著者
花田 真吾
出版者
東洋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究は、世界的に進展している国際人的交流・知識交流の主要な場である高等教育セクターにおいて、どのような交流がおこなわれており、それがどのような効果をもたらしているのかについて実証的に分析することを目指している。具体的には次世代の社会を担う存在である学生に着目し、学生を主体とした人的交流や知識交流が学生個人の成長や高等教育機関の教育・研究活動にもたらす影響について質的・量的に明らかにすることを目的としている。平成29年度の研究実績の概要としては、主に次の点があげられる。第一に、理論研究については、初年度におこなった先行研究調査を踏まえ、異文化理解・多文化共生社会研究が進んでいるカナダの高等教育機関を訪問し、現地研究者との研究会をおこなった。その成果の一部を共著書籍にまとめて刊行した。第二に、現地調査においては、国際人的交流の事例として中国、マレーシア、ベルギーのブランチキャンパス本務校に調査をおこなった。次年度はブランチキャンパスに所属する研究者・学生への調査をおこなう手配が整っている。第三に、国際人的交流の一つである留学を取り上げ、留学が参加学生の異文化理解や渡航国・地域の人々との相互理解の進展にどのように寄与しているのかについて実証分析を進め、その結果についてはアメリカ合衆国の異文化理解関連の学会にて発表をおこなった。これをベースに次年度の成果物の発信につなげていく予定である。第四に、昨年度の現地調査の結果の一部について共著書籍にまとめて刊行した。
著者
鬼塚 賢太郎
出版者
東洋大学
雑誌
東洋法学 (ISSN:05640245)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.89-117, 1994-01-10
著者
薬師寺 克行 井上 正也 王 雪萍
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

1993年の自民党政権の下野から22年が経過し、「55年体制」末期の日本政治も漸く歴史研究の対象に入りつつある。しかし、同時代を政治史的に考察する上には未だに分析上の課題を抱えている。第一は、信頼できる一次史料の不足である。第二に、政界再編に関するこれらの二次文献の多くも、自民党経世会を中心とした記述に偏重している点である。ゆえに、同時代に自民党の派閥政治を担っていた安倍派清和会や宮沢派宏池会の派閥の実態については殆ど解明されていない。とりわけ、安倍晋太郎から三塚博へと継承された清和会は、派内に新党さきがけを率いた武村正義、石原慎太郎や党内「右派」を多く擁していた亀井グループ、小泉純一郎といった政界再編後に重要な役割を示す多くの人材が所属しており、清和会内部に存在した政治改革構想や派閥観を検証することなしに、90年代前半の政界再編の描くことには大きな限界があろう。本研究では、研究代表者が政治部の清和会担当記者であった1989年から94年までの記録を活用した。同記録には安倍晋太郎、安倍派幹部であった三塚博や塩川正十郎、小泉純一郎、武村正義の肉声が残されており、55年体制末期から政界再編期にかけての清和会内部の政治改革に対する議論や、政界再編に対する見通しなどをうかがい知ることができる。本研究は、ジャーナリストの経験を積んだ研究代表者と、戦後政治外交史を専門とする研究分担者(井上)と共同作業で、取材メモの本格的な調査分析を実施している。この作業とは別に研究代表者の薬師寺は、村山富市元首相に対するインタビューと資料の再チェックをしたうえで、単行本として2012年に出版された「村山富市回顧録」(岩波書店)の解説部分など加筆修正したうえで、同書を文庫本化し「岩波現代文庫」から出版した。
著者
樋口 美智子
出版者
東洋大学
雑誌
東洋法学 (ISSN:05640245)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.219-249, 1993-09-10
著者
高橋 一男 堀田 泰司 芦沢 真五 北村 友人 黒田 一雄 廣里 恭史 小幡 浩司 新田 功 太田 浩 関山 健 花田 真吾 小早川 裕子 田中 祐輔
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

平成29年度の研究はNAFSA年次大会(アメリカ)、EAIE年次大会(スペイン)、第6回APEC高等教育協力会議(ロシア)、AIEC年次大会(オーストラリア)、CBIE(カナダ)、APAIE(シンガポール)などに出席し、UMAPを中心としたアジア太平洋地域における学生交流に関する発表を行うとともに、国際会議・大会に出席している政府関係者及び、大学関係者に対するヒアリングを行い、国の政策と大学の国際戦略の関係について分析を行った。その中でも、特に英語圏であるカナダとアメリカが、UMAPへの参加を表明するなど、学生交流に関する新たな関心と問題意識が生まれていることが確認できた。8月18、19日にはUMAP国際事務局を担当する東洋大学、留学生教育学会と連携し、カナダ、アメリカ、オーストラリアから学生交流に関する専門家を招聘し、国際フォーラムとワークショップを開催した。アジア太平洋諸国の大学がどのような大学間連携を模索しているか、というニーズ調査を推進するための意見交換をおこなった。また、オーストラリア、カナダ、米国など発足当初のUMAPには参加していた英語圏諸国から関係機関の代表に参加を得て、今後、これらの国からUMAPへの参加を得ていくための課題検証について意見交換をおこなった。本フォーラムとワークショップには国内外の大学教員、大学職員、政府関係者等の150人を超える参加を得られた。2月15日、19日、3月26日にUMAPタスクフォース会議を開催し、本科研メンバーと各国国内委員会の代表が意見交換を行った。その中で、UMAPに実際に係る専門家に対し行ったSWOT分析や、日本国内のUMAP参加大学、非参加大学に対するUMAPに関するアンケート調査の分析を行い、今後のUMAPプログラムの発展に寄与するいくつかのアクションプランが提言された。
著者
塚田 朋子
出版者
東洋大学
雑誌
経営論集 (ISSN:02866439)
巻号頁・発行日
vol.71, pp.91-106, 2008-03
著者
池田 由子/矢花 芙美子 矢花 芙美子
出版者
東洋大学
雑誌
東洋大学発達臨床研究紀要 (ISSN:13463624)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.46-59, 2002-03

神話の時代から伊邪那岐命と伊邪那美命が不具の水蛭子(ひるこ)を葦の舟に乗せ海に流したという伝説があるわが國では,長い間子どもは親にとって経済的な「もの」「経済的単位」に過ぎず,売ったり買ったり質(シチ)に入れることは自由であった。子どもを売った記録は天武天皇時代(676年)にさかのぼる。江戸時代の八代将軍吉宗のときから人口調査が始まったが,人口は明治時代に至るまで殆ど一定数を保っている。これは「間引き」という新生児殺や堕胎,棄子などが広く行われていたからである。江戸町奉行所の与力であった原胤(タネ)昭はのちに基督教の教誨師となり,免囚事業に勵んでいたが明治42年(1909)から被虐待児の救済に関係し,昭和9年(1933)の児童虐待防止法の成立,施行に至るまで,児童虐待防止に盡くした。江戸,明治,大正,昭和と90年近くを児童虐待のほか社会福祉,犯罪者の更生保護,女子教育等に献身したこの偉大な先駆者の生涯について報告したい。
著者
星野 靖雄
出版者
東洋大学
雑誌
経営論集 (ISSN:02866439)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.43-70, 1978-03-20
著者
越田 明子
出版者
東洋大学
雑誌
東洋大学発達臨床研究紀要 (ISSN:13463624)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.60-74, 2002-03

介護保険制度が開始され,約2年が経過した。この制度において,介護サービスの利用は,市町村がもつ介護認定審査会が,介護を必要とするか否か要介護認定を行い,給付額(サービス利用額)を決定することからはじまる。したがって,コンピューターによる1次判定よりも,最終(2次)判定を行う介護認定審査会の役割と責任は大きい。本稿は,介護保険制度や施策の背景及び要介護認定の手順を確認しながら,その認定審査会の現状を,東京都文京区における介護認定審査会の一合議体の事例をもとに分析した。そして,介護認定審査会の問題点を,審査会委員の選任方法,審査会運営の方法,他の審査会との関係について整理し,今後の課題について検討した。
著者
梶谷 奈生 尾畑 博子 松本 貴子 岡戸 順一 是沢 博昭 松本 恒之
出版者
東洋大学
雑誌
東洋大学児童相談研究 (ISSN:02885247)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.25-42, 1997-03

大学生が日常的に感ずるストレスについて調査した。対象は,私立大学学生男女合計113名(男性66名,女性47名)である。集められたデータは分類整理し11領域にまとめられた。各領域の内容について,そのストレスとされる頻度と強度を計算し比較考察した。
著者
旭 洋一郎
出版者
東洋大学
雑誌
東洋大学児童相談研究 (ISSN:02885247)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.109-125, 1996-03

本稿は障害者のセクシュアリティ問題の解決・援助に関して障害者福祉,ソーシャルワーカーの役割と方法,その課題について論じた。その議論の材料として,ゴールドスミスの提案(性教育の実行者の役割,セックスカウンセラーの役割,権利擁護の役割)とオランダのセクシュアルなケアを行っているボランティア団体の活動を紹介し,わが国における解決すべき課題に論究した。
著者
三浦 守
出版者
東洋大学
巻号頁・発行日
1962

博士論文