著者
伊藤 伸一 西岡 英次 山田 徹 永田 見生
出版者
West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.220-223, 2001-03-25 (Released:2010-02-25)
参考文献数
2

We examined 26 cases with suspected tumor mass with ultrasonography between 1998 to 2000. Seventeen cases were diagnosed. Diagnosis was 8 ganglion, 3 lipoma, 3 atheroma, 3 Baker's cysts, and 1 malignant fibrous histiocytoma. Ultrasonography is readily available, inexpensive, and noninvasive. Generally ultrasonography assists in determining the size and consistency of a soft tissue mass. It is apparently useful for the diagnosis of the lipoma, atheroma, and ganglion.
著者
野田 明生 伊藤 伸一 脇岡 徹 密川 守 仲摩 憲次郎 永田 見生
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.369-371, 2013-03-25
参考文献数
6

術後感染(SSI)は,患者の術後成績に大きく影響するだけでなく,術者にとってもその負担は大きく,最も避けたい合併症のひとつである.今回我々は,中規模救急病院における単年度のSSI発生について検討し,施設単位の総括的なSSI予防と対策について検討した.対象は2010年度一年間に手術を施行した360例.抗生剤は点滴によるセフェム系抗生剤を手術当日および術後1日間を原則とし,ガーゼ交換は術後一週目に行い,その間創部は開放せず,ドレーン抜去は創閉鎖のまま施行した.SSI発症率は360例中3例,0.8%で,うち2例は基礎疾患の無い若年者であった.起炎菌は1例がMRSAで,他の2例は同定不能であった.全例感染確認後早期に追加手術を行い,全例でSSIは治癒できた.若年者であっても感染の危険性は常に存在しており,一旦SSI発症が認められた場合は,躊躇せず追加手術を検討する必要があると考えられた.
著者
上東 治彦 加藤 麗奈 森山 洋憲 甫木 嘉朗 永田 信二 伊藤 伸一 神谷 昌宏
出版者
日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.109, no.4, pp.310-317, 2014
被引用文献数
1

発酵促進効果のあるチアミンを用いた吟醸酒小仕込み試験を行い,さらに実地醸造でのチアミン添加試験を行った結果,以下のような知見を得た。<br>1.ピルビン酸の残存しやすいAC-95株を用いた小仕込み試験において,チアミンを原料米1トン当たり1 g添加することにより発酵が促進され,ピルビン酸もピーク時で約1/7まで減少した。また,酸度やアミノ酸度は減少し,香気成分は増加した。<br>2.酒質を大きく変えることなくピルビン酸を低減させるためにはチアミン添加量は0.1~0.3 g/トン程度が適当であった。<br>3.チアミンを含む発酵助成剤フェルメイドKの添加によりピルビン酸が減少するとともにアルコール収量は増加した。<br>4.実地醸造においてチアミンを0.1~0.3 g/トン添加した結果,対照に比べモロミ中のピルビン酸が約半分に低下した。
著者
伊藤 伸一
出版者
大阪大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2013-04-01

粉体-水混合ペーストなどを乾燥させてできる乾燥破壊パターンは、乾燥のさせ方の履歴に依存して時間発展し、その統計的性質である平均破片サイズや破片サイズ分布などは時間に依存して変化する。特に、時間変化する破片サイズ分布は、平均サイズでスケールする事で時間に依らない分布形へ収束していく事(動的スケーリング則)が知られている。我々は乾燥破壊パターンの時間発展を連続体モデルや確率モデルを使って調べ、破片サイズ分布の時間発展の性質を調べた。本年度はこれらの成果を纏めた論文を2報投稿しそれぞれ受理された。そしてさらなる研究として、確率モデルの詳しい解析と実際に乾燥破壊実験を行なって、理論と実験のそれぞれの破片サイズ分布を比較し、理論の妥当性を議論した。我々はGibratの確率モデルを拡張した確率モデルを考案し、そこに連続体モデルから計算される破片の寿命を取り入れ、乾燥破壊パターンの破片サイズ分布の時間発展を表現するモデルを構築した。そして、その確率モデルのマスター方程式を詳しく解析し、モデルパラメーターと破片サイズ分布関数形の定量的な関係付けを行なった。そのパラメーターと分布形の関係が実際の乾燥破壊実験での亀裂パターンでもあわられるかどうかを検証する為、炭酸水酸化マグネシウム粉体と純水の混合ペーストを用いた乾燥破壊実験を行なった。結果として、実験で得られた破片サイズ分布の関数形は理論が予測する関係を部分的に満たし、乾燥履歴は破片サイズ分布の関数形に残される事が分かった。我々の現段階までの結果は、実測においてパターンの時間発展を追う事が出来なくても、動的スケーリング則と合わせて考える事で、破片サイズ分布の関数形から乾燥履歴を読み取る事ができる事を示唆している。この成果は論文に投稿する予定である。
著者
伊藤 伸一 小野 充一 多村 幸之進 長江 逸郎 野牛 道晃 只友 秀樹 青木 達哉 小柳 〓久
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.35-40, 1999

jugular phlebectasia(本症)はまれな疾患であり和文名称も頸静脈拡張症, 静脈脈瘤, 頸静脈奇形, 真性血液嚢胞と統一されていない.また, 本症はその概念を理解されていなければ, 頸部リンパ管腫, 側頸嚢腫, 正中頸嚢腫および他の頸部腫瘤との鑑別に難渋する可能性がある.今回, われわれが経験したのは8カ月の女児で, 患者は頸部の巨大軟性腫瘤でリンパ管腫疑いで当院に入院となった.入院時所見として頸部腫瘤は患児の怒責, 号泣で増大する特徴を有し, 局在診断には超音波, CTおよびMRI, 確定診断には直接穿刺法が有用であった.しかし, 穿刺による血栓形成には十分留意する必要があった.本症の病因については明らかでないが, 先天的または後天的な血管の脆弱化や構造異常および頸部の解剖学的要因が関与していると思われる.
著者
二文字 俊哉 嵯峨 孝 伊藤 伸一 佐藤 孝 大河 正志 丸山 武男 榛葉 實
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.65, pp.31-36, 2001-05-11

半導体レーザの発振周波数安定化を行う場合、発振スペクトル幅は広がるが半導体レーザの注入電流に直後微小変調を加える方法が一般に用いられてきた。しかし、わずかな発振幅の広がりも応用分野によっては取り除く必要がある。そこで、我々はRb吸収線のファラデー効果を用いて基準周波数に微小変調を加えることで、レーザの発振スペクトル幅を広げることなく安定化する方法を検討してきた。今回は、その微小変調の大きさと発振周波数の安定度の関係を調べ、我々が考案した"PEAK方式"へ応用することを検討したので報告する。
著者
伊藤 伸一郎 横溝 智 今津 哲央 菅尾 英木
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.51, no.11, pp.755-757, 2005-11

72歳男.表在性膀胱癌へTUR-BtとBCG膀胱内注入を施行してから5年以上再発が見られず,治癒したと思い来院をしていなかったが,血尿及び右側腹部痛が出現した.膀胱鏡で右尿管口を覆う乳頭状広基性腫瘍を指摘され,MRIでは壁外浸潤も見られた.TUR-Bt及び動注化学療法と放射線治療を施行し,腫瘍の完全消失を認めたが,約5年後に再発を認めた.追加治療の動注化学療法は効果が見られず,膀胱全摘術を施行した.術後,再発及び転移徴候は見られなかったが,熱中症による脱水で衰弱し死亡したA 72-year-old man had undergone trasucethral resection of bladder tumor (TUR-Bt) three times from 1990 to 1991 and he had been lost to follow with no recurrence from 1996, came to our hospital complaining of asymptomatic macrohematuria in May 1999. A bladder tumor existed around the right ureteral orifice with right hydronephrosis. MRI and TUR-Bt revealed that the cancer was transitional cell carcinoma (TCC) > small cell carcinoma, G3, pT3b. Because the patient insisted on bladder preservation, intra arterial chemotherapy with cisplatinum (CDDP) and epirubicin (EPI-adr) followed by radiotherapy with CDDP was performed. The treatment resulted in a clinical complete response (CR), and the bladder was preserved. In January 2004, an invasive bladder cancer recurred at the left lateral wall. This time, neoadjuvant intra-arterial chemotherapy with CDDP and EPI-adr, followed by radical cystectomy was performed. Histologically, the recurrent bladder cancer was TCC, G3, pT3b.