著者
桂 有加子 平田 光司
出版者
北海道大学科学技術コミュニケーター養成ユニット(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.3-13, 2010-12

By analyzing a TV program on the vulnerability of the Y chromosome and the possible extinct of human beings, it is shown that the program took a scientific evidence (the vulnerability of the Y chromosome) and put it in a context different from the original and academic one. The extinct of humans is not a subject of the normal science and is a type of trans-science question. Among many entertainment tools, this type of deconstruction is useful to make the program quickly understandable for non-experts. It is quite possible that the deconstruction reveals the context owned by the society. This can be unavoidable and the academy should not have right nor obligation to stop it. On the other hand, the scientists should be aware of the deconstruction mechanism of the media and the society and try to coexist with it as a different culture.
著者
山田 敏彦
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.263-269, 2009-10
著者
齋藤 修一
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
2008-10

制度:新 ; 報告番号:乙2180号 ; 学位の種類:博士(工学) ; 授与年月日:2008/10/23 ; 早大学位記番号:新4883
出版者
京都大学図書館機構
雑誌
静脩 (ISSN:05824478)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, 2016-01-31

特集 : 学生協働 ~学生×図書館 コラボレーション企画~
著者
仲 真紀子
出版者
放送大学教育振興会
巻号頁・発行日
1998-03

言語発達心理学, 内田伸子編著, (放送大学教材), ISBN: 4595587619, pp.162-175
著者
松下 涼
出版者
史学研究会
雑誌
史林 (ISSN:03869369)
巻号頁・発行日
vol.91, no.4, pp.694-727, 2008-07

九三〇年頃の法と集会制度の成立から、一二六二/六四年のノルウェー王に対する臣従誓約に至るまでのアイスランドは、近代以降「自由国」と呼ばれ、大権を戴かない社会として知られている。本稿では、「自由国」とノルウェー王権受容との関係を再考する試みとして、アイスランド固有の散文物語「サガ」を主要史料とし、一三世紀のアイスランドにおける平和と権力の在り方を解析した。従来、一三世紀前半は、有力者間の権力闘争の激化により、王なき「自由国」を支えていた血讐(報復義務)を基盤とする平和維持システムに破綻を来す時期と捉えられてきた。しかし、ノルウェー王との関係も視野に入れると、支配者層に対し一定の発言力を保ち持ち続けていた農民集団が、新たな「平和維持者」としてノルウェー王を選択した可能性も窺える。また、王権受容後に関しては、王による法制度の改編のみに考察が偏ってきたが、同時期を描くサガに着目すると、血讐の存続も確認される一方、ノルウェー王の裁判権が直接対面することのない農民層にも徐々に拡大してゆく様子がみてとれる。すなわち、二二世紀アイスランドは、ノルウェー王権をも構成要素のひとつとする平和維持システムの緩やかな変容過程にあったのである。
著者
内野 那奈
出版者
立命館大学人文学会
雑誌
立命館文学
巻号頁・発行日
vol.633, pp.472-458, 2013-11
著者
佐々木 史
出版者
北海道大学北方生物圏フィールド科学センター 森林圏ステーション
雑誌
北海道大学 演習林研究報告= RESEARCH BULLETIN OF THE HOKKAIDO UNIVERSITY FORESTS (ISSN:13470981)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.33-57, 2009-10-15

日本産カメムシタケ(Cordyceps nutans)の寄主範囲を明らかにすると共に、地域内および地域間での遺伝的変異の解析を行い、本菌種の変異と寄主特性の関係を検討した。また、寄主のサイズと子実体サイズとの関係を検討した。更に本菌の組織分離法の改良および特異的PCRプライマーの開発を行なった。表面殺菌法により、成功例の無かった組織分離が可能となった。本菌は20℃~25℃、pH7.0~pH9.0で良好な成長を示した。寄主として4科10属15種のカメムシ類が同定され、形態では寄主種や地理に関連した特異的な傾向は見られなかったが、分子系統解析では2タイプに分かれた。寄主の性によるサイズと感染数の違いに有意差は検出されず、カメムシ体長と子実体頭部長、頭部径および柄部径の間にはそれぞれ高い正の相関が見られた。開発された特異的プライマーは本菌をタイプ別に選択的にPCR増幅することを可能にした。本研究により、カメムシタケは少なくとも異なる寄主に選択的に寄生する2タイプに遺伝的に分けることができ、どのタイプも寄主の雌雄両方に感染し、大型の寄主には大型の子座を形成することが明らかとなった。
著者
福家 崇洋
出版者
京都大學人文科學研究所
雑誌
人文學報 = The Zinbun Gakuhō : Journal of Humanities (ISSN:04490274)
巻号頁・発行日
vol.104, pp.167-206, 2013-03-29

本論文は,1950年前後における京都民主戦線の軌跡を再検討した。京都民主戦線は敗戦後の日本で「革新」的な首長を次々に誕生させた統一戦線として知られている。本稿では,京都民主戦線を一地域の事象に限定せず,海外公文書所蔵資料を用いながら日本共産党の動きや国外共産党との関係まで視野に入れて捉えなおしている。1章は東アジア共産圏の構築を中国共産党の台頭と「極東コミンフォルム」構想に焦点をあてて論じた。2章は東アジア共産主義運動の再編にともなう中ソ両共産党から日本共産党への影響を明らかにした。具体的には日本共産党とソ連共産党の水面下の交渉と「コミンフォルム批判」にいたる経緯である。3,4章は京都民主戦線の軌跡を京都市長選から府知事選まで追いかけつつ,民主戦線勝利の背景や,日本共産党の民主民族戦線の変化 (「植民地 (日本)」「民族」の解放や「愛国」の強調) とその京都民主戦線への影響を明らかにした。市長,府知事の当選という京都民主戦線の成功は,従事者たちの意図とは別に,路線変更後の日本共産党の功績として位置付けられていった。5章は4章における日本共産党の民主民族戦線変化の要因をソ中両共産党の影響に探り,日本に後方基地攪乱の働きを求めるソ中両共産党からの指示を海外公文書館所蔵資料から跡づけている。6章は「志賀意見書」の波紋や国外共産党からの不信と警告,パージの影響を論じながら,日本共産党がしだいに党内部の亀裂を深めていく様を論じた。最後の7章では改めて参院選挙における京都民主戦線の動きに着目し,日本共産党の民主「民族」路線と急進化の影響がついにはイデオロギー対立による京都民主戦線の分裂にまでいたる過程を明らかにした。