著者
清成 透子 高橋 泰城
出版者
青山学院大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

テストステロン(T)は一般に社会的支配性を促進すると考えられているが、Tと経済ゲーム実験における意思決定の関係は研究により一貫していない。本研究では、日常的に社会的地位格差のある集団(大学体育会ラグビー部)を対象に唾液中のT値と最後通牒取引ゲーム(UG)における意思決定との関係を一連の実験にて検討した。その結果、TはUGにおいて学年(社会的地位)の高い参加者の間では支配的な行動を促進することが明らかになったが、学年の低い参加者に関しては結果が安定しなかったため、今後のさらなる検討が必要である。
著者
韓 京子
出版者
青山学院大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2019-08-30

本研究は、植民地朝鮮・台湾・満州における文楽(義太夫)享受の諸相について考察するものである。近代、特に1930年代は、毎年といえるほど盛んに外地における興行・巡業が行われていた。本研究では、興行の実態や内地人の素義会の活動を具体的に調査しその全体像を明らかにし、また、外地に住む人々にとっての古典芸能(文楽)の意味を考察する。文楽が外地を巡業という形で興行が行われ、素義会も越境する形で活動が行われたことから、本研究は研究の軸を植民地朝鮮・台湾・満州に設定し、共時的な視点から文楽(義太夫)の享受について分析することで、近代文楽史を重層的で多面的なものにすることを目的とする。
著者
大木 京子
出版者
青山学院大学
巻号頁・発行日
2020
著者
レバリアーティ ガブリエレ
出版者
青山学院大学
雑誌
青山社会情報研究 (ISSN:18837638)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.9-23, 2014

The main purpose of this paper is to investigate a possible scenario in the relationship between the author and reader in the digital era using Japanese mobile novels as a concrete example. With the ongoing debate over the increasing popularity of the digitization of books, an analysis of the phenomenon of mobile novels (keitai shosetsu) in Japan may help to broad our understanding of the future of book publications, and of the literature, in general, during this era of new media. The important changes occurring in the relationship between authors and readers are also investigated.
著者
岩田 みゆき
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

この研究は、幕末期の在地社会における「風説留」と総称される情報記録について検討したものである。江戸時代後期以降、在地社会では上層民らを中心に、多くの政治・経済・文化・対外情報が収集され、記録され、相互に情報交換も行われていた。本研究では、それらの情報記録の所在調査や複数の家の情報記録の内容の比較検討を行い、それぞれの特徴について明らかにした。また、豪農が記録した情報の一部を翻刻し報告書にまとめた。