,文献上の記述があいまいで,実際にどのようにプレイされていたのかを正確に知ることはできない.そのような中で,将棋種の進化論的変遷を解明するためにゲーム情報学的アプローチと呼ばれる,コンピュータ解析を用いたゲーム比較が注目されるようになった.本稿では,その過程と,今後の課題,そして,現時点で取り組むべき,重要な課題について述べる.本稿で焦点を当てる2点は,将棋種の進化の過程で盤サイズの大きい将棋種はほぼ絶滅したにもかかわらず生き残っている中将棋,そして,詰めの概念が導入された経緯,についてである.
著者
滝沢 武信
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.53, pp.31-38, 1999-06-24
参考文献数
12
被引用文献数
1

1974年に筆者らがコンピュータ将棋の開発を始めてから25年が経過した.その後,研究者や商用ソフトのプログラマにより,効率的なゲーム(部分ゲーム)木の生成や刈り込みの手法,定跡や手筋のデータベース化,詰め将棋の研究からのフィードバックなどが行われ,指し将棋の実力も大いに上がってきている.この報告では1999年3月に行われた第9回コンピュータ将棋選手権における将棋ソフトウェアの実力について考察する.Computer shogi was first developed by the author and the research group in late 1974. During this quarter century, it has been steadily improved by researchers and the commercial programmers using some game-tree making and pruning methods, opening and middle game databases, and feedback from research into tsume-shogi (mating) problems. Now, it has already reached about two-dan strength. In this paper, the author discusses contemporary computer shogi, especially how the programs behaved at the 9th computer shogi championship in March, 1999.
著者
美添一樹 今井 浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.87, pp.63-70, 2005-09-05
被引用文献数
1

囲碁においては、盤面全体に対する、速く正確な評価関数を作ることは困難である。そのため、小目標ごとのサーチが、囲碁プログラムの間では広く用いられている。ここで問題になるのが小目標間の依存関係である。小目標の勝敗に影響を与える範囲を求めて依存関係を解決するアプローチが研究され始めている。relevancy zoneという概念が使われ始めているが、この求め方を改良することを目標としたアルゴリズムを提案する。二つの小目標についてそのような範囲が重なっていれば、そこが両利きの候補となる。It is difficult to make a fast and accurate evaluation function for the whole board in the Game of Go.Therefore sub-goal directed search is used widely among Go playing programs. One problem of sub-goal directed search is dependencies between sub-goals. There are several researches which aim to resolve the dependencies by obtaining the area which involves with the result of sub-goals. An idea called relevancy zone is being used in some researches. In this paper, we introduce an algorithm which search for an area which would improve relevancy zone.The intersection of two such areas will be the candidate for double threat.
著者
佐藤 裕紀 伊藤 毅志
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.59(2008-GI-020), pp.37-43, 2008-06-20

カードゲーム「大貧民」では、ローカルルールに応じて、プレースタイルのバリエーションが増える。本研究では、電気通信大学で開催されている UECda2007 の基本的なローカルルールをもとに、考えうるプレースタイルを想定したプログラムを作成し、それぞれのプレースタイル間の相性を詳細に調べた。その結果、階段処理を行い、単体とペアを最弱縛りで縛るのが最も強いアルゴリズムであることが明らかになった。
著者
伊藤 毅志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.28, pp.9-16, 2008-03-12
被引用文献数
1

第1回 UEC 杯5五将棋大会が 2007 年 11 月に開催された。COM 部門、人間部門、KIDS 部門が行われ、最後に COM 部門優勝プログラムと人間部門優勝者によるエキシビション対戦も行われた。本報告では、研究対象としての5五将棋を位置づけ、それぞれの部門の結果をもとに5五将棋の研究について概観する。The 1st UEC-cup 5x5 shogi tournament was held in November, 2007. It was carried out by dividing each section; "COM section", "HUMAN section", and "KIDS section". After these tournaments, an exhibition match by the COM section championship program and a human section champion was also performed. In this report, I try to position 5x5 shogi as a target in game research. After that, I discuss about research of 5x5 shogi based on the result of each section.