著者
金野 紋子 増永 良文
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.68(2005-DBS-137), pp.539-546, 2005-07-14

近年,ユビキタス社会を実現するに当たり,政府は,我々の最も身近な家電製品とコンピュータ技術および情報通信ネットワーク技術が融合する情報家電の市場化を戦略的に推進し,家電メーカは精力的に開発と普及に向けて取り組んでいる.本稿では,そうした情報家電開発の動向を調査,さらに,ユビキタス社会を支える注目技術RFIDと電子上皿天びんを合体したデバイスを創造し,加えてデータベース技術を駆使することにより,ユーザの様々な要求に対して冷蔵庫が応えるインテリジェント冷蔵庫システムの構想を述べ,そのシステム設計をUMLで描く.
著者
三枝 優一 古井 陽之助 速水 治夫
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.6(2007-DBS-141), pp.77-82, 2007-01-26

辞書を用いる形態素解析においては,時代の流れと共に現われ変遷していく口語表現・省略表現・若者言葉等の新語を速やかに辞書に取り入れることで解析精度を高められると期待できる.そこで本研究では,Web上のblogを中心とした文書集合を字種別に切り分け新語候補とし,それらの出現頻度を既に辞書に登録されている語のそれと照合し評価することにより,新語を抽出する手法を提案する.実験では,カタカナのみ,あるいは漢字のみで構成される新語は,複合語を含め80%以上の精度で抽出することができた.また,出現頻度の低い新語についても一部抽出することができた.今後の課題としては,収集した新語の動的な品詞同定と,新語を辞書に取り入れることによる形態素解析精度向上の検証が挙げられる.
著者
曽根 由希子 吉田 尚史 清木 康
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.68(2005-DBS-137), pp.607-614, 2005-07-15

本稿では精神医学分野データベースを対象とし 病名・症状の抽象度と因果関係性を反映した検索の実現方式を示す.本方式は事象の上位・下位概念といった抽象度依存検索や原因・結果といった因果関係検索などの 特定の方向を有したベクトル空間による検索を可能とする.本方式により 特定の方向性に関する計量を実現することにより 利用者の検索目的に応じた事象やその文書データを検索可能となる.本稿では 精神医学データベースを対象とし 本方式の実現可能性を検証する.
著者
中溝 昌佳 森嶋 厚行 杉本 重雄 北川 博之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.72, pp.397-402, 2004-07-14
被引用文献数
5

WWWは社会的に重要なメディアの一つとなったが,その特徴である動的な更新,分散管理などの理由により,WWWコンテンツの一貫性維持は一般に困難である.我々は,WWWのリンク切れやリンク先の内容の変化への対応という,リンクの一貫性維持を支援するシステムの研究開発を行ってきた.我々のシステムのポイントは,信頼度が高いリンクである「リンクオーソリティ」の概念を導入したことである.しかし,これまでに提案したシステムにおいては,リンクオーソリティの利用は,(1)利用者がシステムに明示的にリンクオーソリティを与えた場合,もしくは(2)システムがたまたまリンクオーソリティを発見した場合,に限定されていた.リンクオーソリティはリンク一貫性維持のための有力な手がかりであるため,これを積極的に利用するためにリンクオーソリティの発見を支援する仕組みが必要と考えられる.本稿では,リンクオーソリティを利用者に提供するリンクオーソリティサーバと,リンクオーソリティを発見するためのアルゴリズムを提案する.WWW has become one of the important media in our society, but it is difficult to maintain the integrity of its contents in general. We have been developing a system to maintain the integrity of links, which can cope with dead links and changes of the page contents of link destinations. The point of our system is that we introduced the concept of link authority, which means a well-maintained link we can depend on. In the previous works on our system, however, link authorities are used only when (1) they are explicitly specified by users, or (2) the system happens to find them. Since link authorities are effective in maintaining the integrity management of links, a mechanism to automatically find link authorities would be beneficial. This paper proposes a link authority server, which provides users with information on link authorities, and explains an algorithm to find link authorities.
著者
後藤 隆夫 高山 毅 石木 幹人 池田 哲夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.68, pp.629-636, 2005-07-15
参考文献数
5

近年 医師の専門の細分化が全世界的に進んでいる. しかし過疎地等の地域医療では 専門外の患者に対応しなければならないケースが少なくない. そこで 診断や治療方針を遠方の他の医師に相談する いわゆる「コンサルテーション」が行なわれている. その実現手法には 電話/FAX/手紙等を用いる非システム系と 専用ハードウェアや専用ソフトウェアを用いるシステム系の二通りがある. しかしいずれも充分とは言えない. 本稿では 両手法の中間に位置し 両手法の問題点を緩和する半システム系の手法を提案する. また 試作システムを構築したところ 現役の医師たちから概ね良好な評価が得られたので報告する.Recently, majors of doctors are divided into terribly lots of fields. However, especially in the thinly populated area, it is actually not a rare case that a doctor has a patient not in his/her major. `Consultation' is a typical solution in such case and it means a consultation of assessment and/or medical treatment plan to remote another doctor. One method of realizing it is non-systematic one using telephone, FAX, or letter. Another is systematic using a dedicated hardware and/or dedicated software. However, they are not sufficient. In this paper, we propose an intermediate method. It is semi-systematic and reduces the problems in the conventional methods. We have implemented a pilot system and obtained good evaluation from some doctors in active.
著者
宝珍輝尚 井田 俊博 都司 達夫 樋口 健
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.67, pp.523-528, 2002-07-18
参考文献数
27

ある画像(音クリップ)と印象の合った音クリップ(画像)を求めるために,画像と音クリップの特徴量から推定された因子得点を使用した画像と音クリップのクロスメディア検索について述べる.まず,これまで検討してきた感性の主因子を用いたクロスメディア検索法について概説する.この方法は,画像,音クリップ,音楽クリップ,動画クリップというメディアデータに共通に存在すると考えられる感性の因子を利用する方法である.つぎに,特徴量から推定された因子得点を使用した画像と音クリップのクロスメディア検索の試みについて述べる.今回は良い検索結果が得られず,この原因について考察する.This paper describes an attempt of mutual adaptation of pictures and sound clips by using the scores of the {\it Kansei} factors. The end of this research is obtaining the pictures (sound clips, respectively) having the similar impression of the specified sound clip (picture). The factor scores used are calculated from the feature values of media data by using the estimation formulas. First, the method of mutual adaptation of multimedia data is briefly described. This method is based on the fact that there may be common Kansei factors for pictures, sound clips, music ones, and video ones. Next, an attempt of mutual adaptation of pictures and sound clips by using the calculated factor scores is presented. The result of the attempt is not sound. Several considerations on the reasons of this result are made.
著者
宝珍輝尚 高田 真介 都司 達夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.44, pp.17-24, 2001-05-21
参考文献数
22
被引用文献数
4

本論文では,感性の主因子を用いて,あるメディアデータに良く合った他種のメディアデータを求める方法の評価を行う.この方法とは,画像・動画クリップに対する印象は力量性,活動性,明快性,自然性,堅鋭性という因子で表現され,音クリップ・音楽クリップに対する印象は,力量性,明快性,自然性,堅鋭性という因子で表現されるということに基づく方法である.評価の結果,明らかに適合していないもの以外を正解集合とすると,様々なメディアデータを感性の主因子により対応付ける方法は良い検索特性を持つことを明らかにする.This paper evaluates the mutual adaptation of multimedia data by using the human sensitivity factors. The factors for pictures and video clips are explained as those of potency, activity, brightness, naturalness, and sharpness. Those for sound clips and music clips are explained as those of potency, brightness, naturalness, and sharpness. By using these factors different kinds of media data suitable for another kind of media data can be obtained. The evaluation clarifies that this method has good retrieval characteristics for the answer data set that is selected to include the media data that are considered to be suitable to a retrieval key data.
著者
矢野 ナホコ 渡辺 知恵美 増永 良文
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.71, pp.399-405, 2003-07-16
参考文献数
8

我々は,VRシステムの持つ概念をデータベースに取り入れた新たなデータベースシステムとして,仮想世界データベースシステム(Virtual World Database System: VWDB)の構築を進めている.既に,プロトタイプが実装され,その上で音声とジェスチャを使うマルチモーダルな問合せ言語の開発や共同作業に向けたトランザクション管理などの研究が行われ,仮想世界をデータベースとするVWDBの概念が具体化されてきている.しかしながらVWDBデータベーススキーマ言語の定義と実装はこれまで体系的にはなされてきてはおらず,VWDBデータベース空間はad hocに構築されてきた.そこで本研究では,VWDBデータベーススキーマの概念を明確にすると共に,仮想世界データベース構築を支援する設計ツールキットを提供し,ユーザが新たな仮想世界を自由に構築できる環境を整えたのでその全貌を報告する.The Virtual World Database System (VWDB) is currently under development at Ochanomizu University. This system is proposed as a novel database system that has a variety of VR system features. The prototype provides transaction management for shared work environment as well as multi-modal query language using voice and gestures. It would be said that our concept of making virtual world a database system has been materialized gradually. However, there is a problem that the design and implementation of VWDB database schema definition language has been done not systematically so that VWDB database spaces have been constructed in ad hoc manner. In order to resolve this problem, in this paper, we make the concept of VWDB database schema clearer and consistent first, and then provide a VWDB database design toolkit for end users so that they can construct arbitral virtual world as they want.
著者
横山 一郎
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.28(1987-DBS-059), pp.1-8, 1987-05-18

データベース言語NDLは、ネットワーク型のデータベース言語としてANSIが草案を作成し、ISOでの審議を経て国際規格になろうとしている。またそれを受けて、日本でもJIS原案が作成された。NDLはCODASYLデータベースの仕様をベースとしながらも、プログラミング言語からの独立、論理性の強化、DDLとDMLとの融合、仕様の簡明化などが図られている。特に、レコード中のデータ項目の値によって親子集合を決定する機能、FIND文の形式の簡略化、適用業務プログラムから発行するDMLを集めて記述する「モジュール」など、特徴点が多い。このNDLの制定の経緯とその特徴点について述べる。
著者
是津耕司 上原 邦昭 田中 克己 木邑信夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.7, pp.73-80, 1997-01-21
被引用文献数
3

本論文では、"時刻印付ノードリンクグラブ"によるビデオ映像記述方法を提案する。時刻印付ノードリンクグラフによるビデオ映像記述は、ビデオ映像から連想される言葉や印象をキーワードに選び、これらキーワード間で関連があると思われるものどうしをリンクで結んでグラフを形成する手法である。各キーワードには、それが指し示す映像部分の時刻をつけ、ビデオ映像の時間的属性を表現している。本記述方式により、これまでは取り扱うことが難しかったストーリー性の薄い映像の記述・検索がうまく行なえることを示す。最後に、本記述方式を東映アニメ予告編映像に適用した結果をもとに考察を加える。This papaer describes the video description method using "Time-stamped Node-link Graph". By Time-stamped Node-link Graph, a video is described as the graph that consists of keywords and relations of them, that become nodes and links of graph respectively. Those keywords represent author's impressions of the video. Then, he links those keywords when he finds some relations between them. Each keyword is marked with the time when it occuers to author. (so, we call it "time-stamped") This paper shows Time-stamped Node-link Graph can handle those videos properly that don't have enough story in them and have been difficult to be described so far. We use the animation video previews created by TOEI film studio as example.
著者
仲川 亜希 片山 幸治 金山 智一 小西 修 菊地 時夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.34, pp.71-78, 1998-05-14
参考文献数
10
被引用文献数
2

我々は以前に、ドキュメントの中の共出現キーワードに注目した自己組織化マップによる自動クラスタリング法を提案した。これは、大規模なドキュメント集合における重要キーワード間の関係を表した概念マップを創出できる。今回、我々は、このアルゴリズムを画像に適応し、画像の特徴パターンに注目したクラスタリングを行った。対象画像は、気象衛星による雲の濃淡画像であり、冬型の高気圧での"吹き出し"や台風の目などの雲の動きの特徴によるクラスタリングに良い結果を得た。We have previously shown how a Self-Organization Map(SOM) of automatic clustering using co-occurrence term pairs can be used to perform the data mining of large-scale text databases, the discovery of important data within large dociment sets by finding optimal data clustering. We report here on an extension of our previous work, substituting the co-occurrencing relationships among the feature patterns in images for term-pairs in documents. The experimental data is the huge volume of the weather satellite images. We performed the good results for the automatic clustering of these image data.
著者
吉岡 由智 湯本 高行 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.68, pp.415-420, 2005-07-14
参考文献数
9
被引用文献数
3

現在テレビやWebなどを通して膨大な数のニュース記事が配信されているが,配信されてきたニュース記事をそのまま閲覧,視聴するのではなく,一旦マルチメディアニュースアーカイブに保存しておき,そこでそれらの内容的な関係やそれを配信する者の視点の違いなどを抽出して示すことができれば,利用者はこの膨大な数のニュース記事をより有効に利用することができる.そこで本稿ではニュース記事の集合からニュース配信者の視点を抽出し,それらからトピック毎のニュースの全体像を構築する手法を提案する.トピックを伝える側の視点はトピックのテーマ,トピックの側面,トピックの側面を構成する要素からなっており,各ニュース記事から抽出される.トピックの全体像は視点を統合することによって構築する.全体像と視点を示すことによって利用者はトピックを多角的にとらえることができる.In present day, we can get enormous numbers of news articles on the Web and through TV. When news articles are stored in multimedia news archive, and the relationships of the articles and focused points of news distributors are extracted, user can use news data more effectively. In this study, we propose a way of extracting focused points of news distributors from news articles, and building an overall feature about each topic. The focused point consists of "a theme of topic", "the aspect of topic", and "the element of aspect". They are extracted from each news article. An overall feature is built by integrating focused points. By showing a overall feature and focused points about a topic, users can see the topic from various viewpoints.
著者
小川 泰嗣 木本 晴夫 田中 智博 石川 徹也 増永 良文 芥子 育雄 豊浦潤 福島俊一 宮内 忠信
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.86, pp.145-152, 1994-10-13
被引用文献数
4

日本語を対象とした情報検索に関する研究開発では、性能(検索精度)の評価に開発元独自の方法が用いられてきた。このような状況に対し、われわれは「情報検索システム評価用データベース構築ワーキンググループ」を設置し、情報検索手法・システムを公正かつ客観的に評価するためのベンチマーク構築を目指している。本稿では、情報検索システムモデル・対象データの特性とサンプル件数・評価法・作成手順などベンチマーク構築に関する現在までの検討内容を報告する。In the research and development of Japanese information retrieval systems, different research groups have been using different measures to evaluate their system because there is no standard or benchmark for them. Our working group in IPSJ-SIGDBS has been developing such a benchmark, and in this report we will present several of its characteristics: IR models, the features and size of texts and queries, evaluation methods, and the development procedure of the benchmark.
著者
豊田 正史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.69, pp.307-314, 2000-07-26
被引用文献数
17

本稿ではWWWにおいて、ユーザから与えられたWebページ(シードページ)から、それに関連するコミュニティ群を発見する手法を提案する。ここで言うコミュニティとは、同じトピックに関心をもつ人々によって作成されたWebページの集合を指す。例えば、ある野球チームを応援するホームページの集合を、そのチーム応援ページのコミュニティと呼ぶ。本手法は、与えられたWebページを含むコミュニティ、および、関連するトピックに関する複数のコミュニティを検索することができる。例えば、ある野球チームの応援ページを1つ与えると、まずその野球チームの応援ページコミュニティを、次に各野球チームの公式ページコミュニティを発見する。この検索は与えられたwebページの周辺における、ハイパーリンクの解析を基に行う。シードに関連するコミュニティを1つだけ出力する従来手法に比べて、本手法はシードに関連する複数のコミュニティをユーザに提供することができる点で優れている。We propose a new web search technique, which finds related communities from a given URL. A community is a set of web pages written by authors who have a common interest on a specific topic, such as fan pages of a professional baseball team. Our technique finds a community that includes a given URL, and communities on related topics, using hyperlink analysis. For example, when a fan page of a baseball team is given, our technique finds a fan community of the team, and a community of official homepages of baseball teams. Our technique allows the user to perform new type of navigation through the web. It provides additional ways not only to related pages, but also to related communities.
著者
小谷 忠史 中村 正人 岩沼 宏治 鍋島 英知
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.67, pp.99-106, 2002-07-18

現在Webへのアクセス法としてPDAなど携帯端末の利用が増えてきている.PDAはWebページを何時でも何処でも表示できる利点があるが,幾つかの問題もある.小さな表示画面,遅い通信速度,操作性の悪さの問題などにより,PDAによって欲しい情報を即座に簡単に得るのは難しい.本論文ではWeb ページの時間的差分データの表示を念頭において,ユーザがWebページの表示する部分を事前に指定して,その部分の最新の差分情報を即座に容易に表示する手法を提案・考察する.また以上を実現する時間的差分データ監視・表示システムを実装し評価したので報告する.Access to World-Wide-Web (Web) by Personal DigitalAssistants (PDAs) has been increasing.PDAs can browse Web site WithPDAs anywhere at any time, but there are some difficult problems.For example,PDA's screen size is rather small, the transmission speed isconsiderably low and PDA's usability needs to be still improved.Therefore it is difficult for a user to get his information easily andquickly.To solve those problems,we study how to display some parts ofa Web page, which a user wants to watch continuously. In this paper wepropose a system which asks a user preliminarly which parts of a Webpage should be displayed on a PDA's display. This system continuously tries to detect the temporal difference of the target pages, and informs the user about the detected difference with PDAs in the appropriate form.
著者
廣瀬 信己
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.51(2003-DBS-130), pp.95-112, 2003-05-22

インターネット上の情報流通は、学術や文化の発展に必要な、過去の情報に対する参照可能性が十分ではなく、知識や情報を流通させるメディアとして、空間的、時間的安定性を欠いている。国立国会図書館では、平成14年6月より「国立国会図書館インターネット資源選択的蓄積実験事業(WARP: Web Archiving Project)」を開始した。ウェブ・アーカイビングをめぐっては、著作権や納本制度といった制度的課題の他、セレクション、粒度、ロボット性能、品質管理、再収集ポリシー、深層ウェブ、メタデータ、識別子、全文検索、格納形式、原本性、長期保存、収集戦略等々、それぞれに制度的、技術的要素が絡み合った複雑な課題が数多く存在する。本事業を通じて明らかになりつつある、ウェブ・アーカイビングをめぐる実践と課題について、諸外国の動向も交えながら、報告する。
著者
平野 真太郎 吉岡 由智 成凱 岩井原 瑞穂
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.71, pp.25-30, 2004-07-13
参考文献数
4

ウェブの大きな特徴として,ホットスポットとよばれる少数のウェブサイトに利用が大きく偏っていることが分かっている.膨大なウェブの効率的な活用のために我々は利用者の興味を反映したホットトピックを検出するトピックセンサー[1]を提案してきた.しかし,トピックごとの利用頻度を計算する際トピックの階層構造を考慮しておらず,ホットトピックの検出手法は単純である.本稿ではトピックセンサーの拡張としてHHH(Hierarchical Heavy Hitters) アルゴリズム[2]を用いてトピックの階層構造をより効果的に扱う方法を提案する.Yahoo!カテゴリからトピックの階層構造を抽出し,アクセス履歴における利用状況を考慮することによって時間軸を考慮したホットトピックの検出を行った.トピックの特徴,例えば朝によく利用されるトピック,夜間によく利用されるトピックなどの時間帯による利用状況が知ることができれば,インターネット広告においてより効果的な広告,高度な課金システムの作成が可能になると考えられる.実験では時間帯によるトピックの利用状況を解析し,時間帯によってトピックが3つのタイプに分かれることを確かめた.A salient feature of the web is its biased usage where a few hot spot sites account for most accesses. To detect the hot topics that reflect users' interest, we have developed a system, called topic sensor [1]. However, in that work, we did not take into account the hierarchical structure while counting the access frequencies of each topic. In this paper, we extend that work by allowing topic hierarchy and detect hot topics by Hierarchical Heavy Hitters (HHH) detection algorithms of [2]. We adopt topics Yahoo! directory, and determine their "hotness " by using access logs from shared proxy servers. We demonstrated that a special feature of the usage of topics, for example one topic is often accessed in the morning, the other is often accessed in the night, can improve current Internet Advertisement. We report the result of analysis by hours and ensured that Topics are enabled to divide into 3 types.
著者
相川 哲弥
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.11, pp.87-90, 1996-01-24
被引用文献数
9

英語やドイツ語などのワープロと比べて、日本語ワープロの難しい主な原因は、カナ漢字変換が有ることと、分かち書きしていないことである。盲人がパソコンのワープロ・プログラムを使って漢字混じりカナ文章を書く時も、この原因が使いにくくする。変換を完全に自動的にきることは出来ない。パソコンの非MS?DOS版BASIC語やMS?DOSのカナ漢字変換を盲人にも健常者にも使い易くする改造システムを設計した。重点は、人間が最終的に読みがな文を分かち書きにすることと、漢字の意味と品詞と部首のデータベースを附属させて音声読み上げ出来ることである。Comparing with word processors of English and Germany, those of Japanese are not easy to use, because there is a Kana-Kanji transformation in those and We do not write sentence by seperating words. When the blind write a sentence of Kanji's mixed with Kana's, those of Japanese is not easy to use by the same reason. We cannot do its transformation perfectly automatically. i reconstruct a transformation of the MS-DOS and the BASIC with out MS-DOS easy for the blind and others to use. The important points are that a human being divide a sentence with words finally, and that a word processor has a database on a meaning, a part of speech, and Bushu to use for speech of a part of database by an artificial voice for the blind.
著者
高山 拡 大山英 佐藤 貴子 有澤 博
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.65(2007-DBS-143), pp.73-78, 2007-07-02

論文では詳細人体モデルを用いた人体に関する力学解析・シミュレーションを可能にするシステムを提案する。このシステムを応用し、介護作業のプロセスを人体モデルで再現すれば、介護者や被介護者の身体負荷評価や最適動作設計などが可能となり有用性は計り知れない。このシステムを構築するにあたり、人体モデルの詳細度とそのスキーム、最大筋力や動作等の人体内部、外部のパラメータを現実世界から計算機上に取得する手法についてそれぞれ提案し、それらを統合して構築したシステムにおいて実際に横浜市立大学看護学科の協力の下、腰部負荷評価の実験を行いその有効性を検証した。
著者
石井義興 吉舗紀子
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.1980, no.14(1980-DBS-020), pp.1-10, 1980-07-10