著者
柏 大 藤木 直人 谷本 茂明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.13, pp.1-6, 1999-04-19
参考文献数
9

無線ネットワークの発達や携帯端末の小型化により、モバイルコンピューティング環境が整備される一方で、広域バックボーンネットワークの高速化、広帯域化も進んでいる。今後、様々なリソースがネットワーク上から利用できるようになることを考えると、リソースの持ち運びを制限されたモバイルコンピューティング環境下では、広域ネットワーク上のリソース利用によって快適性が更に向上すると考えられる。本稿では広域ネットワーク上のリソースを利用するために必要な、所望リソースを発見し、利用するためのリソースナビゲーション手法を提案する。更に、プロトタイプシステムの構築により提案手法の具現化イメージを示すとともに、実際の利用場面を想定したシミュレーションを行うことにより、ナビゲーションの的確性に関する有効性を示す。
著者
横谷 哲也 小口 和海 川手 竜介 亀井 美里 下笠 清
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.4, pp.31-36, 2009-04-09

イーサネットは、従来LAN用途として適用されてきたが、その経済性と高速性から通信事業者が運用する広域ネットワークに適用されるようになってきた。この際に必要となる機能に帯域保証がある。NGN等でQoS保証を必要とするサービスの普及が予想され、この場合にイーサネットでも帯域を保証することが必要となる。本報告では、帯域保証技術について動向をまとめ、イーサネットに適用する際の問題点について論じる。
著者
長井 隆行 影広 達彦 金子 正秀 搏松 明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.721, pp.103-108, 2001-03-22
被引用文献数
1

本報告では,複雑な背景を持つ情景画像から自動的に文字を抽出する手法について述べる.提案方法は.フィードフォワードニューラルネットワークをベースとしている.ニューラルネットワークは,画像中の小領域(ブロック)内の特徴量から.その領域が文字であるか非文字であるかを判別する.その際,文字の特徴量として.ウェーヴレット変換係数.独立成分分析の結果,特徴空間からの距離を組み合わせて用いることで.高精度の識別を行う.また.色による画像の領域分割をベースとした看板領域抽出手法も提案する.文字抽出法と看板抽出法を統合することにより.情景画像中に存在する文字を効率よく抽出することが可能となる.最後に.実際の情景画像を用いた実験結果により.提案方法の有効性を明らかにする.
著者
田代 隆義 吉田 誠史 深田 陽一 坂本 健 梶山 義夫 吉本 直人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.410, pp.7-12, 2012-01-19
被引用文献数
2

10G-EPONシステムのモバイルバックホール適用や幅広い新サービスの提供を目的に,周波数および時刻同期機能を実装した試作装置の性能評価結果を報告する.OLTは外部リファレンス信号(GPs受信装置の10MHz正弦波・1PPS・ToD等)を入力可能とし,周波数および時刻同期を行う.OLT-ONU間においては,SyncE(網同期クロック転送)による周波数同期と,802.1ASプロトコルに従う時刻情報転送および時刻補正により時刻同期を実現する方式を採用した.また,より高精度な同期機能実現を日的に,物理層で得られた回線抽出クロックを用いて時刻情報の補正を実行する構成を採用した.これらを実装した試作機を作成し,高精度な同期性能が得られたことを確認したので報告する.
著者
永島 道夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式
巻号頁・発行日
vol.93, no.20, pp.23-30, 1993-04-26

21世紀のインフラストラクチャとなるやらわかい通信システム実現を可能性にする要素技術のひとつと考えられる64-bit汎用マイクロプロセッサのアーキテクチャとその通信への応用の実例を示す。前半で,DECの開発した汎用RISCマイクロプロセッサ,DEC Alpha AXP のアーキテクチャとそのインプリメンテーションの概要を述べる。後半では、これを用いた実際 のシステムの例として,高速RISCプロセッサの性能向上が,通信処理におけるボトルネックの解消を達成しえることを示す。FDDI SASノード上にTCP,IP,UDP/IPのプロトコル・スタックを実装し,メディア上でのデータ転送レートにほぼ等しい98Mbpsのスループットを,ユーザ・アプリケーション・プロセス間で実現した。
著者
杉山 敬三 入内嶋 洋一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.20, pp.13-16, 2010-04-19
被引用文献数
1

携帯電話基地局はKDDI全体の消費電力の約6割を占めており、その省電力化は大きな課題である。これまでKDDIでは、基地局の小型化や設備冷却用空調が不要な(エアコンレス)屋外対応基地局の導入など様々な省電力化への取り組みを進めているが、今回、次世代の省電力化を目指すために、太陽光パネルで発電された電力、深夜電力により蓄電池に充電された電力、商用電力の3つの電力を制御するトライブリッド方式の運用を開始した。本技術により、同タイプの基地局と比較し、20〜30%の電力消費量とCO_2排出量の削減を見込んでいる。
著者
白井 大介 北村 匡彦 藤井 竜也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.244, pp.43-48, 2007-09-27
被引用文献数
10

JPEG 2000符号化方式を用いた4K(4096x2160ピクセル)超高精細映像ストリーミングシステムを開発した.本システムは,DCI(Digital Cinema Initiative,LLC.)によるディジタルシネマ仕様に定められた4K解像度の映像を,リアルタイムに符号化し300Mbit/s以上のビットレートで伝送,復号する.伝送にはLDGM符号に基づく高速誤り訂正技術を適用し,エラー率4%のネットワークにおいても10%程度の冗長度でロバストな映像伝送を可能とした.本稿では本システムの詳細と,評価実験結果について述べる.
著者
石橋 孝一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.117, pp.91-96, 2011-06-30

近年の無線テクノロジーや電子デバイスの進展、及びモバイル・ノードの普及に伴い、無線ノード間によりネットワークを構築できる無線メッシュ(或いはアドホック及びマルチホップ)・ネットワークが注目されている。このような状況のもと、無線メッシュネットワークを構築するための経路制御方式に関して各所で研究・開発が行われてきている。本稿では、On-demand型と呼ばれるルーティング・プロトコルを適用する、数百台規模のノードより構成される大規模なデータ収集システムを一つのターゲット・アプリケーションとして考え、大規模無線メッシュネットワークの実現に向けた課題を整理するとともに、その取組の一例を示している。
著者
木村 慎也 竹谷 弘 畑中 雅彦 坂口 威 西辻 昭 和田 誠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式
巻号頁・発行日
vol.95, no.97, pp.9-16, 1995-06-20
被引用文献数
3

南極では、1988年から一年間気象レーダによる雲と降水の観測が行われた。この時、ラジオ・ゾンデによる上空の気温の測定とビデオカメラ装置による地上での降雪粒子の観測も行われた。本論文では、観測されたこれらのデータと、観測されていない南極上空の粒径分布の代わりとして、粒径分布の高度変化を推定し、レーダ方程式から昭和基地上空における降雪強度変化を求めて推定した。
著者
西ヶ谷 岳 飯田 一朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式
巻号頁・発行日
vol.94, no.190, pp.1-6, 1994-08-01
被引用文献数
8

パーソナル通信の究極の目標は、音声、FAX、電子メール、ページャなど多様化する通信メディアを統合的に扱うことができ、パーソナルIDだけで個人同士の最適な通信パスが異種網を越えて確立できることである。このような異種網連携型通信サービスにおいては、ユーザカスタマイズは重要な機能である。本稿では、個人情報と状態を管理し、カスタマイズドサービスをユーザ毎独立に実行する代行機能(パーソナルエージェント)を分散配備する、新しいパーソナル通信網アーキテクチャDUETを提案する。DUETは、網制御信号の転送機能を持った分散ディレクトリデータベースにより、すべての網リソースに統一的なAPIを提供し、様々なユーザカスタマイズを容易にする通信モデルをユーザに提供することができるアーキテクチャである。
著者
立花 大祐 田中 喜明 内田 真人 鶴 正人 尾家 祐二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.394, pp.55-60, 2009-01-15
被引用文献数
2

近年のネットワーク管理において必要となる大域的なトラヒックフローの統計的把握のためには,OD(origin destination)トラヒック行列の推定が重要である.超高速ネットワーク上でのトラヒック行列の直接計測は難しく高コストである為,統計的な推定が研究されてきた.本研究では,著者らが先行研究において提案し,数値実験によって効果を示した推定手法に関して,その実用性を検証するために,大学内ネットワークの実トラヒックを用いて実験し,分析・評価を行った.実験の結果,他の既存手法がうまく適用できないような条件(例えば,変則的なトラヒック,少量のトラヒック,短い単位時間等)にも適用可能であることが分かった.
著者
大野 陽介 木村 辰幸 依田 育生 藤井 伸朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式
巻号頁・発行日
vol.95, no.200, pp.19-24, 1995-07-28
参考文献数
6

ATMトランスポートネットワークのオペレーションシステム(OpS)における新しい警報転送方式を提案する。本方式は、故障通知を通信警報ではなく操作状態の変化通知により行なうこと、VP警報をビットマップとしてまとめること、の2つの特徴をもつ。これによりOpSにおける高速な警報処理を可能にした。本方式を実際のATM網に適用し、性能を評価し、事象発生から操作端末に最初の表示を行なうまでの時間は故障発生時で4秒から7秒、故障回復時でm秒から11秒程度であることを確認した。
著者
ナ・バンチャン プリム 藤井 俊彰 谷本 正幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.517, pp.1-4, 2002-12-10
被引用文献数
4

我々はリアルタイムの画像光線空間データ獲得とその処理を行うシステム、「自由視点テレビ」を提案する。このシステムを用いて、ユーザはリアルタイムに実世界で視点を移動するかの如く自由に視点を変更することができる。この手法は実画像を元に視点修正を行う光線空間法を基本としており、我々の試作システムでは一直線上に配置した16台のCCDカメラを使用してこれを実現している。補間は光線空間データ補間フィルタリングを基本に行っている。我々の試作システムは民生機のみの使用であるが、処理速度と画質の双方において良好な結果が得られている。
著者
井上 学 エスマイルザデ リアズ 中川 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.720, pp.105-110, 2004-03-08

近年,無線通信システムにおいて,複数アンテナを送受信機に用いて,同一時刻,同一周波数で信号伝送を行なう多入力多出力(MIMO: Multi-Input Multi-Output)方式,特に,各送信アンテナから独立な信号系列を送信するMIMO-Multiplexing方式について,同一チャネル干渉の影響低減,周波数利用効率の改善を目指す研究が盛んに行なわれている.本稿では,MIMO-Multiplexing方式において,誤り検出符号の一種である巡目冗長検査(CRC:Cyclic Redundancy Check)を用いた信号分離方式と再送方式について検討を行なった.前者においては,最も良い受信特性を示す信号分離方式である最尤検波法(MLD:Maximum Likelihood Decision)を適用して送信信号を検波した後に,さらにバッファにためておいた受信信号からMLDにより検波された信号を差し引くことで,新たに送信信号を復元する方式を提案した.また,再送時における信号の送信方法として,誤ったパケットのみを効率良く再送する方法を検討しており,前回送信時に誤ったパケットを誤りが生じなかった送信アンテナから再送する選択送信ダイバーシチ法(STD: Selection Transmit Diversity),そして,誤ったパケットに対して時空間ブロック符号化(STBC:Space-Time Block Coding)を適用して再送する方式を提案した.計算機シミュレーションによる特性評価より,各々の場合において提案方式の有効性が確認された.
著者
大倉 昭人 川上 博 井原 武 三浦 章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.276, pp.31-34, 2004-08-26

次世代移動体通信網としてIPネットワークの検討が進んでいる。IPネットワークでは様々なトラヒックの品質要求に応じたQoS制御が必要であるが、移動体通信網は花火など端末集中による輻輳や、地震など災害地への呼集中による輻輳の影響を受けやすい。本研究ではIPセルラ網に向けたロバストなQoS制御方式に関し、トラヒック異常検出に基づく予測制御と、線形最適化を応用したマルチパス制御を提案し、シミュレーション評価により方式の有効性と適応範囲を明らかにした。
著者
サラウッディンムハモド サリム ザビル アハメッド アシル 白鳥 則郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.291, pp.71-76, 2001-09-07

リンクの利用効率(link efficiency)と公平性(fairness)は、ネットワークの性能において重要な指標となる。それらの性能向上のためには、輻輳を通知する適切な手段が必要となる。ECN(Explicit Congestion Notification)を用いることで、輻輳を素早く検出することによって、TCP/IPネットワークの性能を向上させることが可能となることが明らかにされている。本稿では、FIM(Fair In-time Marking)というECNに関する新しい手法を提案する。FIMを用いることによって、素早く輻輳を検出するだけでなく、全コネクションに対して公平なサービスを保証することができる。インターネットの利用者が急増し、公平なサービスを強く望まれているなか、本手法は重要な意味を持つ。シミュレーションによって、FIMは利用効率に影響を与えず、従来のECNに関する手法と比べて最も優れた公平性を提供することを示す。
著者
小原 仁 坂田 真人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.8, pp.45-50, 2006-04-10
被引用文献数
1

マルチファイバ型WDMネットワークでは波長密度が低下するため,非線形光学効果による伝送特性劣化が少なくなると期待される。本報告では,零分散波長域において大きな問題となる四光波混合雑音に注目し,それを最小とする波長配置を提案する。また,その雑音特性を数値計算により評価する。
著者
ヘッティアーラッチ ランガ 横山 光雄 上原 秀幸 大平 孝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.394, pp.25-30, 2009-01-15

著者らはこれまでに,DS-CDMA通信方式用の干渉除去システムを提案し、シングルパスフェージング通信路での特性評価を行ってきた.この方式ではPN系列のCycle-and-Add特性に基づいて他局からの干渉信号を除去する新しいアルゴリズムを提案している.また,送信機側で電力制御方式を採用せず遠近問題が解決されていることも確認している.本稿では,マルチパスレイリーフェージング環境下での特性評価を行う.また,マルチパス環境で問題となるシンボル間干渉(ISI)の影響を抑制するためにガードインターバル(GI)挿入方式を導入しシステムの性能改善を目的とする.提案技術の適用分野として,緩やかなフェージング変動を受ける無線LAN,衛星通信,無線センサーネットワークなどの通信回線の実現に貢献できることが考えられる.
著者
中谷 裕一 徳永 徹郎 山口 仁 伊東 匡
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.280, pp.115-118, 2005-09-08

近年ブログ利用者が急速に増加し, ブログの繋がりを利用した情報発信ツールとして注目されている.これに伴い, 今後取り扱う情報に公開情報だけではなく守秘情報も含まれることが考えられる.このため守秘情報の隠蔽が必要となるが, 現行のブログシステムは守秘情報を扱うことがないため, 含まれる情報の隠蔽手法は考えられていない.これに対し本稿ではブログデータにメタデータを付与可能とするCaTaCプラットフォームを拡張し, ブログシステムにおける守秘情報の抽出・隠蔽を実現する手法を検討・提案する.本手法により, 将来の, ブログを使った新しい通信方法技術の確立が行える.
著者
梅本 佳和 藤野 毅
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.572, pp.49-54, 2007-02-27
被引用文献数
1

インターネットやローカルLAN内においてWWW,FTP,リモートログインなど様々なサービスが提供されているが,それらは個別にアクセス権の認証を行っていることが多く,ユーザ側の認証情報の管理負担が重いことが問題となっている.この問題を解決するために,一度の認証で複数のサービスを利用できるシングルサインオン(SSO)システムが使用されている.しかしながら,従来提案されているSSOの方式では,初期認証時にID/パスワードによるSSOを実現している場合が多く,初期認証用ID/パスワードのクラッキングにより,すべてのサービスが利用可能になる危険性が高い.また,悪意ある第3者によって,認証情報を一元管理するサーバからアクセス権情報が盗難される危険性も存在する.そこで,本研究では,「USBトークンを用いたPKIによる相互認証」と「認証VLAN」を利用したセキュアなSSOシステムを提案する.さらに提案方式の一部を実装・評価した結果について述べる.