著者
柳田 藤治 小泉 幸道 村 清司 田中 秀夫
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.89, no.9, pp.698-703, 1994
被引用文献数
1 1

著者らは今年の4月末から5月上旬のゴールデンウィークを中心として, ベトナムへ渡り, ベトナム各地の魚醤油の加工場や自家製造の現場を幅広く視察してきた。<BR>この案内役のジュオン氏もこの道の大家とあって, 貴重な発見が多々あったと聞いている。
著者
中村 孝士
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.99, no.2, pp.93-99, 2004-02-15 (Released:2011-09-20)

真空凍結乾燥法は食品, 医薬品などの製造に広く利用され, 現在の社会生活を支える上でなくてはならない存在になっている。一口に真空凍結乾燥といっても被乾燥物の性状や乾燥目的によりその方法は異なり, それぞれ最適な方法が選択されている。真空凍結乾燥法の用途は限りなく拡大しつつあるが, コストや操業の季節変動などの課題も抱える。凍結乾燥に詳しい筆者に真空乾燥法の概要と業界の実状などを解説していただいた。
著者
高橋 仁 田口 隆信
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.98, no.9, pp.598-609, 2003-09-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
12
被引用文献数
2

本年度の全国新酒鑑評においても優秀な成績をおさめた酒造好適米の新品種「秋田酒こまち」について, その育成経過と酒造適性について解説していただいた。秋田酒こまちの開発手順は, 現在もしくはこれから酒米の育種に携わる方々に大いに参考となるであろう。
著者
山本 祥一朗
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.99, no.2, pp.106-111, 2004-02-15 (Released:2011-09-20)

酒精強化ワインであるボルトとマディラの伝統的な酒造場の訪問・体験記である。これらは輸出される比率が高く, 現地で一般的に飲まれる酒としての蔭はうすい。それでも今なお人々の誇りであり, 堂々とした存在感がある。その様な現地から眺めた日本の酒類消費に対する提言も汲み取っていただきたい。
著者
萱島 須磨自
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.83, no.1, pp.25-28, 1988-01-15 (Released:2011-09-20)

吟醸酒は, 低落傾向にあった清酒業界の救世主とも称すべき貴重な存在である。しかしながら, この吟醸酒が世に現われ人々にもてはやされるまでには, 長い苦難の道のりが必要であったことを知る人は少ない。筆者は四半世紀も前に吟醸酒の市販を決意し実施に踏切った。今日の吟醸酒時代を招来したパイオニアに25年間の苦心と創意工夫とを語っていただいたが, 吟醸酒をこよなく愛し育ててきた筆者は現在の吟醸酒ブームについて大きな危惧を抱いている。味読をお願いしたい。
著者
国税庁
出版者
日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.111, no.12, pp.790-800, 2016-12
著者
岩崎 功 山中 寿城
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.98, no.10, pp.690-699, 2003-10-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
25

芋焼酎はその特徴的な風味が愛飲家に親しまれている。芋焼酎製造の麹原料にはおもに米麹が使われているが, 最近は品質の多様化の一環として麹も芋から造る純芋焼酎の開発が試みられてきている。筆者らは焙妙処理した芋を使って芋麹について検討し, 効率的な純芋焼酎の開発を行った。麹造りから実仕込みに至るまでの検討過程を紹介していただくとともに, 芋麹における焼酎白麹菌の興味深い酵素生産特性について詳細に記述していただいた。

1 0 0 0 OA 口噛酒とは (1)

著者
山下 勝
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.94, no.1, pp.38-46, 1999-01-15 (Released:2011-09-20)

植物原料を噛んだものを溜めておき, アルコール発酵を誘発してつくられる, いわゆる口噛みの酒は, 酒の起源の一つであろう.中南米, 南太平洋諸島, 東南アジアと広い地域にわたって存在していることが報告されているが, 製法のルーツ, 関連する微生物や製法と製品成分の関係などについては不明の点が多かった。過去の文献データと合わせて, 実際の製造実験で得られた豊富なデータからの考察も含めた一連の研究の集大成から「口噛酒」の謎に迫っていただいた。
著者
鈴木 康司 飯島 和丸 坂本 幹太 佐見 学 山下 博
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.101, no.2, pp.94-103, 2006-02-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
36
被引用文献数
1 1

乳酸菌の中にビールを濁らせる菌と濁らせない菌が存在し, その形質がホップ耐性の有無と密接に関連することは以前から知られていたが, 筆者らは最新の遺伝子組替え手法を駆使してホップ耐性を司る遺伝子を特定した。これまで不明であったホップ耐性の機構解明のみならず, 現場的な微生物管理にも応用可能であり, 今後の展開が期待される研究である。
著者
木下 恵美子 山越 純 菊地 護
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.89, no.2, pp.126-130, 1994-02-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
20
被引用文献数
2 9

筆者らは醤油のエタノール処理分画物から, 高血圧モデルラットに対し経口投与で顕著な血圧降下作用を示すことを見出し, これが大豆に含まれるニコチアナミンであることを推定した。しかし, この物質は大豆食品の加工方法によっては消滅し, 血圧降下機能も低下する。この種の生体関係の話の内容は難解なものになり勝ちであるが, 極めて平易に解説していただいた。
著者
菅野 道廣 高松 清治
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.99, no.3, pp.148-155, 2004-03-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
34
被引用文献数
1 1

大豆は米と共に最も馴染み深い食品であり, 機能性の優れた食品でもある。このことは大豆を使った食品群の豊富なことからも経験的に感じてきたことである。その機能性の宝庫である大豆タンパク質の生理活性成分の効用について先端的な研究例を紹介していただいた.(ここで言う大豆タンパク質とは, 学術研究に汎用されている純度90%程度の分離大豆タンパク質標品で, タンパク質以外にイソフラボン, サポニンなどを含んでいる。)
著者
川戸 章嗣
出版者
日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.109, no.12, pp.846-851, 2014-12

「和食:日本人の伝統的な食文化」が無形文化遺産に登録されるまでもなく,国内には創業900年になろうとする日本酒の蔵元で製造が続いており,世界に例を見ない。大手日本酒メーカーの歴史を通して世界へのアピールを纏めていただきましたので,日本人の遠慮深さを少し返上するべくご一読を!!日本各地には数百年の歴史ある蔵元があり,立派な土蔵の中に保存されている古文書の整理は手つかずとの話をよく聞く。そういった中から歴史の隙間を埋める資料が発見される事を待ちたい。
著者
鈴木 基子
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.100, no.9, pp.598-606, 2005

近年, 日本酒の海外輸出量の伸びが著しく増えており, 国税当局も輸出促進セミナーを開催するなどの支援を表明している。本稿では, アメリカ在住の筆者に, 現在のアメリカにおける日本酒事情を流通の面からご紹介いただいた。日本酒メーカの方だけでなく, 様々な立場の方にも参考になる解説である。
著者
岩屋 あまね
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.97, no.11, pp.760-765, 2002-11-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
12

γ-アミノ酪酸 (GABA) は, 動植物など自然界に広く分布するアミノ酸の一種で, 哺乳動物の脳や脊髄に存在する抑制系の神経伝達物質であり, 血圧上昇抑制・抗更年期・脳代謝亢進作用等を有することで知られ, GABA高含有機能性食品開発を目的とした研究も数多くなされている。麹菌は, グルタミン酸を脱炭酸してGABAを生成する。味噌用米麹および米味噌のGABA含量, GABA高含量米味噌製造方法の検討もなされている。今回は, 筆者に, 鹿児島県の人々に好んで食べられる, 麹歩合のきわめて高い短期間熟成の, 独特の香味を持つ麦味噌 (多麹麦味噌) の機能性について, 麦麹由来のGABAを中心に, 抗酸化活性についても, 詳細に解説していただいた。
著者
小泉 淳一
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.86, no.1, pp.8-12, 1991-01-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
2

醸造分野のみでなく伝統産業全般に通じる技の伝承にコンピュータがどこまでサポートしてくれるかを解説していただいた。目新しい用語も多く出てくるが, その解説から, 現段階でコンピュータが代替できる機能とその内部構造, 人間との違いと将来機械がどのように進化しても限界のある点を明示し, コンピュータと共存繁栄できる新時代の匠をめざす人たちには役立つところが多い。
著者
小泉 淳一
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.86, no.1, pp.8-12, 1991

醸造分野のみでなく伝統産業全般に通じる技の伝承にコンピュータがどこまでサポートしてくれるかを解説していただいた。目新しい用語も多く出てくるが, その解説から, 現段階でコンピュータが代替できる機能とその内部構造, 人間との違いと将来機械がどのように進化しても限界のある点を明示し, コンピュータと共存繁栄できる新時代の匠をめざす人たちには役立つところが多い。