出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.8, no.10, pp.64-71, 1999-11

午前1時。最終電車で帰宅した商社マンの鈴木さん(25歳)は、自宅近くのコンビニエンスストアに立ち寄った。昨夜、インターネット通販で購入した最新のパソコンソフトを受け取るためだ。鈴木さんが利用した電子商店は、商品の受け取りと代金の支払いを最寄りのコンビニ店で済ませる「コンビニ決済」を指定できる。仕事柄、帰宅が遅い鈴木さんは、迷わずこの方法を選択したのだった。
著者
樋口 晴彦
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.144-147, 2009-02

今回は、2008年8月5日に東京都下水道局の雑司ヶ谷幹線において、工事中の作業員5人が豪雨による増水に流されて死亡した事件を取り上げる。なお、本事件については業務上過失致死事件として今後立件される可能性も否定できないが、本稿はあくまで危機管理研究の目的で公開情報に基づき執筆されており、本事件に対する捜査当局の見解を示すものではないことをお断りしておく。
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.168-171, 2003-02

東京都小金井市にある「無添くら寿司」では、週末の昼過ぎともなると、200席前後の店内が顧客でごった返す。空席待ちの顧客のために用意したウエイティングスペースに、20人以上が待つことも珍しくない。1日の来店客数は平均1000人で、月商は約3000万円を稼ぎ出す。 客層のほとんどは3〜4人の家族連れ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.70-75, 2011-07

岡山県が地盤の運輸業者である両備ホールディングスが公共交通機関の再生事業で成果を上げている。猫の「たま駅長」が全国的に有名になった和歌山電鉄の再建を皮切りに、赤字体質のバスやタクシー、フェリーなどの立て直しに次々と成功。多能工を生かした人件費削減と地元住民を経営に巻き込む手法が結果を出す秘訣だ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.20, no.10, pp.102-107, 2011-11

東京・池袋にある「サンシャイン水族館」は1年間の休館を経て、2011年8月にリニューアルオープンした。同月の月間来館者数は35万人に達し、開業以来最高だった。9月に入っても、入場待ちの行列は絶えない。飼育係や外部プロデューサーを交えた30回以上の検討会でアイデアを昇華させ、「天空のオアシス」というコンセプトを徹底したのが成功の要因だ。
著者
小倉 仁志
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.20, no.7, pp.94-96, 2011-08

ナゼナゼ社の工場にて。製品の切り替え作業を終えて、一段落している松さんと竹さん、そして若手の太郎さん。「またロジック社から売り値を下げてくれという要求が来ているんだってさ」と松さんが話を切り出す。「この前も原材料の歩留まりを上げるために、何日か続けて残業して、みんなで改善活動をがんばりましたよね」。太郎さんが応える。
著者
小槙 達男
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.10-13, 2009-07

大日本印刷は事業部門を横断する構造改革に取り組んでいる。同社はエレクトロニクス分野などへも事業を拡大。8分野15事業部の幅広い事業を持ち、連結売上高は2003年3月期の1兆3090億円から、2008年3月期に1兆6161億円へと着実に成長してきた。だが、世界的な不況の影響でエレクトロニクス分野が急失速し、2009年3月期は売上高が微減。
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.13, no.9, pp.51-53, 2004-10

「お客様を犠牲にしてまで、社内の効率化を進めるのは恥ずかしいこと。いまは品質向上に全力を挙げている」 自動車部品や電子部品を製造するスタンレー電気の金田末夫常務は、反省の弁をこう述べる。 スタンレーは1997年から経営トップ主導で、トヨタグループを模範とする企業改革に積極的に取り組み、現場の改善活動を進めてきた。
著者
堀埜 一成
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.18-22, 2010-04

既存店売上高が前年同期比110%を上回るなど、この不況下で外食業界の「勝ち組」と目されるファミリーレストランチェーンのサイゼリヤ。好調の一因である低価格路線の背景には、生産性向上への徹底した取り組みがある。生産現場の手法を導入し、原理・原則に立ち返って業務を根本から見直している。
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
no.73, pp.80-86, 1998-05

米国の三菱重工業と言われる名門企業,ユナイテッド・テクノロジーズ(UTC)はいま,ナレッジ・マネジメントによる企業再生に挑戦している。90年代前半の業績悪化から立ち直るために,社内外に存在する様々な知識や情報を活用し,企業競争力の強化に直結するナレッジ・マネジメント・システムを構築した。この戦略システムの活用で名門復活と,さらなる業績向上を狙う。
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.8, no.5, pp.174-180, 1999-06

運輸省の統計によると、主要旅行業者(50社)の総取扱額は、1997年11月から98年12月まで13カ月連続で前年実績を下回った。出国者数や海外旅行での消費金額といった指標も、この業界の落ち込みぶりをハッキリと示している。 特に中堅・中小業者に吹く風は厳しい。ジェットツアーや四季の旅社といった名前の通った代理店であっても倒産に追い込まれたことは、記憶に新しいところだ。
著者
藤原 秀次郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.11, no.10, pp.24-27, 2002-11

●——しまむら単体は34期連続の増収で、しかも連結売上高はここ数年、2ケタ成長の好業績を続けています。その秘けつは何ですか。藤原——私たちは生活に密着した堅調な商売ということで地味な会社ですから、普通に伸びているつもりなんですよ。周りの環境がこうなっていますから、そう言っていただくとありがたいですね。 ただし、結構いろいろなことをやっていますよ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.12, no.5, pp.156-159, 2003-06

今から3年ほど前の"ユニクロブーム"を覚えているだろうか。フリースの上着が1900円という驚くべき低価格に、顧客がこぞって飛びついた。 衣料品専門店や総合スーパーは、奪われた顧客を取り戻そうと、大幅な値下げに踏み切った。しかし、場当たり的な価格政策が収益を圧迫した企業は少なくなかった。
著者
平野 勝巳
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.208-211, 2004-05

会議でも酒席でも、事あるごとに体制批判をする社員がいる。理想論をぶつ改革派もいる。こうした手合いは、威勢もいいし、言っていることも正論っぽいのだが、その声はやがて主流の守旧・現実派から排除され、圧殺されていく。そして、批判も理想も語られない社内は百年一日のごとき沈滞ムード一色に…。 どこにでもある会社の風景である。
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.12, no.7, pp.62-66, 2003-08

深夜の東京・丸の内。接待で遅くなったA氏は携帯電話を取り出し、iモードに接続してパスワードを入力した。間もなく画面に、周辺を走行中のタクシーの識別番号がいくつか表示された。最も近くにいるタクシーの番号を選ぶと、乗務員が電話に出た。 「A様ですね。いつもありがとうございます。
著者
豊田 丈輔
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.16-19, 2007-03

住友林業は2007年3月期に連結売上高8910億円、経常利益170億円を見込んでいる。売上高は5年で38%増、経常利益は4.5倍だ。横ばいの住宅市場において力強い成長を見せている。 背景には数年がかりで挑んだIT(情報技術)をテコにした業務改革があった。製鉄業から飛び込んで20年目の豊田丈輔執行役員 情報システム部長(56歳)に話を聞いた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.11, no.6, pp.217-219, 2002-07

航空会社と旅行業界との確執は、昨日や今日始まったことではない。だが航空各社は3月、旅行業者に対して支払っている5%の航空券販売手数料を廃止したいと申し出て、業界を驚かせた。口火を切ったのはデルタ航空で、アメリカン、コンチネンタル、ノースウェスト、ユナイテッド、USエアウェイズがそれに追随した。
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.13, no.7, pp.58-65, 2004-08

「TSUTAYAの店舗は、『10分商圏』を意識して出店している。かなり前から消費者のニーズにリアルタイムで応えることを意識してきた」(ツタヤ オンラインの服部達也社長) がまんできない消費者への対応が進んでいる企業の代表例は、店舗を多数持つことに加え、ショッピングサイトの認知度や売り上げが高いところだ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.31-33, 2003-02

成績優秀な営業担当者の行動パターンや提案方法は、他の営業担当者に多くのヒントを与えてくれる。企業が営業の成功事例を全社で共有しようとする動きの背景にも、こうした考えがある。 ところが、単に提案書やプレゼン資料をそのままデータベースに入れて、「成功事例の共有」と錯覚しているケースが実に多い。これでは、しばらくの間は効果が上がっても、長続きはしない。
著者
中村 英彦
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.8-11, 2011-07

インターネット専業のソニー銀行は2011年6月にサービス開始から10年を迎える。この間、約86万人の顧客を獲得し、開業から5年目には黒字転換を果たした。「日経金融機関ランキング」では直近4年間連続で、顧客満足度が総合第1位になるなど高評価を集めてきた。金融商品の品ぞろえや、店舗レイアウトに相当する画面の操作性を絶えず強化してきたことが評価の要因だ。