著者
鄭 星在 与那嶺 牧子 青木 俊之
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.27, no.Supplement2, pp.67-70, 2007-09-15 (Released:2009-07-31)
参考文献数
9

The present paper describes the effect of duct length on acoustic characteristics of over-expanded jet which are discharged from convergent-divergent nozzle. A duct made of annular metal was installed at the nozzle exit and varied in length from 0 and 6D. A Schlieren optical system is used to visualize detailed jet structures. Acoustic measurement is performed to obtain noise spectra. The results obtained show that the frequency of the acoustic tone due to the shock wave within the nozzle somewhat increases with an increase in the nozzle pressure ratio, and the acoustic tones take place in two stages. The duct devices suppress the acoustic tone and the screech tone.
著者
仰木 裕嗣 副島 宗高 川口 義之
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.40, no.157, pp.10-13, 2020

<p>我々は卓球ラケットの動きを観察するために慣性センサをグリップエンドに装着したラケットセンサを開発した.加速度センサ,ジャイロセンサを内蔵するラケットセンサはBluetooth BLE 4.2を用いてタブレット端末から制御される.我々は,このセンサをIoTTT、IoT on Table Tennisと呼んだ.このラケットセンサを用いてラケット軌道,姿勢を算出し可視化した.様々な技術のなかでもサービスは選手自身が自分でボールの回転を唯一自由に制御できることから,今回我々はサービスにおけるラケットの動きを可視化した.得られたデータを用いることで反復した動作の同一性や,上級者との比較,相手を騙す動作との違いなどを選手に提示することが将来的にエビデンス・ベースド・トレーニングに貢献するということを提案した.</p>
著者
柳瀬 徹夫
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.17, no.64, pp.18-22, 1997-01-05 (Released:2009-07-31)
参考文献数
4
被引用文献数
1
著者
佐藤 光太郎 廣瀬 智水 古屋 興二
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会論文集 (ISSN:13465260)
巻号頁・発行日
vol.26, no.7, pp.62-68, 2006 (Released:2006-07-31)
参考文献数
11
被引用文献数
2 2

医療用輸液ポンプでは点滴法により流量を計測する場合がある.点滴筒は液滴体積が出口径によって決定されるという仮定の下に設計され,医師や看護士は滴落下時間間隔から視覚的に輸液状況を確認できる反面,精度の面からは液滴体積は液体の物性に依存し,さらにサテライト滴をも形成するため,常に設計通りの体積の液滴が落下するとは限らない.これまでも多くの研究者らによって研究がなされてきたが,液滴形成には局所的高速現象が含まれていることから断片的な挙動観察が多く,実験による系統的な観察例は多くない. 本研究は安定した薬液の輸液システム開発をはじめ,様々な分野での応用が期待される液滴制御の基礎的研究として,種々なる条件下での液滴形成過程を高速度ビデオカメラにより観察した.主として液滴分離時に生じる諸現象を含む液滴形成機構と物性および流量との関係を調べ,さらに液滴形成に及ぼす液滴形成部出口形状の影響についても議論した.
著者
川橋 正昭 細井 健司 田村 健一 塩崎 孝壽 平原 裕行 山本 勝一 田中 正雄
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.23-26, 1990

We have proposed a new technique of illumination in a observation plane by sweeping of two laser beams scanned by the same face of a polygon mirror scanner. With this technique seeding particles in the plane are illuminated by each sweeping beam with short time difference controlled by incident cross angle of two beams to the scanner and angular velocity of the scanner. This can be named dual-beam-sweep laser speckle velocimetry.<BR>In this report, measurements of velocity distribution of flow in a T-type branch duct are performed by means of the velocimetry, and the results are compared with numerical results obtained by the finite volume method considering with k-e turbulence model.
著者
川橋 正昭 細井 健司 平原 裕行 塩崎 孝壽
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
流れの可視化 (ISSN:02873605)
巻号頁・発行日
vol.9, no.34, pp.317-320, 1989

The Laser Speckle Velocimetry (LSV) is one of the most useful method of quantitative flow visualization, because it gives two-dimensional instantanious velocity distributions. But this method is not suitable for continuous measurement of unsteady flow, because normally the repetition rate of pulse laser is low.<BR>We have reported a new illumination technique by making use of CW laser, and named the Beam-Sweep Laser Speckle Velocimetry (BS-LSV). A plane of observation in a flow field seeded with tracer particles is illuminated by periodical one-way sweeps of a laser beam instead of pulsed light sheets. This method is suitable for measurements of an unsteady flow, because the sequential specklegrams can easily be recorded continuously.<BR>In this report, BS-LSV is applied to two-dimensional velocity measurements and visualization of pulsating flow in a peristaltic pump.
著者
川橋 正昭 細井 健司
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.19-22, 1990
被引用文献数
1

The Laser Speckle Velocimetry (LSV) is one of the most useful method of quantitative visualization of flow fields. However, some techniques in this method are necessary to improve for a wide use. One of these is illumination technique.<BR>We propose a new illumination technique of a observation plane by sweeping of two laser beams scanned by the same face of a polygon mirror scanner. With this method seeding particles in the plane are illuminated by each sweeping beam with short time difference controlled by incident cross angle of two beams to the scanner and also angular velocity of the scanner.<BR>In this report, the characteristics of the dual-beam-sweep laser speckle velocimetry and application results are discussed.
著者
大橋 正和
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
流れの可視化 (ISSN:02873605)
巻号頁・発行日
vol.5, no.16, pp.31-42, 1985-01-05 (Released:2009-07-31)
参考文献数
4
著者
青柳 誠司
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 = Journal of the Visualization Society of Japan (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.33, no.131, pp.145-148, 2013-10-01
参考文献数
18
被引用文献数
4

無痛針の手本として蚊の針に着目し,高速度カメラと長作動距離拡大レンズを組み合わせたシステムを用い,蚊の穿刺動作の詳細観察を行った.その結果,針が複数本の針が束ねられてできており,そのうちの2本(小顎)の先端部分に独特のギザギザ形状の突起があること,穿刺時に血液を吸引する主要な針である上唇とその左右の小顎の合計3本が,互いに時間的位相差を持って協調動作をしながら穿刺が行われていることを解明した.上唇と,小顎2本の合計3本の針について,それらと同様の形状・寸法を持つ3本の針をマイクロマシニングの技術を用いて工学的に実現した.これらの針を蚊と同様に互いに位相差を持たせて協調動作させ,人工皮膚への穿刺実験を行った結果,穿刺抵抗力が1/3~1/4に低減されることが確認できた.
著者
谷田 好通
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
流れの可視化 (ISSN:02873605)
巻号頁・発行日
vol.9, no.35, pp.428-429, 1989 (Released:2009-09-03)
参考文献数
2
著者
宮地 英生
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.37, no.146, pp.26-31, 2017 (Released:2018-10-27)
参考文献数
20

近年、VRの利用分野が広がってきた。従来、VRには高価な装置が必要で研究用途にしか利用できなかったが、低価格で高性能な装置が次々とリリースされ、教育用の利用が可能になってきている。本当では、教育現場でも実現可能な立体視装置の開発、および、安価なシステムを用いた手軽なコンテンツ開発について紹介する。
著者
横山 稔之 坂本 祥駿 関 真秀 鈴木 穣 笠原 雅弘
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.40, no.156, pp.14-18, 2020 (Released:2021-02-04)
参考文献数
12

ゲノムの個体間の差異に着目し、数学的なグラフ構造としてゲノムを可視化するためのツールであるグラフゲノムブラウザを開発した。ゲノム科学の研究において、遺伝情報の総体であるゲノムを可視化することは、その差異を検証し、解釈する上で重要である。このとき、複数のゲノムを数学的なグラフ構造で表現するグラフゲノムをデータ構造として用いることで、ゲノム間の様々な差異をより自然に表現することが可能となる。ここでは、グラフゲノムの可視化をするためのゲノムブラウザであるグラフゲノムブラウザとして、MoMI-Gを紹介する。このツールでは、差異の可視化に必要となる様々な情報を表現するための可視化モジュールを実装した。またこれを用いて、がん培養細胞において発見されている融合遺伝子の可視化を行った。グラフゲノムブラウザは、複雑な差異に対し、可視化を通した探索的な解析を可能にする。
著者
大野 圭一朗
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.40, no.156, pp.3-7, 2020 (Released:2021-02-04)
参考文献数
20

現代の生物学において、遺伝子やタンパク質、薬剤などの分子の大規模な相互作用を可視化することは一般的である。しかし、それらのネットワークを単純なノードリンク図として可視化する場合、いわゆる「毛玉問題」に陥り、可視化の結果から新たな生物学的知見を得ることは困難である。この問題に対処するため、我々はHiViewと呼ばれるウェブベースのネットワーク構造ブラウザを開発した。これは、各種クラスタリングやコミュニティ検出アルゴリズムによるネットワークの階層構造を入力とし、それをサークル・パッキング図として可視化する。利用者は、その可視化をガイドとし、大規模な相互作用を部分構造ごとに閲覧することが可能で、それにより専門家が複雑な生物学的ネットワークを理解することを助ける。また、既知の遺伝子の機能情報などを、外部データベースと接続して表示することも可能で、生物学者向け情報ダッシュボードとしても機能する。
著者
姫野 龍太郎
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.24, no.93, pp.93-98_1, 2004-04-01 (Released:2009-07-31)
参考文献数
11
著者
佐藤 暁子
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.39, no.154, pp.14-18, 2019

<p> マイクロ・ナノスケールの研究で使われる材料やその反応などは,肉眼で見ることが難しい.これらを伝える手段として顕微鏡写真や化学記号等があるが,それだけで他者に理解して貰うには限度がある.そこで欠かせないのがイラストやCGなどのビジュアルである.筆者は微細加工が得意な科学研究室に所属するサイエンスビジュアライザーであり,科学研究を可視化するということを生業としている.ここでは筆者が描いてきたグラフィックデザインの一部を紹介する. また科学先端機器を使用して制作したアート作品「マイクロサイズの心臓彫刻」「原子間力顕微鏡で作成した極小アニメーション」,バイオ素材を使った「細胞の雪が降る脳型スノードーム」を紹介する.マイクロ・ナノスケールだからこそできる表現や, このサイズだからこそ感じられる面白さを,作品を通してお伝えしたい.</p>
著者
尾上 洋介 馬場 一貴 小山田 耕二
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.38, no.151, pp.23-27, 2018 (Released:2019-10-01)
参考文献数
19

近年,査読付き論文誌への科学論文の投稿件数が増加したことで,研究者の論文査読の負担が増大している.査読負担の増大は,論文掲載の遅れや査読の質の低下を招いており,これまで科学を支えてきた査読制度の崩壊も危惧されている.そのため,研究者の査読負担を軽減するための査読支援技術の開発は急務である.本研究では,人工知能技術を用いた査読支援について検討する。論文の採否を分ける要因として論文の文章構造に着目し,科学論文の文章構造を数値的に処理するために,Doc2Vecを用いた文章ベクトルを算出した.国際論文誌Journal of Visualizationに投稿された不再録も含めた591件の論文アブストラクトを対象に,再録・不再録論文の文章構造の差異を調査した.さらに,文章構造に基づいて論文の採否判定の分類モデルを作成し,論文のアブストラクトのみでも75%の精度で採否判定ができることが確認された.
著者
笠木 伸英
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
流れの可視化 (ISSN:02873605)
巻号頁・発行日
vol.8, no.31, pp.431-437, 1988-10-05 (Released:2009-07-31)
参考文献数
10
著者
井波 真弓 齋藤 兆古 堀井 清之
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会論文集 (ISSN:13465260)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.25-32, 2010 (Released:2010-04-30)
参考文献数
17

本稿の目的は島崎藤村作『破戒』における封建的な旧社会と自己解放された新社会に生きる登場人物のそれぞれの感情の変化を検証することである. 要素として「世間」,「社会」,「世の中」の三つの語を選び,章ごとの使用頻度を新社会と旧社会とに分けて調べた.得られたデータへ離散値系ウェーブレット多重解像度解析を適用した. その結果,「世間」の頻出度合いの変化にはほぼ同様の傾向が見られ,双方ともに日本の古来から使用されている語「世間」と「世の中」に対する共通認識があることが確認された.新社会の登場人物が自己の考えを主張する場合「社会」が多くなるが,旧社会における「社会」の語は新社会に対抗したり,批判したりする時に多くなり,「世間」としての立場を主張するために「社会」を援用していることが示された.立場を主張する上で語の選択に大きな意味があることが明らかとなった.
著者
高野 保英 沖中 知雄 竹原 幸生 中野 人志 下ノ村 和弘 林 直樹 三井 鷹 江藤 剛治
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会論文集 (ISSN:13465260)
巻号頁・発行日
vol.39, no.9, pp.35-40, 2019 (Released:2019-08-31)
参考文献数
12
被引用文献数
1

超高速撮影のためにマルチ電荷収集ゲートイメージセンサを発明し,開発した.このイメージセンサとカメラの性能は以下の通りである.構造:裏面照射マルチ電荷収集ゲートイメージセンサ(BSI MCG image sensor),時間分解能:10 ns,画素数とフレーム数:約60万画素に対して5フレーム(約30万画素に対して10フレーム).このイメージセンサを用いたテストカメラで,他の特殊撮影技術を併用することなく,飛翔するレーザ光の連続撮影に成功した.まだいくつかの問題点を残しているが,MCG BSIイメージセンサが正しく機能することを光の飛翔というわかりやすい例で証明することができた.
著者
三輪 飛寛 鎌田 依里 松内 一雄 榊原 潤 野村 武男
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会論文集 (ISSN:13465260)
巻号頁・発行日
vol.31, no.8, pp.33, 2011 (Released:2011-08-31)
参考文献数
25

本研究の目的は,PIV計測法を用いて泳者手部周りの非定常流れ場を可視化し,水泳スカーリング動作の推進メカニズムの知見を得ることである. 元競泳選手1名が本研究に参加し,回流水槽中でスカーリング動作を行った.PIV計測により,泳者左手周りにおける200枚の時系列粒子画像が瞬時に取得され,連続する2枚の粒子画像から流れ場の粒子速度ベクトルと渦度が計算された. スカーリング動作アウトスカル局面において泳者小指近傍に前縁渦が観察され,手部の移動方向が変化するアウトスカルからインスカルへの遷移局面において,その渦が手部から放出されているようであった.また,遷移局面後には手部周り循環の回転方向の変化が観られた.本研究の結果から,スカーリング動作を行っている泳者は,手部周りの循環と放出された渦による運動量変化によって推進力を生み出していることが示唆された.