著者
高橋 総司 多村 幸之進 長江 逸郎 野牛 道晃 田辺 好英 湊 進太朗 青木 達哉 小柳 〓久
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.658-661, 2003
被引用文献数
4

低位鎖肛を合併したhuman tailの1例を経験した.妊娠経過に異常は指摘されなかった,在胎40週5日,自然分娩にて出生の女児で,出生体重3,060gであった.出生時より腕前底部に肛門痩を認める低位鎖肛および仙尾部腫瘤を認めた.腫瘤は臀部正中背側に存在し5×3×2cm大と1cm大の結節が雪だるま状を呈していた.腕前底部には肛門瘻を認めた.洗腸にて排便コントロールをはかり,生後4ヵ月時,仙尾部腫瘤切除術と仙骨会陰式肛門形成術を施行した.腫瘤は脂肪組織のみで構成されhuman tailと考えられた.本症例は,human tailを合併していたため低位鎖肛にたいし仙骨会陰式肛門形成術を施行し良好な結果を得た.human tailでは脊髄や肛門の合併奇形を伴う可能性が大きく術前の詳細な検討が必要と思われる.
著者
久良木 優太 宮澤 和貴 青木 達哉 堀井 隆斗 長井 隆行
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020)
巻号頁・発行日
pp.1Q3GS1104, 2020 (Released:2020-06-19)

人間は複数の感覚情報を利用することによって,1つの感覚情報よりも正確で抽象度の高い情報表現を得ることができる.とりわけコミュニケーションにおいてこの情報表現は重要となる.コミュニケーションでは,話し手が自らの感覚器官により観測した情報を言語化して表現する一方で,聞き手は話し手から得た言語情報を自らの感覚器官で得られる情報へと変換することで話し手の言葉を理解する.このように情報は双方向にやり取りされるため,マルチモーダル情報を単方向に予測するだけでは不十分であり,双方向に予測可能でなければならない. 本研究ではBERTを用いて物体画像と言語情報を相互に予測可能なモデルを提案する.提案モデルの有用性を検証するためにクロスモーダル情報予測とマルチモーダル情報の分類タスクを行った.結果として,マルチモーダル情報表現を獲得し,物体画像と言語情報に関するクロスモーダル情報予測が可能なことを示した.また,マルチモーダル情報を利用することで,単モダリティのみを利用した場合よりも分類精度が向上することを示した.
著者
本間 大貴 青木 達哉 堀井 隆斗 長井 隆行
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.3J2GS6b03, 2021

<p>近年,我々の生活を直接支援してくれるホームロボットの実現が期待されているが,未だ実現には至っていない.その理由の1つとして,ロボットにおける人間の言語命令の処理の難しさが挙げられる.例えば,与えられた発話の内容はいつ行うべきなのかを,ロボットが判断できる必要がある.「キッチンのシンクに片づけて」と言われたとき,その内容をすぐに行うと判断し,何も物をつかむことなくシンクに行ってしまっては意味がない.また,発話は人間が与えるものであるため,言い間違えをしてしまう可能性がある.そのため,発話を全て鵜呑みにせず,発話が妥当であるかどうかをロボット自身が判断する必要がある.提案手法は,ロボットの状態の遷移,各状態におけるマルチモーダル情報の分布を学習する確率モデルを利用し,状態ごとの単語の出力分布から言語命令の尤度を計算することで,先述した2つの問題を解決する.提案手法の有効性を示すため,時制の推定精度を他の手法と比較した.また,発話が間違っていた場合に,発話者が本当に言いたかったと思われる発話をスムーズに提示できるか,そもそも発話を疑うことでどれほど精度が向上するかを定量的に示した.</p>
著者
江藤 敏治 弘野 修一 永田 賢治 加藤 順也 堀 剛 井戸 章雄 林 克裕 坪内 博仁 小野寺 誠 阿部 弘一 宮坂 昭生 川上 格 佐藤 彰宏 坂下 佳子 岩井 正勝 遠藤 龍人 滝川 康裕 鈴木 一幸 佐藤 俊一 鈴木 千衣子 内田 耕一 弘中 孝治 萱野 幸三 増原 昌明 坂井 田功 沖田 極 関山 和彦 井上 和明 与芝 真 半田 宏一 樋口 大介 井上 和明 関山 和彦 与芝 真 松原 寛 道堯浩 二郎 山内 雄介 井内 英人 長谷 部昌 山本 和寿 井上 愛 堀池 典生 恩地 森一 中西 崇 東俊 宏 狩山 和也 山野 智子 辻 孝夫 川口 光彦 糸島 達也 品川 克至 乾 あやの 小松 陽樹 松本 浩 茂木 陽 宮川 芳宏 藤沢 知雄 上本 伸二 猪股 裕紀洋 田中 紘一 平松 活志 橋本 悦子 谷合 麻紀子 野口 三四朗 長谷 川潔 林 直諒 次田 正 高崎 健 中島 一朗 渕之上 昌平 古川 博之 岸田 明博 大村 孝志 松下 通明 藤堂 省 藤田 美悧 清水 道夫 橋倉 泰彦 三田 篤義 窪田 達也 三輪 史郎 池上 俊彦 寺田 克 宮川 眞一 川崎 誠治 君川 正昭 渕之上 昌平 春口 洋昭 唐仁原 全 中島 一朗 阿岸 鉄三 白髪 宏司 伊藤 克己 高崎 健 橋本 悦子 林 直諒 田中 紘一 上本 伸二 猪股 裕紀洋 阿曽沼 克弘 江川 裕人 藤田 士朗 木内 哲也 林道 廣 田中 紘一 石井 邦英 古賀 郁利子 神代 龍吉 草場 信秀 佐田 通夫 坂本 照夫 加来 信雄 森岡 千恵 菊池 英亮 松尾 英城 中谷 吉宏 豊川 泰勲 富永 謙太郎 山尾 純一 福井 博 福田 邦明 安部井 誠人 遠藤 憲一 本橋 歩 正田 純一 松崎 靖司 田中 直見 古坂 明弘 高橋 正明 平本 淳 白浜 圭吾 永山 和男 田中 照二 Yusufu Youlutuz 松井 淳 持田 智 藤原 研司 小畑 達郎 中島 千種 岡山 昌弘 大野 研而 宮下 智之 田村 明彦 絵野 沢伸 鈴木 盛一 雨宮 浩 青木 達哉 小柳 泰久 山際 健太郎 川原田 嘉文 八木 真太郎 飯田 拓 横井 一 垣内 雅彦 足立 幸彦 飯田 拓 田端 正己 町支 秀樹 横井 一 川原 田嘉文 東口 高志 今井 俊積
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.189-198, 1999
著者
森谷 雅人 高木 融 鈴木 敬二 佐々木 啓成 伊藤 一成 片柳 創 土田 明彦 青木 達哉 小柳 〓久
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.63, no.9, pp.2114-2117, 2002-09-25 (Released:2009-01-22)
参考文献数
13

症例は61歳,女性.胃癌にて1997年12月9日,胃全摘術,膵脾合併切除施行. 1998年1月9日より化学療法施行. 18日より経口摂取不良となり,高カロリー輸液(以下, TPN)を開始したが, 2月10日より記銘力低下, 14日より意識レベル低下し, 15日に急性循環不全を呈した.血液ガス分析では, pH 7.136, PaO2 157.0mmHg, PaCO2 9.8mmHg, HCO3-3.3mEq/l, Base Excess -23.4mEq/lと代謝性アシドーシスを呈していた.炭酸水素ナトリウム500ml投与するも効なく,乳酸値を測定したところ144.0mg/dlと高値を示したためビタミンB1欠乏による乳酸アシドーシスを疑い塩酸チアミンを投与したところ,投与後6時間でpH 7.598, Base Excess 8.9mEq/lとなり,意識レベル,循環動態も改善した. 自験例を含めたTPN施行時のビタミン欠乏による乳酸アシドーシスの報告例について文献的考察を加えて報告する.
著者
伊藤 伸一 小野 充一 多村 幸之進 長江 逸郎 野牛 道晃 只友 秀樹 青木 達哉 小柳 〓久
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.35-40, 1999

jugular phlebectasia(本症)はまれな疾患であり和文名称も頸静脈拡張症, 静脈脈瘤, 頸静脈奇形, 真性血液嚢胞と統一されていない.また, 本症はその概念を理解されていなければ, 頸部リンパ管腫, 側頸嚢腫, 正中頸嚢腫および他の頸部腫瘤との鑑別に難渋する可能性がある.今回, われわれが経験したのは8カ月の女児で, 患者は頸部の巨大軟性腫瘤でリンパ管腫疑いで当院に入院となった.入院時所見として頸部腫瘤は患児の怒責, 号泣で増大する特徴を有し, 局在診断には超音波, CTおよびMRI, 確定診断には直接穿刺法が有用であった.しかし, 穿刺による血栓形成には十分留意する必要があった.本症の病因については明らかでないが, 先天的または後天的な血管の脆弱化や構造異常および頸部の解剖学的要因が関与していると思われる.
著者
高木 融 佐藤 滋 黒田 直樹 逢坂 由昭 高木 眞人 林 幹也 村田 和彦 岡田 了祐 青木 達哉 小柳 泰久
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.888-891, 1999-03-01
参考文献数
8
被引用文献数
10

従来より食道気管支瘻に対して, 保存的治療, 内視鏡治療, 手術などが行われてきた. 今回, 我々は生体接着剤であるEthyl-2-cyanoacrylate(以下, ECAと略す)を用いた内視鏡的瘻孔閉鎖術を試み, 良好な結果を得たので報告する. 症例は73歳の男性. 平成9年6月初めより胸部不快感出現し, 6月6日内視鏡検査にて上切歯列より32cm, 3時方向に憩室があり, 憩室内に2mmの瘻孔を認めた. 7月2日瘻孔造影にて右B6がら造影剤の流出を認めた. 7月10日散布チューブよりECA1mlを瘻孔開口部に散布し, 造影にて瘻孔が閉鎖しているのを確認した. 散布後4日目の造影で一部造影剤の流出を認めたため, 再度ECA1mlを散布した.翌日より食事を開始し退院となった. ECAによる内視鏡的瘻孔閉鎖術は, 比較的簡単な手技で安全に繰り返し施行できるため, 手術を考慮する前や, 全身状態の悪い症例に有効な方法と思われた.