著者
佐藤 勝則
出版者
東北大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2006

本年度は、スイスをフィールドとして、アルプス・ヨーロッパにおける空間秩序意識の形成について考察した。博物館としては、チューリヒ国立博物館、ベルン市立博物館、バーゼル市立博物館、サンクト・ガレン修道院歴史博物館を訪ね、誓約同盟スイスにおける地域空間秩序に関する、対照的な都市空間秩序形成に関する三類型を確定することができた。第一類型:チューリヒは、都市空間のスプロール化を特徴とする商工金融複合都市、第二類型:ベルンは中世都市空間秩序の化石化を特徴とする文化・政治都市、第三類型:バーゼルは、旧城塞・ライン河貫流によって規定されたメッセ(大市)国際商業・金融(BIS)都市。日本やアジア諸国には、基本的に第一類型のチューリヒ型のスプロール化された都市空間秩序しかない。北京も清朝時代の胡同を解体することで、政治文化都市としての性格を一掃させつつある。バーゼルは、ロッテルダムからバーゼルまでを同一の河川船舶で連結できる城塞を有するメッセ都市(大市特権神聖ローマ皇帝マキシミリアン賦与)であること。ベルンは1218年に神聖ローマ皇帝フリードリヒII世から認可された帝国自由都市形成の基盤が、湾曲するアーレ河に囲まれた台地状の地形によって決定されており、旧市街の街わりを維持してきた街区共同体(水くみ場=噴水)の強固な残存が中世都市を化石化したこと。歴史的には、自由農民、自治都市市民層主導の誓約同盟自治のスイスが、神聖ローマ帝国から分離後も、特に前方オーストリアにおいては、バーゼル八人衆がハプスブルク家による地域統合を支持していたことによってその伝統的空間秩序を規定していたことが明らかになった。
著者
神野 耕太郎 佐藤 勝重 佐藤 容子 酒井 哲郎 山田 幸子 廣田 秋彦
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1994

神経電位活動の光学的測定法は、中枢神経系のシステムレベルでの“機能"や“機能構築"の研究で新しい強力な実験手段とストラテジーとなってきている。ところが、この方法は、二次元計測に限られ、「三次元計測」が出来ないことが一つの大きな難点となており、それを克服するための新しい方法の開発が緊急性を要する重要問題になっていた。このような状況を背景にして、本研究は、「中枢神経系におけるニューロン活動を光学的シグナルとして三次元的に計測する方法を開発し、確立する」ことを目的として行われた。この研究を推進するに当たっては、これまでわれわれのグループで開発してきた「ニューロン電位活動の光学的多チャンネル二次元計測システム」をベースにして、「三次元計測法」をハードとソフトの両側面から検討し、その開発とその適用についての研究を進めた。(1)光学切片法の基本的手法の開発:原理的には光学顕微鏡による三次元画像法に準じる方法で、「形態画像の鮮明度」を「光学的シグナル」に置き換えて処理する。対象標本を光照軸(Z軸)に沿って移動させて焦点面をずらしながら光学切片を作る。各々の切片(焦点面)から光学シグナルを多エレメントフォトダイオードを用いて同時記録し、フォトダイオードに対応する二次元平面(x,y)とZ軸方向に沿って得られるシグナル系列をもとにして、ニューロン活動領域の三次元像を求める手法を開発した。これを主として脳幹に適用し、舌咽神経核、迷走神経核、三叉神経脊髄路核などに対応するニューロン活動領域の三次元像を再構成する方法を導いた。(2)共焦点レーザ走査蛍光顕微鏡を用いる方法:共焦点光学系では合焦点位置と光学的に共役な位置(共焦点面)にピンホールを置き、焦点面を移動させて、厚みのある組織標本を光学的にスライスすることにより、複数の焦点面からシグナル系列が得られる。この方法により、特に脳皮質の層構造に対応するニューロン活動の三次元像を再構成する方法の開発を手がけたが、まだ未完成であり、今後も続けて検討することになった。
著者
佐藤 勝明
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋國文研究 (ISSN:02865459)
巻号頁・発行日
no.40, pp.9-18, 2005-03
著者
齋藤 昇 秋田 美代 跡部 紘三 村田 勝夫 佐藤 勝幸 今倉 康宏
出版者
鳴門教育大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究は,教員養成大学大学院の開発途上国への設置に向けての学術調査研究を行うことを目的としている。学術調査の結果,次のことがらが明らかになった。1 ラオスの教育大臣,教育省教員養成局長から,ラオスへの大学院修士課程設置について,国として歓迎するとの意向を受けた。また,ラオス教育副大臣から,具体的な設置場所について提案があった。さらに,設置について鳴門教育大学への協力要請があった。2 ラオスの小・中・高等学校の学校制度は,5-3-3年制である。ラオスの教員養成学校卒業生の就学総年数は,14年間である。ラオス教育省は,中学校を4年制に改革する計画を立てている。3 ラオスの教員養成学校(8校)理数科教員の学力及び授業実践力は,かなり乏しい。ラオスの理数科教育の質を高めるためには,教員養成学校教員の質の向上が必要である。4 ラオスの教員養成学校の施設・設備,特に実験装置,実験器具・薬品類は,皆無に近い。大学院修士課程を設置する際には,それらの設備の充実が必要である。必要な設備の例を列挙した。5 ラオスの教員養成学校教員の学位取得状況は,修士が16%で,博士が0%である。また,教員養成学校教員の100%が修士課程の設置を希望している。6 ラオスの教員養成学校及びラオス国立大学教育学部のカリキュラムを調査し,それをもとにラオスに適する大学院修士課程理数科コースのカリキュラム案及び履修方法案を作成した。7 大学院修士課程のラオスへの設置に際して,タイのコンケン大学から連携協力の申し出があった。それに基づき,連携した場合のカリキュラム素案を作成した。

1 0 0 0 IR トピックス

著者
山本 智 佐藤 勝彦 高橋 博行
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学理学系研究科・理学部ニュース
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.3-4, 2006-07

日経BP ムック東京大学理学部版発行される/東京大学理学部のロゴマークを募集します/山川健次郎元東京帝国大学総長の胸像などの寄贈を受ける/植物園で学生・教職員の交歓会が開かれる
著者
佐藤 勝善 飯草 恭一 原田 博司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.425, pp.133-138, 2009-01-28

ITSは渋滞や事故の低減など多くの役割を期待されている.ITSにおいて,車両間通信・路車間通信は大きな役割を果たすが,車両間通信は特に安全運転支援への適用が期待されている.その応用例の一つとして交差点見通し外環境における衝突防止が挙げられるが,このような用途のため比較的周波数が低く回折による回り込みが期待できる720MHz帯がITS用に割り当てることとなった.この周波数帯における車両間電波伝搬特性は現在必ずしも十分に明らかではなく,信頼性の高いシステムを開発するためにはその特性を知ることは重要である.本稿では擬似的交差点構造を用いた720MHz帯における車両間電波伝搬特性について測定を行ったのでその報告する.
著者
佐藤 勝善 飯草 恭一 原田 博司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.424, pp.133-138, 2009-01-28
被引用文献数
4

ITSは渋滞や事故の低減など多くの役割を期待されている.ITSにおいて,車両間通信・路車間通信は大きな役割を果たすが,車両間通信は特に安全運転支援への適用が期待されている.その応用例の一つとして交差点見通し外環境における衝突防止が挙げられるが,このような用途のため比較的周波数が低く回折による回り込みが期待できる720MHz帯がITS用に割り当てることとなった.この周波数帯における車両間電波伝搬特性は現在必ずしも十分に明らかではなく,信頼性の高いシステムを開発するためにはその特性を知ることは重要である.本稿では擬似的交差点構造を用いた720MHz帯における車両間電波伝搬特性について測定を行ったのでその報告する.
著者
佐藤 勝善 飯草 恭一 原田 博司
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.133-138, 2009-02-04

ITSは渋滞や事故の低減など多くの役割を期待されている.ITSにおいて,車両間通信・路車間通信は大きな役割を果たすが,車両間通信は特に安全運転支援への適用が期待されている.その応用例の一つとして交差点見通し外環境における衝突防止が挙げられるが,このような用途のため比較的周波数が低く回折による回り込みが期待できる720MHz帯がITS用に割り当てることとなった.この周波数帯における車両間電波伝搬特性は現在必ずしも十分に明らかではなく,信頼性の高いシステムを開発するためにはその特性を知ることは重要である.本稿では擬似的交差点構造を用いた720MHz帯における車両間電波伝搬特性について測定を行ったのでその報告する.