著者
水野 剛也
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

十分な研究成果をあげることができ、大変に満足している。当初4年間の計画だったものを3年間で打ち切切り、あらたな研究計画によって科研費に申請(採択、基盤研究C、課題番号 26370871、研究課題 「第2次大戦時ハワイ日系人新聞の検閲 アメリカ軍による戒厳令下の「敵国語」統制、2014年-2019年」)したのは、そのためである。期間を通じた主要な研究成果として、雑誌論文5本(すべて査読性、日英両言語)、学会発表6回(日米学会)、図書2冊(単著1冊)をうみだすことができた。
著者
宇都宮 京子 稲木 哲郎 竹内 郁郎
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

3年間の研究期間のうち、1年間は、「呪術」という概念の意味を確認するために、それぞれの研究者が分担して、購入した民俗学、宗教学、社会心理学、哲学の領域の書籍を検討し、また、必要に応じて地方にも情報集めに行った。2年目は、1年目で得た情報に基づいて調査を行った。3年目は、それらの結果を整理しつつ分析を行い、総合的見解と今後の課題とをまとめた。2年目の調査においては、1)宗教的伝統に基づいた行為、儀礼、儀式、2)民俗学などの著書に記されている言い伝え等、3)真偽が疑われつつもマスコミなどで時々取り上げられる超常現象、4)いわゆる慣習に基づいた諸行為、5)意志決定に際して、示唆を得るための呪術的行為などの様々な項目について、学歴や職種や地域によって見解の相違が見られるかどうかを調らべることにし、その対象地域は杉並区と荒川区とした。そして、調査結果の単純集計をとり、さらに、呪術的要素と説明変数(地域性・性別・年齢層・学歴・職種・危機体験の有無・科学観など)とのクロス集計をとった。以上のような調査結果の検討を通して、人々の生活の中には、現在も伝統、慣習、宗教などさまざまな要因と結びついて、非合理的と思われる要素が多様なかたちをとって深く染み込んでいるということがわかった。そして、科学的に説明されていなくても、社会的に通用している呪術的要素は多々あり、生活の中における「合理性」の意味をあらためて問う必要性を感じた。同時に、今回の調査を通して、初めは外すつもりであった地域に根ざす文化的要素が意外と重要な意味をもっていることに気づいた。今回は、杉並区と荒川区という東京都の2区でしか調査をおこなえなかったため、地域差についての一般的な結論を出すことはできなかったが、今後、より広い地域で調査をおこない、地域にもとづく文化的要素と呪術的要素との関係の考察を進めていきたいと考えている。

2 0 0 0 OA 東洋大学一覧

著者
東洋大学 編
出版者
東洋大学
巻号頁・発行日
vol.昭和9年度, 1935
著者
東洋大学編輯
出版者
東洋大学
巻号頁・発行日
1937
著者
芦沢 真五 森 利枝 花田 真吾 関山 健 野田 文香
出版者
東洋大学
雑誌
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
巻号頁・発行日
2019-10-07

先進的な外国学歴・資格認証制度を持つ3か国(オーストラリア、 カナダ、オランダ)の比較調査により、電子化や東京規約といったグローバルな資格相互認証制度と人材活用の潮流を踏まえて、日本に相応しい制度の提言を目指す。この目的のため、海外共同研究者とともに、各国で政府機関、認証機関、高等教育機関、認証サービス利用者に対する量的および質的調査を行い、その実態を明らかにする。調査結果を比較分析し、実用可能な日本型認証制度のあり方を提言にまとめ、国際会議や国際共著論文で発信する。
著者
山上 八郎
出版者
東洋大学
巻号頁・発行日
1962

博士論文
著者
千艘 秋男
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

本研究の目的は、室町時代前半における飛鳥井雅世の動静および和歌を中心とした文芸活動を総合的に研究するための基礎的な文献資料を整理することである。今回の研究対象は、雅世の人物像の考察と和歌資料の整理とに絞った。本研究の期間は、平成13・14年度の二年間である。平成13年度は、雅世の年譜考証の基礎資料を整備するために、南北朝・室町前期の『吉田家日次記』『教言卿記』『満済准后日記』などの日記、内裏や仙洞御所で開催された歌会の記録類を調査した。雅世の和歌作品と、公家や武家との交際、官界・歌壇での動静に関する記事とに注目し、その資料を収集・整理をして、先覚が作成した基礎文献の補足と訂正とを試みた。その結果、平成13年度の成果として、雅世の1〜25歳までの動静を対象とした記録類を収集し、考証を試みて「飛鳥井雅世年譜稿(一)」を作成することができた。平成14年度は、主に次の二つの作業に従事した。一つは、13年度の継続作業である雅縁・雅世父子の年譜考証のための基礎資料の整理である。もう一つは、家集「雅世集」と定数歌を整理し、『宋雅集』『飛鳥井雅世歌集』『雅世卿集』『飛鳥井雅世集』『入道大納言雅世卿百首』などの本文整理を行った。特に、『雅世卿集』『飛鳥井雅世集』『入道大納言雅世卿百首』の三作品は底本を決定し、それぞれ他本との校合を行い、校本を作成した。これらは、将来『飛鳥井雅世全集 本文篇』(仮称)に、雅世の詠歌(歌集)の一部として収める予定である。また、平成13・14年度の二年間に、雅縁並びに雅世の自筆および他筆懐紙・短冊・詠草、関連資料を収集することができた。これらの資料は、将来『飛鳥井雅世全集 資料篇』(仮称)に、可能な範囲で図版掲載の予定である。
著者
村上 勝三 宮崎 隆 小泉 義之 香川 知晶 西村 哲一 安藤 正人 佐々木 周 持田 辰郎
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

本研究の目的は、デカルト研究の世界的な仕事の一部を担い、その新しい質を提示するとともに、すべての哲学研究に新たな基礎を提供すべく、『省察』の「反論と答弁」について共同研究を行うことであった。このことを遂行するために、平成7年度から9年度までの三年間の研究の総纏めとして、今年度は、すべての個別研究を完成させるとともに、研究成果報告書を作成した。その概要は以下の通りである。1.「第一反論・答弁」および「第二反論・答弁」の校訂版を作成した。1641年の初版、AT版との異同を明らかにしながら1642年第二版を再現したものであり、世界的に見ても始めての試みである。これらは、TOKORO Takefumi, Les textes des 《Meditationes》, Chuo University Press, 1994に準拠している。2.『省察』「反論・答弁」をめぐる諸問題のテクスト的典拠を挙げ、諸家の伝統になっている、あるいはなりつつある解釈について論じる問題論的研究を完成させた。その目次的概要は次の通りである。(1)「順序・論証方式・叙述様式」(2)「デカルトの懐疑について」(3)「『省察』「反論・答弁」と「永遠真理創造」説」(4)「『省察』「反論と答弁」における「意志」を巡る議論」(5)「神に至るもう一つの道」(6)「デカルトにおける神学と哲学」(7)「反論と答弁」における「観念」について3.「第七反論・答弁」の翻訳を完成させた。これは本邦初訳である。夏の合宿への他領域の研究者、若手研究者の参加は、本研究の成果のいっそうの充実に寄与するところ大であった。
著者
芦沢 真五 森 利枝 花田 真吾 米澤 彰純 太田 浩 関山 健 新見 有紀子 吉川 裕美子
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

29年度は研究会を連続しておこなった。11月18日(土)に実施した公開研究会では、文部科学省の進藤和澄国際企画室長(高等教育局高等教育企画課)に加えて、毛受敏浩(公益財団法人日本国際交流センター執行理事)、Chris Burgess(津田塾大学教授)、吉本圭一(九州大学主幹教授、第三段階教育研究センター長)の各氏による講演を行い、意見交換をおこなった。定住外国人、高度人材を受け入れていくプロセスに、NQFやFCEなどのシステムが整備されていく必要があることが提言された。12月7日(木)に実施したセミナーでは、「日本におけるFCE発展の可能性をさぐる」と題して、太田浩(一橋大学国際教育センター教授)、森利枝(独立行政法人大学改革支援・学位授与機構 研究開発部教授)両氏による講演を行い、12月5日に閣議決定で参加が決定した東京規約に関連して、FCEの運用にかかわる議論を深めた。さらに、3月には1週間にわたって欧州のFCE機関を訪問し、各国におけるFCEの運用と実務にかかわる調査をおこなった。まず、英国における外国成績評価(FCE)の公式な認証機関であるUK-NARICを訪問し、Cloud Bai-Yun (UK-NARIC 代表)をはじめ担当部門スタッフと面会した。FCEの実務、運用、評価ガイドライン、スタッフ職能開発などについて調査をおこなった。FCE評価実務とUK-NARICのリソースをどう活用しているかを分析した。次にアムステルダム自由大学を訪問し、入学審査部で外国成績をどのように判定しているかのヒアリングをおこなった。オランダにおけるFCE専門機関であるNUFFICを訪問し、NUFFICとしてのFCE業務、大学への情報提供のプロセス、他のFCE機関との国際連携、ワークショップ等の運営などの実情をヒアリングした。同様にドイツにおいてもFCE機関でのヒアリングを実施した。