著者
古川 聡 鈴木 豪 緒方 克彦 大島 博 村井 正 村上 敬司 鈴木 健之 阿部 高志 佐藤 勝
出版者
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2015-06-29

本研究では、同意を得た被験者(一度に8人)に2週間、JAXAの閉鎖環境適応訓練設備内に居住してもらい、閉鎖環境に加え密なスケジュールでの模擬科学実験などの負荷を宇宙飛行想定で加え、それらの前中後における唾液や血液サンプルの変化を調べ、閉鎖ストレスによるダメージを客観的に評価できる新規ストレスマーカーを探索した。閉鎖設備実験モデルに特徴的な血中遺伝子発現パターンの変化を明らかにし、また閉鎖滞在に伴うストレスを身体活動量低下とそれ以外の要因による影響に分けて評価することを可能にするストレスマーカー遺伝子候補を絞り込むことができた。
著者
佐藤 勝彦
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.68, no.8, pp.880-885, 1999-08-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
4

応用物理学研究者に興味あると考えられる宇宙物理学の2つの話題, (1) 中性子星などの超高密度天体の物理とその形成,および (2) 力の統一理論に基づいた宇宙の量子的創生論,および現在,初期宇宙研究のパラダイムとなっているインフレーション理論について解説する.
著者
梶原 朋也 佐藤 勝 武山 真弓
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.142, no.7, pp.735-736, 2022-07-01 (Released:2022-07-01)
参考文献数
10

We aimed to evaluate the aging and deterioration of Japanese sake by its electrical properties. The time dependence of Japanese sake after opening the package was electrically measured. As a results, Japanese sake preserved in an environment that does not easily deteriorate tended to have little change in electrical properties.
著者
武山 真弓 佐藤 勝 安井 崇 横川 慎二
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J103-C, no.9, pp.387-394, 2020-09-01

野生鳥獣の駆除とジビエ利活用が全国的な展開を示す中,北海道ではエゾシカの食用としての利用は1割程度であることから,ジビエ利活用促進のための新たな取り組みが必要不可欠である.我々は,電気的な特性からエゾシカのおいしさを評価し,その解析に従来難しいとされてきた等価回路モデルを選定しなくても簡易な近似で等価回路モデルと遜色ない解析結果が得られるという新たな手法を見出した.更に,従来の化学的な手法や官能検査によるおいしさ評価も行い,電気的な特性との相関について検討した.我々の提案する手法は,リアルタイム計測であることから,食品分野などへの応用が大いに期待される.
著者
佐藤 勝明
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要 = The journal of Wayo Women's University (ISSN:18846351)
巻号頁・発行日
no.61, pp.243-254, 2020-03-31

元禄期の俳諧の内実を探るために、蕉風以外の未注釈文献から興味深い連句作品を選び、〔見込〕〔趣向〕〔句作〕の三段階分析の手法を用いて、各付合のありようを分析する。本稿はその第一弾であり、無倫編『俳諧 紙文夾』(元禄十年秋序)に収められる、不角・無倫・里風・我笑・和英による五吟歌仙を対象とする。そして、その分析により、当歌仙でも心付(句意付)が主流となっていることは確実ながら、前句にふさわしい場面を想像し、位を重視して付けるという芭蕉流の意識を見て取ることはできず、詞の連想に頼った側面も少なからずあることを明らかにする。
著者
新 弘一 高崎 優 勝沼 英宇 佐藤 勝彦 渋谷 健 佐藤 成實 平山 八彦
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.29, no.11, pp.881-887, 1992-11-25 (Released:2009-11-24)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

消炎・鎮痛薬 Alminoprofen アルミノプロフェン (ミナルフェン®錠) の高齢患者 (慢性関節リウマチ患者3例, 変形性脊椎症患者2例, 平均79±5歳) における血中濃度推移を指標とした pharmacokinetics の解析を行い, 若年健常者における調査成績 (Shibuya et al. 1989) との比較検討を行った.その結果, 最高血中濃度 (Cmax) は, 服薬第1日目が16.1±2.5μg/ml, 第3日目が25.2±1.6μg/ml, 第5日目では21.6±2.7μg/mlで, 最高血中濃度到達時間 (Tmax) は約2時間であった. また, 血中濃度曲線下面積 (AUC) は, 第1日目のAUC0-∞は58.5±6.3μg・hr/ml, 第3日目のAUC0-4はそれぞれ58.5±3.1, 58.1±8.5μg・hr/mlで極めて類似しており, 若年健常者のAUCと比較して著しい差異はなかった. 蓄積性に係わる消失相の半減期 (t1/2) は, 投与第1日目が2.45±0.35hr., 第3日目が2.09±0.82hr., 第5日目では2.49±0.63hr. であり, いずれも著しい差異はない. また, 本薬の高齢者における蓄積率は1.16±0.05で, 若年健常者での1.2と比べ差異は認められなかった. さらに, 血漿中の平均滞留時間 (MRT) は第1日目が2.31±0.03hr., 第3日目が2.15±0.09hr., 第5日目では2.15±0.07hr. であり, 分散時間 (VRT) は第1日目が0.95±0.05hr2, 第3日目が0.88±0.09hr2, 第5日目では1.06±0.07hr2であった.これらの pharmacokinetics に関する調査成績から, 本薬の高齢者におけるTmax, t1/2はやや延長するものの, AUCや蓄積率等は成人健常者と比較的類似しており, 高齢患者に連続投与しても若年成人健常者と同様に, 体内蓄積性はないか又は極めて弱いものと考えられた.
著者
平塚 裕介 佐藤 麻美子 小野寺 克洋 佐藤 勝智 木幡 桂 田上 恵太 宮城 妙子 佐竹 宣明 井上 彰
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.229-233, 2018 (Released:2018-07-19)
参考文献数
15

悪性消化管閉塞(malignant bowel obstruction: MBO)に伴う症状に対して,デキサメタゾン(Dexamethasone: DEX)が投与される.本研究の目的は,DEXが投与されたMBO患者における経口摂取量の変化を調査することである.2016年10月〜2017年9月までに緩和ケア病棟に入院した患者(N=262)のうち,MBOの臨床的徴候を認める(病歴・身体所見・画像所見),Treitz靭帯以下の閉塞,治癒の見込めない腹腔内の原発癌を有する,または,腹腔内に病変を有する非腹腔内の原発癌を有し,DEX投与をした症例(N=10)を後ろ向きにカルテ調査した.対象症例のうち6例に平均3.8日間に経口摂取量の増加を認めた.全例DEX投与開始用量は8 mg/日であった.MBOに対するDEX投与により,経口摂取量の増加が得られる可能性がある.
著者
佐藤 勝彦
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.10, pp.35-38, 2007-09

カイザーの「素粒子宇宙論の誕生」は,ブランス=ディッケ場とヒッグス場という理論的に提唱された2つのスカラ?場がぶつかり合うなかで素粒子的宇宙論が生まれたのだとする解説である。長年この分野で研究してきた一人の研究者として,カイザーの解説と相補うように,日本や世界の素粒子的宇宙論の歴史を振り返ってみたい。

2 0 0 0 相対性理論

著者
佐藤勝彦著
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1996
著者
佐藤 勝彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, no.1, pp."SS-23"-"SS-24", 2010-03-02

日本の携帯市場にもGoogle社のAndroidやApple社のiPhone OSなど,世界を席巻する新たな携帯端末やそのプラットフォーム技術が参入し,技術動向や展開戦略が注目されている.また,Windows MobileやSymbian, Linuxなど既存のプラットフォームがモバイルマルチメディアへの期待やユビキタス社会のニーズや変化を受けて今後どのように進化していくのかにも注目が集まっている.このような状況の中で,本講演では,今後の携帯電話における端末開発はどう変わっていくのか,またモバイルマルチメディアライフを実現するために端末プラットフォームはどうあるべきかについて議論する.講演者は株式会社ユビラボにおいてAndroidをべ一スとした開発業務に携わっているため,その経験を生かし,技術開発者の立場から意見を述べる.これにより,携帯端末プラットフォームに求められる技術や課題,方向性を明らかにすることを目指す.
著者
沼田 宗純 高津 諭 山内 康英 中井 佳絵 目黒 公郎 伊藤 哲朗 平松 進 伊妻 伸之 赤津 善正 佐藤 勝治 二上 洋介 大関 将広 土井 祐司 田中 朝子
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.6, pp.471-480, 2016-11-01 (Released:2016-11-29)
参考文献数
3

本研究は,石巻市における避難訓練の結果を報告するものである.2015 年11 月15 日(日曜日,天候:雨)に石巻市総合防災訓練において,各避難所と災害対策本部の情報共有を支援し,効率的な避難所運営を実施することを目的として避難所情報共有システムCOCOA を用いた検証を行った.COCOA は沼田研究室が開発している避難所情報共有システムである.本訓練により,各避難所における避難者数をリアルタイムに把握でき,効率的に避難者名簿も作成されるため要配慮者の把握も容易にできるなど,時系列的な状況変化に応じた効率的な避難所運営が実施できることが確認できた.
著者
安井 崇 佐藤 勝 武山 真弓
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.139, no.7, pp.812-813, 2019-07-01 (Released:2019-07-01)
参考文献数
8
被引用文献数
1

Freshness evaluation of Ezoshika meat based on bioelectrical impedance analysis (BIA) using LCR meter is carried out to estimate the quality of the meat. An arc is extracted from a locus of measured impedance to evaluate the condition of the meat. It is revealed that freshness of the meat may be estimated from the position of center of the arc. The arcs obtained by two types of equivalent-circuit models and a simple least squares method (LSQ) are compared. It is also found that the arc extracted by the LSQ explains the measured result well.
著者
佐藤 勝重 中村 清一 小関 隆 山内 富美子 馬場 美智子 三上 正志 小林 龍一郎 藤川 晃成 長岡 滋
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.29, no.8, pp.1037-1041, 1991-08-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
15
被引用文献数
2

56歳女性. 右耳痛・右顔面痛を主訴に当院耳鼻咽喉科を受診, その後右耳介及びその周囲に水疱形成がみられ, 急性呼吸不全を呈して当科に紹介された. 血中抗帯状疱疹ウイルス抗体価は1,024倍と上昇, 神経学的に多発性脳神経麻痺を呈し, 胸部X線写真上右下肺野に浸潤影が見られた. 多発性脳神経麻痺を合併した Ramsey Hunt 症候群と診断, 急性呼吸不全の原因は反回神経麻痺による中枢部気道閉塞と嚥下性肺炎によるものと考えられた. 抗生剤と抗ウイルス剤 (アシクロビル) の併用により著明な改善がみられた. 文献的検索では, 下部脳神経麻痺を合併した Ramsey Hunt 症候群の報告は比較的少なく, さらに, 呼吸器合併症を呈した症例は稀であった.