著者
小林 雄一郎
出版者
日本大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

2017年度は、申請書に記した研究計画に則り、ライティングおよび自動採点および自動フィードバックに関する先行研究の調査と整理にあたった。その作業の結果、本研究課題と関連し、学術的にも有用であるものを選定し、2018年度中にliterature review論文を投稿・発表する予定である。また、ライティングの自動評価に向けて、語彙や文法に関する項目だけでなく、談話に関する項目に関する研究を行った。具体的には、母語と習熟度の異なる学習者のデータを定量的に分析することで、ライティングにおける談話能力の発達と、発達過程における母語の影響を調査した。この調査に関しては、Corpus Linguistics 2017で研究発表をしたのち、Journal of Pan-Pacific Association of Applied Linguisticsに論文として発表した(Developmental patterns of metadiscourse in second language writing)。そして、自動評価に関する技術的な研究として、Conference of the International Federation of Classification Societies 2017において、機械学習を用いたテキスト分類に関する発表を行った(Automated speech scoring: A text classification approach)。統計学・情報科学のオーディエンスが多く来場し、言語学・言語教育の学会とは異なる議論や情報交換ができ、有益な示唆を得た。
著者
今井 健一
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

近年、Epstein Barr virus (EBV)の歯周疾患への関与が示唆されており、われわれは慢性歯周炎患者の病変部から高率にEBVを検出すること、病態の進行に伴いEBVとP.gingivalisなどの共感染が認められることを見出した。さらに、細菌の代謝産物酪酸がEBVを再活性化、歯肉線維芽細胞からの炎症性サイトカインの産生を強く誘導することを解明し、細菌とEBVの負の連鎖が歯周病発症と進展において重要な役割を担っている事が示唆された。歯周病の予防と治療において新たにウイルス感染を考慮する必要性の分子基盤を提示することが出来た。
著者
田中 ゆかり
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

首都圏方言を中心に「気づき」の程度と言語変化というテーマから研究を進めてきた。「気づき」と「言語変化」の関係には、次の4パターンを想定し、それぞれのパターンによる特性を検討したいと考えた。(A)「気づきやすく変化しやすい」/(B)「気づきやすく変化しにくい」(C)「気づきにくく変化しやすい」/(D)「気づきにくく変化しにくい」(A)のケース・スタディとして、東京首都圏生育者の「関西弁」受容や、ケータイ・メイルなどに特徴的に現れる「母方言」「ジモ方言」「ニセ方言」などをとりあげた。また、(C)のケース・スタディとしては、従来(D)と考えられてきたアクセント事象を取り上げた。とりわけ、意識しにくいアクセント事象として形容詞活用形アクセント型を取り上げた。イントネーション事象として、形容詞活用形アクセント型変化とも一部連動する「とびはねイントネーション」をとりあげた。これは、「気づきやすく変化しやすい」側面をもつ事象である。一連の研究により、語彙は「気づきやすく変わりやすい」、流行的あるいは文末イントネーションも「気づきやすく変わりやすい」ということが確認された。アクセントについても予想したように「気づきにくく変わりやすい」という側面を持つことは確認された。これは従来アクセントが「気づきにくく変わりにくい」とされていたこととは異なる。ただし、その「変わりやすさ」はある同一の体系内において、という条件がつくようである。この点は今後の課題としたい。
著者
秦 郁彦
出版者
日本大学
雑誌
政経研究 (ISSN:02874903)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.73-118, 2012-06-30
著者
鳥山 正晴
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.15-28, 2004-07-30

一九八一年十一月五日、部屋のドアに「死者を起こすには強くノックすること」とメモを張り付け自殺したジャン・ユスターシュ。彼はジャン=リュック・ゴダールをして、<最後のヌーヴェル・ヴァーグ> と言わしめた映画監督であった。その鮮烈な死までの十八年間に彼が撮り続けた映画は、苦悩と実験に満ちあふれている。彼の映画に対する姿勢とはどのようなものだったのか? 彼の映画の目的とは何だったのか? 彼が残した映画から、その目的を中心に、映画表現と映画作家の関係を探っていく。
著者
山内 淳
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.79-92, 2005

16世紀初頭、イタリア全土はヨーロッパの強国の利益が複雑に絡み合い、混乱の極みにあった。フランスも、シャルル8世からルイ12世に治世が移ったとはいえ、イタリアへの干渉を継続していた。だが次第にフランスは、他の国々と敵対するようになり、孤立を深めていった。王妃アンヌは、教皇との争いを避けるための外交努力に心血を注いだが、その過程で帰らぬ人となった。夫のルイも、あとを追うようにして亡くなり、フランソワ1世の時代となる。アンヌの悲願だったブルターニュ公国の独立は、もはや望むべくもなく、1532年、最終的にフランス王国に併合される。本編は、アンヌ・ド・ブルターニュ研究の最終章である。
著者
開發 孝次郎
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.A111-A128, 1999-03-15

一九八〇年に入りいわゆるリビジョニストと呼ばれる人々により日本の社会経済システムは異質、特殊であり、世界の社会経済の仲間でいるためにはグローバルスタンダードなるものに合わせなければならないとする主調がなされ始めました。それに対して、経済システムはその国の文化、国民性に基づいているものであり、異質ではなく、違いがあるだけであるとの反論があります。本論では日本の企業に焦点を合わせて、「異質性、特殊性」を考察します。日本の企業には確かに終身雇用、年功序列、平等主義、業界団体、メインバンク制、系列、企業別労働組合、間接金融、官僚裁量主導型などの特徴がありますが、これらすべてが日本の企業に固有のものであり、特殊であると言うことではありません。他の国の企業にも程度の差こそあれ存在しています。それぞれに歴史的背景、社会経済的背景、メリット、デメリットがあります。企業はそれが存在する社会の文化から独立した存在ではなく、それを反映している存在です。日本経済はキャッチアップの時代を終了し、これからは確かな目標がない道を進むために適した社会経済制度に移行して行かなければなりません。それと同時に企業のあり方も変わっていかなければならないでしょう。
著者
ミギー カレン
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.101-108, 2000