著者
滝浦 孝之 タキウラ タカユキ Takayuki Takiura
雑誌
広島修大論集. 人文編
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.347-379, 2007-09-30
著者
岡野 美和子 石川 孝 小方 孝 寺野 隆雄
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.1992, no.92(1992-ICS-085), pp.73-80, 1992-11-19

我々は、4コマ漫画の作成支援を対象として、[面白さ] (=面白い概念) の創造を支援するシステムに関する研究を進めている。本報告では、その中間的な結果を報告する。我々の分析によると、多くの4コマ漫画の [面白さ] は次のようにして生じていると考えられる。()特定のオブジェクトが、異なる状況では、別の意味をもち、()そのオブジェクトが意味のミスマッチを潜在的に引起こしているとき、()作者が、それを陽に認識し、漫画に表現することで面白さが生ずる。本報告では、この仮説に基づいて、創造支援システムの枠組みを提案するとともに、"コポちゃん"の漫画を例に、このシステムの動作原理について説明する。
雑誌
立教大学臨床心理学研究
巻号頁・発行日
vol.8, 2014
著者
松田 英子

夢は20 世紀初頭以降, 心身症状の1 つとして, また心理療法の素材として利用されてきた。特に悪夢に関しては注目すべき症状として注目されている。近年心理支援の効果には科学的エビデンスが求められ, 夢を認知行動論的に扱う心理療法の流れがある。夢に関する学術的な理解の変遷とともに, 夢を媒介とする心理療法を精神分析から認知行動療法まで論じる。
著者
田中修
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.148-152, 2014-04-15

クオリカ(株)では,グローバル展開を通じて変革を進める中堅・中小製造業を支援すべく,クラウドサービス型で利用可能な生産管理システム「AToMsQube」を2011年4月より提供してきた.グローバル化を背景に年々厳しさを増す日本の製造業においては,生産管理業務を中心に基幹業務システムでのクラウド活用に注目が高まっている.本稿では日本の製造業を取り巻く環境も振り返りながら,AToMsQubeによるシステム化のメリットを事例も交え紹介する.なおAToMsQubeは一般社団法人情報サービス産業協会の「JISA Awards Winner 2013」,特定非営利活動法人ASP・SaaS・クラウド コンソーシアムの「ASP・SaaS・クラウドアワード2013 基幹業務系グランプリ」を受賞している.
著者
上田晴康 榎田勉 立岩恭也
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.120-129, 2014-04-15

基幹バッチをHadoop上で実行することで高速処理をしたいという要望が多くなっている.基幹バッチに関しては,既存のCOBOLアプリケーションとデータ資産が大量にあるため,これらを修正・変換することなく利用できることが重要である.しかし,複数入力ファイルを用いる突合せを伴うアプリケーションはHadoopでの実行が困難なため,新規開発が必要になる事が多い.これを解決するためHadoopマルチプレクサ技術を開発した.また,HadoopからCOBOL特有のデータフォーマットを扱うためのCOBOLデータ対応技術も開発した.この技術を業務へ実適用して,アプリケーションの修正なく,並列実行することによる高速化の効果があることを示した.
著者
光平 有希 Yuuki MITSUHIRA ミツヒラ ユウキ
出版者
総合研究大学院大学文化科学研究科
雑誌
総研大文化科学研究 = Sokendai review of cultural and social studies (ISSN:1883096X)
巻号頁・発行日
no.10, 2014-03-31

太古から現代に至るまで、人間は心身の治療や健康促進、維持する手段として音楽を用いてきた。私はそうした音楽療法の奥深い歴史の中で生み出された大いなる遺産を紐解くことが、現代の音楽療法理解にも繋がると考えており、その1例として、本論文ではリチャード・ブラウンの『医療音楽』(1729)を取り上げた。というのも、薬剤師であるブラウンは、これまでは主として哲学者や聖職者が取り上げてきた音楽療法について、初めて医療の立場から『医療音楽』という1冊を割いて、音楽の持つ治療的作用について言及しており、このことは、音楽療法の歴史を考える上で先駆的なものであると考えられるからである。 しかし、同書についての先行研究に関しては、『医療音楽』全体に焦点を当てた著作や本格的な論文は未だ見当たらない現状にある。そこで本論文は『医療音楽』について、ブラウンによって匿名でその2年前に書かれた『歌唱・音楽・舞踊機械論』も参考にしながら、1.書誌学的考察、2.ブラウンの人物像、3.『医療音楽』の内容、4.『医療音楽』に見られる機械論的身体観、5.『医療音楽』で重視された治療原理、と稿をすすめながら、ブラウンの音楽療法を解明することを研究目的とし、それと共に音楽療法の歴史における『医療音楽』の位置づけも試みた。 その結果、ブラウンの音楽療法には、ピトケアン学派の影響が顕著に見られ、その中で治療原理として「アニマル・スピリッツ」と「非自然的事物」という2つの概念を重視していたことが明らかとなった。『医療音楽』は理論書であり、実践書ではないものの、現代の音楽療法と同様に、「歌唱」、「音楽」、「舞踊」を通じてもたらされる生理的、心理的、社会的な効果を応用して、心身の健康の回復、向上を図ることを目的として書かれている。その点で、『医療音楽』はやはり、音楽療法史上、現代音楽療法の萌芽とも言うべく、重要な著作であると考えられる。Since primeval times, people have used music as a component of physical and mental therapy and as a means of promoting and maintaining good health. To fully understand music therapy in its contemporary form, it is crucial to reveal the rich heritage of music therapy in the course of history. This study analyzes Medicina Musica (1729) by Richard Browne. Browne was an apothecary who worked on music therapy, a subject historically taken up primarily by philosophers and clergymen. His contribution in Medicina Musica made him the first to offer insight into music therapy from a medical perspective. Browne’s description of the therapeutic effects of music is believed to be a pioneering work in the history of music therapy. In previous studies that treat this book, neither books nor scholarly articles focusing on Medicina Musica in its entirety have been found. This article investigates Browne’s music therapy by analyzing Medicina Musica itself. Making reference also to a work that Browne wrote anonymously two years before the publication of Medicina Musica called A Mechanical Essay on Singing, Musick and Dancing (1727), this article includes (1) a bibliographical review, (2) an account of Browne’s life and times, (3) a description of the content of Medicina Musica, (4) a description of the mechanistic view observed in Medicina Musica, and (5) a summary of the therapeutic principles found in Medicina Musica. Finally, I have tried to position Medicina Musica in the history of music therapy. Browne’s approach to music therapy was significantly influenced by Pitcairn and his students. Furthermore, Browne emphasized two concepts which constitute his therapeutic principles: “animal spirits” and “non-natural things.” Even though Medicina Musica is not a practical book but a theoretical one, like modern music therapy it highlights the theme that singing, music, and dancing can aid in the recovery of physical and mental health.
著者
阿部 圭一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.496-499, 2014-04-15

インターネットは人の思考様式と人間関係にマイナスの影響(副作用)も及ぼす可能性がある.それをデータ的に実証することは難しいが,いくつかの状況証拠と推論を示す.この問題は,幼児期からICTの影響下にある青少年にとっては,これまでの大人以上に深刻になり得る.採り上げる問題は次のとおり.情報のリアルタイム化,情報の断片化,言語能力の退化の恐れ,時間の消費とネット依存,人間関係の希薄化.そのような副作用があるかもしれないという前提に立って,どのような情報教育を行うべきかについて若干の提案を行う.ただし,この問題は情報教育だけで解決できるものではなく,社会全体としての取り組みが必要である.
著者
池松 香 椎尾 一郎
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.1344-1352, 2014-04-15

パーソナルコンピュータ(PC),スマートフォン,タブレットPCなど,複数のコンピュータを利用する状況では,表示されている情報をコンピュータ間で転送する必要がしばしば発生する.単一コンピュータ内でならば,ドラッグ・アンド・ドロップなどの直接操作により情報の移動が容易に可能であるが,複数台のコンピュータによる環境では,転送先機器の探索や指定などのために煩雑な操作が必要になることが多い.そこで本論文では,急速に普及しつつあるマルチタッチ可能なトラックパッドやタッチディスプレイを利用して,複数コンピュータ間での情報移動操作を直感的に実現する操作技法:記憶の石(Memory Stones)を提案する.本方式はコンピュータ上に表示されている情報を,ユーザが複数の指を使ってつまみ上げ,これを別のコンピュータに運び・置く動作により,情報移動を実現する.