著者
小口 和海 佐藤 浩司 向井 宏明 横谷 哲也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.450, pp.103-108, 2007-01-04

近年、キャリアクラスEthernetの実現が重要となっており、ITU-TにおいてEthernet回線の保守、運用、監視を行うEthernet OAM (Operation, Administration and Maintenance)と、2地点間に冗長経路を設定し、障害検出時に切替を行うリニアプロテクション切替メカニズムが勧告化された。これらの標準に準拠することで、Ethernetを用いて高信頼なサービスを提供できるようになってきている。また、メトロエリアのサービス提供を考えた場合、多地点接続可能なリング接続が適しており、リングにおける障害発生時の切替方式がITU-T等で検討されている。本稿では、Ethernetでマルチリングを構成した場合の障害発生時の切替方法について、Ethernet OAMを用いて切替える方法を提案し、その制御方式について述べる。
著者
アサラット ルチパン 山本 潮 小野里 好邦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.81, pp.59-66, 2000-05-19

DS-CDMA方式に関して、通信のユーザ数減少時にデータ通信速度を改善するため、拡散符号の符号木の再構成方式[1]が提案されている。ただし、符号木の再構成は基地局とユーザの符号同期を引き起こすことがある。本論文では、再構成による符号同期数を下げるため、再構成延期方策を提案する。
著者
澤頭 寛 鎌倉 功弘 大槻 知明 笹瀬 巌
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.81, pp.43-49, 2000-05-19
被引用文献数
6

本研究では, グループ符号を拡張Prime符号系列の前に付加した拡散符号を用いる干渉キャンセラを適用した直接検出光同期CDMA方式を提案する.グループ符号は, 素数Pから成る拡張Prime符号系列のグループkに対して(k+1)番目のチップのみを1とした符号長Pの符号で構成される.提案方式は, 所望ユーザが属するグループ以外のグループ符号を用いることで, 従来方式より少ない2個のブランチで, P個のブランチを必要とした従来方式と同じ多元接続干渉(MAI)量を見積もることができる.そのため, 各ブランチにおける光パワーを従来方式よりも大きくすることができる.アバランシェフォトダイオード(APD)出力にガウス近似を用いた提案方式の特性解析を.理論的に行った結果, 提案方式は, 従来方式と比較して受信光パワー及びチップレート一定の下でビット誤り率特性を改善できることを示す.
著者
滝嶋 康弘 米山 暁夫 宮地 悟史 柳原 広昌 中島 康之 和田 正裕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.494, pp.37-42, 2001-12-06

携帯電話に対するビデオ配信用コンテンツ制作システムの設計法を提案する。モバイルマルチメディアが注目される中、そのコンテンツ制作は従来のインターネット配信向け制作環境などとは異なる要求条件を有する。受信端末環境、伝送ネットワーク環境、製作環境における低レート伝送、素材時間短縮、補助情報・テロップ挿入、一素材多利用等の条件を考慮し、低レートAV符号化、高機能AV編集、軽量テロップフォーマット、高速フォーマット変換等の特徴を持つ制作システムを提案する。本設計に基づくソフトウエアシステムの開発に関しても報告する。
著者
金 基民 李 濬煥 中川 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.721, pp.63-68, 2005-03-08

本稿では、直交周波数分割多重(OFDM)変調方式に複数のアンテナを利用するMIMO(Multi Input Multi Output)を適用した無線システムにおいて、時間/周波数同期とチャネル推定を検討し、新しいプリアンブルを提案する。MIMO-OFDMでの同期は複数の信号が混ざった状態において時間/周波数の同期が行われ、同期処理してからチャネル推定は送信アンテナから受信アンテナまでの各々チャネル分離し行う。そのため、プリアンブルは相関特性がよく、各送信アンテナからの信号が分離できるように設計する必要がある。計算機シミュレションで従来プリアンブルと提案プリアンブルの同期特性とチャネル推定特性を比較した。計算機シミュレションの結果により、提案方式は同期特性で同程度、残留周波数オフセットの条件でチャネル推定ではよい特性を得られることが確認された。
著者
ゲイツ ジョン 長谷山 美紀 北島 秀夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.99, no.510, pp.73-78, 1999-12-16

この論文は高精度に実時間で多角形を抽出と分類するアルゴリズムを示す。このアルゴリズムは複雑な入力画像から凸形、凹形両方の多角形を抽出することできる。このアルゴリズムは三角形を五つの種類に分類することできる。四辺形を六つの種類に分類することできる。アルゴリズムが450MHzのペンティアムIIプロセッサでたくさんの256×256の8ビットを実験した。その実験の平均のフレーム率は一秒で69フレーム以上である。このアルゴリズムの高精度を証明するために実験の結果を示す。
著者
太田 弘毅 若菜 弘充
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.595, pp.123-127, 2005-01-20

地上デジタルTV放送が開始されて一年を迎えた.固定受信向けにスタートしたものであるが, 携帯端末・移動体受信向けのサービス開始は2005年末を目標に準備が進められている.当機構では, デジタル放送を利用した携帯端末・移動体向けのサービス検証に活用すべく, 地上波デジタル放送テストベッドを整備している.放送規格の信号を生成する機能を有しており, 携帯端末・移動体サービス向けの限定受信モード(1セグメント)の機能を構築している.現在のシステムの概要と現状について述べる.
著者
小室 信喜 六田 智之 待井 一樹 白石 剛大 上田 裕巳 河西 宏之 坪井 利憲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.455, pp.95-100, 2009-02-23

センサなどを利用して人や物,環境に関する情報を認識するシステムが期待されており,人や物の位置検出は必須技術の一つであるといえる.屋内における位置推定法として,UHF帯RFID(Radio Frequency IDentification)を用いる方法を検討し,シミュレーションによる評価を行う.しかしながら,アンテナの指向性,反射,減衰などの影響により,遠方のタグが読まれたり直近のタグが読まれなかったりする場合があるため,実験による検討は困難である.また,実験室だけではなく鉄骨造のマンションや木造家屋での検討を行う必要があるが,実験による検討は困難であるためシミュレーションによって検討する必要がある.そこで,本稿では,屋内におけるUHF帯パッシブ型RFIDタグの読み取りパターンを求めるシミュレーション方法を示した.特に,人体の影響を考慮したシミュレーションを行った.その結果,レイトレースシミュレーションを用いて,遠方のタグを読み取ったりする現象を再現でき,反射波,人体はタグの読み取りに大きい影響をあたえることを示した.
著者
中山 英久 角田 裕 太田 耕平 鈴木 明宏 西山 大樹 永富 良一 橋本 和夫 和泉 勇治 キニ グレン マンスフィールド 根元 義章 加藤 寧
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.4, pp.1-6, 2009-04-09
被引用文献数
3

近年の健康志向の高まりを受け,各種トレーニングの運動効果が多くの人々の関心事となっている.本研究では,フィンランド発祥のエクササイズであるノルディックウォーキングの運動効果の検証を目的とし,ポータブルな屋外無線LANネットワークを用いて運動をリアルタイムにセンシングする,運動計測システムのプロトタイプを構築した.本システムは,無線端末と行動計測デバイスをセットとすることで,設置した無線ネットワーク内をユーザが自由に運動できるため,ネットワーク設備が不十分な屋外における運動でも各人の消費カロリー等を精密に計測できることが特徴である.プロトタイプシステムの有効性をノルディックウォーキングのイベントにおける実証実験を通じて検証し,多くの参加者から同時に運動のセンシングが可能であることを確認した.本稿では,運動計測システムの設計に関する課題を議論すると共に,実証実験の結果を報告する.
著者
羽岡 哲郎 益子 貴史 小林 隆夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.517, pp.43-48, 2002-12-10

本稿では,隠れマルコフモデル(HMM)に基づくがラメータ生成アルゴリズムを用いたハンドジェスチャー(手のしぐさ)の3次元コンピュータ・グラフィックス・アニメーション生成について述べる.本研究の目的は,ラベルを用いて記述されたジェスチャーの動作を生成することである.各ラベルは,手の基本的な動作パターンに対応し,各基本動作パターンは,HMMによってモデル化される.HMMによるモデル化の際には,モーションキャプチャによって収録したジェスチャーデータ(手の物理形状モデルのパラメータ列)を学習データとして用いる.そして,与えられたラベル列の順にしたがって,対応するHMMを接続して一つのHMMを構成し,このHMMから尤度最大化基準によりジェスチャーデータを生成し,得られたジェスチャーデータをコンピュータグラフィックス表示することで,アニメーションを生成する.HMMからパラメータを生成する際に,静的・動的特徴の統計量を考慮することによって,滑らかなジェスチャーを生成することが可能となる.実験により,滑らかで自然なハンドジェスチャーのアニメーション生成が可能であることを確認した.
著者
シンハ プラディープ 湯浅 敬 西川 宏 上野 剛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式
巻号頁・発行日
vol.93, no.262, pp.55-61, 1993-10-07

ネットワークが一般的になるにつれて,ネットワークアプリケーションのための言語支援が求められている.現在,RPCがネットワークアプリケーションを作るための,最も人気のある言語レベル支援である.しかしRPCのクライアントサーバーモデルは,ある種のインタラクションに対しては柔軟に対応できない.例えば,複数プロセスが相互に作用したり,RPCメッセージとユーザ入力イベントを同時に扱うようなアプリケーションを作るのは困難もしくは不可能である.本論文はこの問題を解決するためのオブジェクトモデルと,それに基づくプログラミング言語支援について述べる.
著者
秦野 智也 笠原 康信 吉原 慎一 片岡 陽一 前田 洋一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.380, pp.7-11, 2004-10-21
被引用文献数
2

ノード間に複数の物理的なリンクが張られた状況において,それらを仮想的な1本のリンクとして扱う技術としてリンクアグリゲーションがIEEE 802.3adで標準化されている. IEEE 802.3adではフレームの順序が変動しないようにするために,各コネクションは1つのリンクを選択して伝送することを規定している.しかし,各コネクションが使用するリンクを複数のリンクから選択する方法が詳細には規定されていない.本稿では,複数のリンクの帯域利用効率を向上させるために,コネクションが使用するリンクをトラフィック状態に応じて動的に振り分ける方式を提案する.コネクションのリンク変更による対象コネクションのスループットの減少を防ぐため,提案方式は,リンク変更回数を少なくすること,コネクション間のリンク変更回数を均等にすることを特徴とする.また提案方式の帯域利用効率およびリンク変更回数について,シミュレーションにより評価する.