- 著者
-
横山 絵里子
中野 明子
- 出版者
- 一般社団法人 日本脳卒中学会
- 雑誌
- 脳卒中 (ISSN:09120726)
- 巻号頁・発行日
- vol.32, no.6, pp.634-640, 2010-11-26 (Released:2010-12-03)
- 参考文献数
- 24
- 被引用文献数
-
6
【目的】脳卒中の栄養状態と認知・運動機能,ADLとの関連を明らかにする.【方法】対象は慢性期脳卒中381例(平均68±11歳)で,下肢運動年齢(MA),Barthel index(BI),改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS),Functional Independence Measure(FIM),長谷川式簡易知的機能評価スケール(HDS),標準失語症検査(SLTA),行動性無視検査(BIT)の評価と同時期にbody mass index(BMI),血清アルブミン(Alb),体重変化率を指標に栄養状態を評価した.【結果】栄養状態は全体の69%が低栄養であった.高度な低栄養ほどMA,BI,FIM,HDS,SLTA,BITは低下していた.順位相関係数の検討ではMA,BI,HDS,SLTAはBMIやAlbと有意な正の相関を認めた.【結論】低栄養が認知・運動機能やADL低下に関与する可能性が示された.