著者
佐藤 正夫
雑誌
東洋文化研究 (ISSN:13449850)
巻号頁・発行日
no.13, pp.177-197, 2011-03-31

This year marks the centennial of the annexation of Korea by Japan and the 91st anniversary of the incipience of the March First Movement. Nonetheless, there is a relative paucity of research in Japan into Japanese-Korean relations during this era. More specifically, so far there has been little comprehensive research into the Korean Declaration of Independence Using primary sources in the context of the March First Movement. The present paper focuses oll the Declaration itself against the backdrop of the March First Movement, and explores how it came to be drafted and spread throughout the country. The significance of the Declaration is explored by examining how one Japanese person obtained and stored it in Pyongyang. It is the author’s opinion that this examination of the Declaration of Independence as a historical document provides a new perspective on the March First Movement. Needless to say, this study in itself does not make a case for a major change in views of the March First Movement or of the Declaration’s signatories as‘‘traitors”, but it does pose questions worthy of further examination.
著者
佐藤 正夫
出版者
学習院大学
雑誌
東洋文化研究 (ISSN:13449850)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.177-197, 2011-03

This year marks the centennial of the annexation of Korea by Japan and the 91st anniversary of the incipience of the March First Movement. Nonetheless, there is a relative paucity of research in Japan into Japanese-Korean relations during this era. More specifically, so far there has been little comprehensive research into the Korean Declaration of Independence Using primary sources in the context of the March First Movement. The present paper focuses oll the Declaration itself against the backdrop of the March First Movement, and explores how it came to be drafted and spread throughout the country. The significance of the Declaration is explored by examining how one Japanese person obtained and stored it in Pyongyang. It is the author's opinion that this examination of the Declaration of Independence as a historical document provides a new perspective on the March First Movement. Needless to say, this study in itself does not make a case for a major change in views of the March First Movement or of the Declaration's signatories as''traitors", but it does pose questions worthy of further examination.
著者
佐藤 正夫 竹村 正男 四戸 隆基
出版者
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
雑誌
臨床リウマチ (ISSN:09148760)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.121-125, 2014-06-30 (Released:2015-03-30)
参考文献数
9
被引用文献数
1

目的:生物学的製剤の使用で関節リウマチ(RA)患者のquality of lifeは向上した.しかし,皮下注生物学的製剤の注射時痛を強く訴える患者が存在する.今回,皮下注射製剤の注射時痛を検討した. 対象・方法:エタネルセプト(ETN),アダリムマブ(ADA),ゴリムマブ(GOL)を1剤以上使用したことのあるRA患者123例を対象とし,痛みのVASスケールを用いて注射時痛を評価した. 結果:VAS値(中央値,IQR)はETN(41,22-55),ADA(59,30-82),GOL(35,27-41)であった.対照として評価したインフルエンザワクチンのVAS値で除した値(中央値)はETN:1.140,ADA:1.627,GOL:0.949で,GOLの注射時痛が有意に低かった.約2/3の症例で注射針の刺入時よりも薬液注入時の痛みを不快に感じると回答した. 結論:“痛み”の数値化には患者個人間でのばらつきが存在するが,注射時痛は薬剤間で有意な差がみられた.
著者
四戸 隆基 佐藤 正夫 馬場 岳士 角田 恒
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.1, 2007

【目的】高齢者大腿骨近位部骨折において医療費高騰の要因とされる「社会的入院」の実態を知る.【対象】2003~2005年に加療した60歳以上の大腿骨近位部骨折症例のうち解析可能であった75例(男24,女51例)を対象とした.年齢は平均81.2歳(60~97歳).骨折型の内訳は頚部骨折39例,転子部骨折36例.治療法は保存治療1例,人工骨頭置換29例,骨接合(頚部骨折)11例,骨接合(compression hip screw,以下CHS)21例,骨接合(ネイルタイプ)13例.在院日数は平均57.3日(15~163日).【方法】主治医より本人,家族に退院勧告した日以降の入院日数を「社会的入院日数」と定義し,社会的入院日数が2週間を越える「長期群」(46例),2週間以内の「標準群」(29例)に群別し各項目を比較した.【結果】1)年齢:長期群81.7歳(60~97歳),標準群83.4歳(64~94歳).有意な差は認めず.2)歩行能力:当施設のGrade分類を用い歩行能力をGrade1からGrade4までの4段階に分けた.退院時の歩行能力は,長期群でGrade1が21例(45.7%),Grade2が11例(23.9%),Grade3が14例(30.4%).標準群でGrade1が11例(37.9%)Grade2が4例(13.8%)Grade3が13例(44.9%),Grade4が1例(3.4%).長期群で退院時歩行能力が高い傾向にあった.3)治療:長期群は人工骨頭15例(32.6%),CHS15例(32.6%),ネイル9例(19.6%),骨接合(内側)7例(15.2%),標準群は人工骨頭14例(48.3%),CHS7例(24.1%),ネイル4例(13.8%),骨接合(内側)3例(10.3%),保存治療1例(3.4%)で治療されていた.治療による差は明らかでなかった.3)退院後の生活環境:長期群で,退院後自宅生活者35例(76.1%),施設入所11例(23.9%).標準群で自宅16例(55.2%),施設13例(44.8%).長期群で自宅退院が多かった.4)社会的入院日数と在院日数:社会的入院日数と在院日数は有意な強い正の相関を示した.5)社会的入院の理由:長期群46例の退院できない主因は, 疼痛の残存と日常生活動作の不安が入院継続希望の理由である「本人の希望」が15例(32.6%), 経済的な理由や家族関係の問題を理由とした「家族の希望」が9例(19.6%), 手すり増設や段差解消等の「自宅整備のため」12例(26.1%),「施設の空き待ち」10例(21.7%).であった.中には,永久的な入院を家族が希望する例や,本人と家族の施設入所に対する意志の相違が著しく紛糾した症例もあった.【考察】当院においては,高齢者の大腿骨近位部骨折症例の在院日数は社会的入院により長期化していた.社会的入院の長期化の要因としては,実際の歩行能力や治療法,骨折型等の純粋な医学的問題よりも本人や家族の意識の問題や経済的事情,後方施設との連携の方がより重要であった.入院が長期化することは国民医療費の増大に繋がり,病床稼働率の低下に伴う病院経営の悪化や空床不足による地域医療への悪影響といった弊害をも生み出す.社会的入院長期化の改善のため医療スタッフが適切な治療や効果的なリハビリ等の「狭義の医療」に力を注ぐのは当然だが,ソーシャルワーカーと本人および家族との相互理解を深め後方施設との風通しを良くするなど「広義の医療」を実践するべく大きな視野を持つ事が望ましい.また経済的な問題も決して少なくない.介護保険の適用や診療報酬の問題など行政の対応に依存する部分については,現場の状況を最もよく知る我々が声を発信し理解を求めていくことが必要であると改めて認識した.

1 0 0 0 OA 腰痛とBMI

著者
岡村 秀人 小鳥川 彰浩 林 伸幸 大西 雅之 岩越 優 四戸 隆基 佐藤 正夫
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.35 Suppl. No.2 (第43回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.C1002, 2008 (Released:2008-05-13)

【目的】腰痛は、その発生により、時には日常生活に支障を来たし、更には仕事面においても長期欠勤等を引き起こす症状である。その原因は多岐にわたり、骨関節・軟部組織や心因性等様々である。医療従事者が患者教育の面で、肥満は腰痛の原因となり体重増加は症状を悪化させるとの説明をする機会も少なくない。直感的な認識として、肥満が一般的な腰痛疾患の重要な原因ではないかと考えられているが、今回、アンケート調査を基にどの程度関連性があるか検討してみた。【対象】岐阜県厚生連に所属する職員で、書面にて研究の趣旨を説明し、同意を得た1,168名(男性279名、女性889名、職種別内訳は医師81名、看護部665名、コメディカル部門157名、事務・その他265名、勤続年数11.4年±9.94年)とした。(有効回答率81.8%)【方法】アンケート調査にて、職種、勤続年数、年代、性別、身長、体重、腰痛の有無の各項目を記載し、腰痛有り(有訴)の人はRolland-Morris Disability Scaleに記入とした。肥満度の判定はBody Mass Index(以下BMI)を用い、18.5未満をやせ、18.5~25.0未満を標準、25.0以上を肥満とした。【結果】職員全体の腰痛有訴率は58.0%であった。性差でみると、男性48.0%、女性61.1%であった。職種別では医師48.1%、看護部65.9%、コメディカル部門43.9%、事務部門・その他は49.1%であった。年齢別にみると、10歳代は0.0%、20歳代56.1%、30歳代は52.7%、40歳代は65.2%、50歳代は58.7%、60歳代は60.9%であった。経験年代別では10年未満が55.6%、10年以上20年未満が56.6%、20年以上30年未満が64.0%、30年以上が65.5%であった。肥満度別の全体の割合は、やせが13.8%、標準が75.1%、肥満が11.1%であった。肥満度における有訴の割合は、やせが53.5%、標準が57.0%、肥満が66.4%であった。【結語】肥満が腰痛患者によくみられる併存所見であるという説得力のあるエビデンスは確かに存在する。しかし、体重増加が腰痛治療アウトカムの強力な予測因子であることは証明されていない。肥満と腰痛に関する多数の研究が行われており、横断的研究と縦断的研究の両面から検討がなされている。総合的にみてエビデンスは相反している。つまり、肥満と腰痛との明らかな因果関係は実証されていない。腰痛に関しては、発生原因が多様であり、肥満という危険因子のみを除外しても解決はされない。今回の結果では傾向は見られるものの、今後さらなる検討が必要である。
著者
齋藤 司 相澤 仁志 澤田 潤 油川 陽子 片山 隆行 長谷部 直幸 林 恵充 安栄 良悟 佐藤 正夫 程塚 明
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.133-137, 2009-11-25 (Released:2010-03-29)
参考文献数
8
被引用文献数
6 1

【背景・目的】小脳梗塞の臨床的特徴を検討し,初期診療上の問題点を明らかにする.【方法】2006年1月1日から2008年12月31日までの3年間に,旭川医大病院Stroke teamが診療した脳卒中患者514例のうちの小脳梗塞患者22例(4.3%)を対象とした.【結果】典型的な小脳症状を全く呈さない症例,あるいは一つのみ呈する症例が8例(36.4%)見られた.3例が救急車を利用し発症後3時間以内に受診したにもかかわらず,当初小脳梗塞と診断されず神経内科や脳神経外科以外の病棟に入院した.その3例はいずれもめまいを主訴とし,構音障害と歩行障害が見られなかった.その他2例を合わせ全体の22.7% にあたる5例が,Stroke teamによる初期の診察を受けておらず,それが当初小脳梗塞と診断されなかった要因の一つと考えられた.【結論】めまいや嘔吐を主訴とする場合は,常に小脳梗塞である可能性を考慮する必要がある.Stroke teamによる早期の正確な神経学的診察が重要である.