著者
伊藤 隆二
出版者
東洋大学
雑誌
東洋大学児童相談研究 (ISSN:02885247)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.1-15, 1998-03

子どもの「嗜虐性」の払拭の機序は何か,という問題意識のもとで,「小動物虐待」の悪癖をもつ中学生(男子)のカウンセリング経験を通じて,考察した。その結果,「嗜虐性」の払拭は自分が「spiritualな存在」であることに気づき, そのことを常に覚醒し,自分を生かしてくれている,人間の力を超えたものに感謝し,祈るというspiritual conversionに深くかかわっている,という結果を導き出すことができた。
著者
藤井 信幸 富永 憲生 大森 一宏 辻 智佐子 中島 裕喜 張 楓
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

特定地域に集積する多様な在来産業・中小企業について、高度成長期とその後への変化を比較し、その変容過程を明らかにするために事例研究を積み重ねた。事例として取り上げたのは、陶磁器業、木材・木製品工業、綿工業、機械工業ならびに電球工業である。これらの事例研究から、第一に、大量生産システムから多品種少量生産への転換の正否が、1970 年代以降の産地の盛衰に直結した、第二に、この転換の成功が必ずしも地域の雇用の増加には結びつかなかったことなどの事実が判明した
著者
後藤 蔚
出版者
東洋大学
巻号頁・発行日
2009-03-25

2008
著者
小嶌 正稔
出版者
東洋大学
雑誌
経営論集 (ISSN:02866439)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.21-37, 2005-03
著者
堀田 真理
出版者
東洋大学
雑誌
経営論集 (ISSN:02866439)
巻号頁・発行日
vol.75, pp.149-172, 2010-03
著者
近江 宣彦 天野 マキ
出版者
東洋大学
雑誌
東洋大学児童相談研究 (ISSN:02885247)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.69-82, 1999-03

革新自治体である美濃部都政は母親の保育要求に応えて多くの保育関係の単独事業を行ったが,本論文ではその成果と限界についての予備的な考察を行った。美濃部都政においては保育所の量的拡大の点では大きな進歩があり,質的にも拡充を図ったが,未措置児童の増加や特殊保育の不十分な内容など多くの問題点も残していた。本稿では美濃部都政の保育政策の展開を整理しながら,それらの問題点を仮説的に抽出した。
著者
柏田 祥策
出版者
東洋大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

DNAマイクロアレイの結果,118の遺伝子が発現上昇,117の遺伝子が発現減少した。そこから形態形成に係る5つの遺伝子を選び,qRT-PCR解析を行った結果,ctslおよびtpm1は発現抑制,atp2a1およびhoxb6bは発現昂進, rbpでは顕著な差は見られなかった。発現抑制した遺伝子において,RNAiを行った結果,頭部および眼の形態形成異常,脊索の湾曲,血栓および虚血の個体を得た。ctsl,tpm1およびrbpの3遺伝子がSNCsの標的遺伝子である可能性が明らかになった。SNCsの毒性影響は,解離した銀イオンが高く寄与していることも明らかにした。
著者
菅原 国香
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

1.蘭書が渡来して「Chemistry」にあたるオランダ語"Chemie, Scheikunde"を、はじめに訳した語は「煉丹術・銷錬術」(『波留麻和解』1796)、「製煉術」(宇田川玄随1798)、「錬金術」(『訳鍵』1810)、「分離術」(『和蘭字彙』)、「鎔分術」(橋本宗吉)、「分析術」等。2.宇田川榕菴『舎密開宗』(1837)の参考書『紐氏韻府』というのは、ニューウェンホイスの『学芸技術百科事典』、すなわち、Gt.Nieuwenhuis, Algemeen Woordenboek van Kunsten en Wetenschappen全8巻8冊(1820-29)であることを、明らかにした。3.H.Davyがボルタ電堆で電解して1807年にアルカリ金属を単離したことが、『ニューウェンホイス百科事典』中にあり、これを榕菴が『開宗』にはじめて紹介した。4.榕菴が電極の正負を誤解していると、従来日本では考えられていたが、その誤解を解き榕菴がボルタ電堆の電極「積極」「消極」を正しく導入していたことを、明らかにした。5.『舎密開宗』以前、日本にはじめて薬化学を紹介した宇田川玄随『製煉術』(稿本1785-8)と原本を比較検討し、「製煉術」、「蒸餾」など、初出の玄随の化学用語をまとめた。6.橋本宗吉『蘭科内外三法方典』(1805)とそのオランダ語原本(1749)とを対比し、訳語を検討した結果、宗吉は"Scheikonst, Scheikust"を「製薬」及び「鎔鑠」と訳し、最後は「鎔分術」と訳した。また、「濾過」「沸騰」「凝固」「乾燥」などはすでに常用していた。7.榕菴は、「元素」を造語するとき、中国の明代の辞書『正字通』の「素」の項目を参照し、「Atoom」の学習にはニューウェンホイスの百科事典の「Atoom」の項目を写していた。8.竹原平次郎・桂川甫策・石橋八郎・加藤宗甫訳『化学入門』(1867-73)の原本の一つはC.R.Fresenius ; Leerboek der Scheikunde, door F.A.Enklaar(1852)であることを明示した。