著者
森 正人 モリ マサト MORI Masato
出版者
三重大学人文学部文化学科
雑誌
人文論叢 : 三重大学人文学部文化学科研究紀要 (ISSN:02897253)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.A65-A80, 2005-03-31

本稿は一九三七年に大阪で南海電鉄会社が行った「四国八十八ヶ所霊場出開帳」に注目し、それがどのような社会的過程で生産されたのかを詳述する。これまでの四国遍路史上、たった一度だけ成功を収めたのが一九三七年の出開帳である。この出開帳は宗数団体が主催したものでも四国内で行われたわけでもなかったため、従来の研究ではほとんど取り上げられることはなかった。またこれは、鉄道・出版資本、国家政策、仏教寺院がそれぞれの思惑を交差させながら重層的に生産されたのである。したがって、この出開帳を取り上げることにより、四国遍路自体の複雑性を示すことができる。また従来の研究における静的な巡礼空間モデルに対して、巡礼空間が社会的構築物であること、さらに、生産された空間が社会的構成を行う社会-空間弁証法が見られることを示すこともできると考える。
著者
小内 透 梅津 里奈
出版者
北海道大学アイヌ・先住民研究センター
雑誌
北海道アイヌ民族生活実態調査報告 : Ainu Report
巻号頁・発行日
vol.2, pp.109-121, 2012-03-31

現代アイヌの生活の歩みと意識の変容 : 2009年北海道アイヌ民族生活実態調査報告書. 小山透編著
著者
Yanagawa Noriyuki
出版者
東京大学大学院経済学研究科応用経済学専攻
巻号頁・発行日
1993-03-29

報告番号: 甲09822 ; 学位授与年月日: 1993-03-29 ; 学位の種別: 課程博士 ; 学位の種類: 博士(経済学) ; 学位記番号: 博経第74号 ; 研究科・専攻: 経済学研究科応用経済学専攻
著者
松井 三枝
出版者
[富山大学杉谷キャンパス一般教育]
雑誌
研究紀要 : 富山大学杉谷キャンパス一般教育 (ISSN:1882045X)
巻号頁・発行日
no.40, pp.111-114, 2012-12-25

心理学の応用のひとつとして、医療領域に関わる専門家の育成のための教育システムは重要と考えられる。医療の分野における心理職のニーズは昨今ますます大きくなってきているといえるが、そのためのコアとなる教育が実際には各大学でどこまでなされているかが必ずしも明らかとはいえない。広義の臨床心理学のなかに医療領域に従事する心理学専門家の育成が入ってくると思われる。2008年に日本学術会議の健康・医療と心理学分科会は、医療領域に従事する国家資格法制の確立の提言を行ない、これ以降の討論の中で、現状の問題として、教育カリキュラムの確立が課題とされた。とくに、大きな点は臨床実習を含めたカリキュラムの確立にあるといえる。本研究では、そのために全国の臨床心理系大学での教育システム、とくに臨床実習状況の実態調査を行ない、大学院における専門家教育のためのカリキュラムの充実に向けての資料を提供したいと考える。実際には第1段階として現在ある全国の臨床心理士指定校や専門職大学院165校を対象の中心として調査を行なうこととする。第2に全国の臨床心理士に教育経験等についてアンケート調査を行なうことにする。第3に全国の大学病院に臨床心理専門家の医療実習受け入れ状況についてのアンケート調査をする。本報告では、このうちの第1段階のなかのシラバス調査について示すこととした。
著者
松井 三枝
出版者
[富山大学杉谷キャンパス一般教育]
雑誌
研究紀要 : 富山大学杉谷キャンパス一般教育 (ISSN:1882045X)
巻号頁・発行日
no.41, pp.115-157, 2013-12-25

医療の分野における心理職のニーズは昨今ますます大きくなってきているといえるが、そのためのコアとなる教育が実際には各大学でどこまでなされているかが必ずしも明らかとはいえない。本研究では、臨床心理専門家養成のための医療実習の実態を明らかにすることを目的として、全国の大学病院にアンケート調査を行なったので、その結果を報告し、大学院における専門家教育のためのカリキュラムの充実に向けての資料を提供したいと考える。
著者
Golunov Serghei
出版者
Slavic-Eurasian Research Center, Hokkaido University
雑誌
Eurasia Border Review (ISSN:18849466)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.31-50, 2016

The paper focuses on the Russia-U.S. cross-border area that lies in the Bering Sea region. Employing the concept of geographical proximity, I argue that the U.S.-Russian proximity works in a limited number of cases and for relatively few kinds of actors, such as companies supplying Chukotka with American goods, border guards conducting rescue operations, organizers of environmental projects and cruise tours, and aboriginal communities. The impressive territorial proximity between Asia and North America induces ambitious and sometimes widely advertised official and public desires of conquering the spatial divide, promoted by extreme travellers and planners of transcontinental tunnel or bridge projects. At the same time, cooperation is seriously hindered by limited economic potential of the Russian North-East, weakness of transportation networks, harsh climate, and pervasive alarmist sentiments on the Russian side of the border.
著者
長坂 和茂
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.304-316, 2017-01

日本図書館協会の総裁徳川頼倫は,1923年から特別預金5万円の利子として年3000円を協会に対して支払い,財政的に支援している。その利子を当時の協会財政と照らし合わせ,利子の影響力の大きさと,使途について調査した。年3000円とは当時の日本図書館協会の会費収入に匹敵する重要な収入源であり,図書館雑誌の月刊化や図書館週間の宣伝などに使われていることが判明した。特別預金利子が大正期の日本図書館協会の財政にとって,大きな役割を果たしていることが明らかとなり,華族による社会貢献の一端を見ることができる。
著者
布村 紀男
出版者
富山大学総合情報基盤センター
雑誌
富山大学総合情報基盤センター広報 (ISSN:13490796)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.88-91, 2005-03

FreeBSDでサポートされているjail仮想OS技術を使った事例について紹介する。